宿泊山行ではtakeにとって一番ポピュラーな大菩薩に出かけた。初日は上日川峠のロッジ長兵衛までで、二日目は小金沢連嶺を歩こうかな?という計画だ。
塩山駅からのバスは満員だった。乗車列の後方にいたtakeは「お椅子」(座る席がない)と言って乗るのをあきらめ列から離れた。しょうがないので、takeのザックを持ってタクシー乗り場に移動しするとtakeはうれしそうについてきた。
早々到着した裂石を出発、千石茶屋前で昼食にした。永らく廃屋だった千石茶屋だが、別荘風の建物が建築中だった。
お弁当を食べているうちにバス組も追いついてきた。登山道に入ってゆっくりながら快調なペースで歩く。 道がブナ林になるとtakeも「お泊り」「お泊り」を連呼する。「もうちょっとね」と答えるのに疲れた頃、上日川峠に着いた。
ロッジ長兵衛オーナー雨宮さんに挨拶して部屋に入室した。3時には風呂に入り、takeはジュース、私はビールを飲んでぼんやりと過ごした。
6時からの夕食は、茸・野菜天ぷら等takeの好物が並んだ。美味しくいただき7時には就寝した。
朝は6時に朝食を頼んでいたのに起きたのは5時50分、takeは夜半に起きてしばらく寝れなかったようで、ぐっすり寝ててなかなか起きない。慌てて蒲団をたたんで着替える。takeがゆっくりと朝食を食べている間に出発の準備をした。
小屋を元気よくでたtakeは昨日来た道を戻ろうとする。「おやまはこっち」と言って大菩薩峠へ進もうとしたら突然怒りだした。takeのなかで今日は帰るだけのイメージがあったのだろう。
落ち着くのを待ってtakeに今日の予定を話した。takeは五月に歩いた丹波への道をイメージしたらしく。「アイス」(丹波鱒釣り場のソフトクリーム)と言った。ここで小金沢連嶺はあきらめた。「アイス食べてバス乗ろうね」と話すと初めて納得したようだ。
しばらくは表情も固かったがすぐ笑顔が戻り、朝日を浴びながら峠への道を歩いた。途中、白い頂の富士山に足を止めた。
大菩薩峠からは南アルプスの高峰が北から南へと並んで見えた。 麦茶を飲んで丹波へと歩きだした。
フルコンバ、ノーメダワと進んで行く。峠からの下り始めは5月連休と同じ、冬枯れした風景だ。ノーメダワあたりから違ってくるのは、5月連休時は新緑が濃くなるのに対して、晩秋は黄葉紅葉が色濃くなることだろうか。ノーメダワでパンを食べて、また淡々としたみちを進んだ。
追分から沢沿いに下り、藤ダワで最後の休憩をした。今回は右側の車道から丹波の山村に下った。下るにしたがって憂鬱になったのは、はたして鱒釣り場の食堂にソフトクリームはあるだろうかということだった。もし無かったら代替案どうしようかとか考えていた。目指す食堂にソフトクリームはあり、幸いにも杞憂に終った。ソフトクリームを食べるtakeのスパッツを外していると足元に真っ赤な紅葉が落ちていたのだ。
コースタイム
【一日目】裂石0955-千石茶屋1030~1100-第一展望台1130~35-第二展望台1200-上日川峠1240
【二日目】上日川峠0700-福ちゃん荘0720-大菩薩峠0805~20-フルコンパ0855~0905-ノーメダワ1010~35-追分1125~35-藤タナ1235~40-丹波1330