taketake山旅日記

自閉的傾向を持つ重度知的障害者の長男と私の山歩きの記録

檜枝岐村から会津駒ヶ岳を登る(会津•尾瀬)8月15日

2015年08月17日 | 会津 尾瀬

 毎年夏季休暇の時期は家族旅行という名目で山歩きをしている。昨年まで、夏合宿はtakeと私、家族旅行はプラス妻のメンバーだったが、今年は夏合宿に妻も参加したので同じメンバーになった。目的地は会津駒ヶ岳で、檜枝岐村の民宿で温泉に浸かりながらの3日間だ。



【14日】
 一日目は予定より起床が一時間半遅れ慌てて家をでた。そして浅草8時10分発会津田島行きに乗った。この電車は直通だけど長い正午前に終点会津田島駅に着いた。電車に飽いたtakeは途中から「おりる」を連発してうるさかった。レンタカーを借りて檜枝岐村に行ったが途中降雨が激しかっので、村にある「ミニ尾瀬」というところの休憩所で昼食を食べ宿へと向かった。今宵の宿は民宿「コマドリ」さんで、温泉に入り、「山人料理」(やまんど料理)を美味しくいただいた。

  

【15日】
 天気は晴れ、朝食を食べ、全村6時に一斉放送される「夏の思い出」を聞きながら靴ひもを結んだ。登山口は民宿から歩いて30分程の駐車場にあるが早い時間から駐車場は一杯になると聞いていたので、行きは民宿のご主人に送っていただき帰りは歩いて帰ろうと思っていたのだ。しかしtakeは車が去っていったことに強く激しい不安を感じ不穏な状態になってしまった。いつもレンタカーで登山口に乗り付け、その車で帰るパターンが崩れたことで先行きの見通しが立たなくなったのだ。

 


 そこで、「山を降りたら宿のおじさんが自動車で迎えに来てくれる」ということを二時間ぐらい繰り返し説明するうちにやっと穏やかな表情に変わった。山道は広葉樹の森の急な登りから始まり、二本目で「水場」というところに着いた。水入れを持って三分ほど下ると冷たくおいしい水が湧き出ていた。takeの機嫌も回復し更に登ると会津駒ヶ岳の頂上が見えてきた。やがて地塘の点在する草原が現れ、山小屋に着き、池の前のベンチで昼食にした。この頃から雲がかかるようになり、駒ヶ岳の頂上も見えたり見えなかったりだった。ヒウチヶ岳や至仏山等尾瀬を取り巻く山々も見えなかった。

  

 昼食を食べ終え駒ケ岳の頂上を目指した。池をぐるりと回り、高層湿原に咲く花々を眺めながらのコースは「とってもとってもいい気持ち」だった。やや急な木道を登りきった頂上は展望はないものの達成感のある頂だった。takeは三角点に腰を下ろしてスポーツドリンクを一気飲みした。頂上をくだりまた湿原を楽しみながら小屋に戻り一休みの後、下山にかかった。下り始めるとまたtakeは帰りの自動車が気になるらしく、「自動車?」と連発で聞いてくるのでそのたびに「ホテルのおじさんがプップップーと迎えに来るからね」と答えなければならなかった。  

 

  下りはペースも早く二本で登山口に着いた。駒の小屋から携帯で前もってお願いしていたので、登山口への到着を連絡するとすぐ宿の車が迎えに来てくれた。5分程で宿に着くとお風呂の準備もできていた。温泉に入り、ビールを飲み、畳にごろりと横たわる。これぞ旅行登山の醍醐味なのだ。

 

 コースタイム

 登山口0612-水場0810~15-駒の小屋0943~1015-会津駒ヶ岳1034~46-駒の小屋1105-水場1222~28-登山口1335

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

家族旅行で燧ヶ岳に登る(尾瀬)8月11日~13日

2012年08月15日 | 会津 尾瀬

  昔から夏季休暇は家族山行と決めていた。次男が親と一緒に行動しなくなってからは妻とtakeとの三人で歩いている。今年は長年行きたいと思っていた燧ヶ岳を計画した。尾瀬にはtakeが小学5年の夏に尾瀬沼から尾瀬ヶ原を歩いたことがある。計画は初日、尾瀬沼に宿泊して二日目に燧ヶ岳に登山、見晴に宿泊、翌日尾瀬ヶ原から鳩待峠まで歩くコースだ。P8110001_2

  毎週妻が作る週間カレンダーをtakeが見て、最初にtakeがクレームをつけたのは駅からの交通が自動車(レンタカー)でないことだった。いつも最寄の駅レンタカーをアプローチに使うのがパターン化していたので気に入らなかったのだと思う。「自動車はお休みでバスに乗ります」で納得してくれた。P8110002_2

 

【一日目】

  早朝の上越新幹線に乗り沼田駅に8時半に到着、すぐバスに乗って登山口の大清水に10時20分に着いた。takeは前回の北アルプスと同じくすぐ昼食だと思ったようで、歩きだすとすぐ「お弁当」コールをで昼食を要求した。一時間ほど我慢して歩き、一ノ瀬休憩所のベンチで昼食にした。ここから沢に沿った山道を歩きいた。次第に高度が上がり、平坦な尾根上の道を歩くようになると三平峠だった。P8110005

    三平峠を越えると尾瀬沼は眼下に広がっている。takeも「お泊まり」がはっきりしたので、木道を駆け下って行った。今日の泊は「尾瀬沼山荘」だ。当初「尾瀬沼ヒュッテ」を予約していたが、小学生の林間学校団体が宿泊していると知らせてくれたので、急遽変更したのだ。尾瀬沼の見える広い角部屋は快適だった。P8110006_3

コースタイム 大清水1020ー 一ノ瀬休憩所1128~1158ー三平峠1305~09ー尾瀬沼ヒュッテ1320

【二日目】

  今日は行程が長いので出発の準備をしてから朝食をとり出発した。湖岸を歩き、尾瀬沼ヒュッテのあたりにくると大勢の小学生が゛現れた。振り切るように大江湿原を横断し、燧新道に取りついた。天気は晴れだが燧ヶ岳の頂上は雲に覆われていた。P8120010

  緩やかな針葉樹林帯の道が延々と続き、やや急になるとカンパ木が現れた。takeは機嫌よさそうに「一週間の歌」を口ずさみながら黙々と歩いていた。登りが急になると植生も高山帯になり、燧ヶ岳の頂も見えてきた。やがてミノブチ山に着き、平らな頂上にシートを敷いて昼食にした。昼食の準備をしている時に下のガスが切れて尾瀬沼が輝くように見えた。P8120023

  ここまで来たら頂上はあとわずか、シートをザックにしまって出発だ。巻き気味に尾根を進み露岩の多い急登をひと登りすると燧ヶ岳の主峰俎嵓の山頂だった。また霧がかかって遠望はきかず、記念撮影をして次の最高峰の柴安嵓に向かった。一度急な斜面を下り平坦地から登り返したところが柴安嵓だ。ここも霧がかかっていたが、下り始めると尾瀬ヶ原が一望できた。見晴の山小屋群も見えたので、takeに「あそこが今日のお泊まり」と話すと、takeもあとは下ればよいのだなと理解したようだ。P8120021

  しかしここから見晴までの道が長かった。標高差1000㍍だが、涸れ沢で岩がごろごろした急坂は歩き辛く二時間も下るといいかげん厭になってきた。takeは「お泊まり」「お泊まり」と言いながら結構元気に下っている。涸れ沢を離れ、緩やかな樹林の道を歩くようになり、尾瀬沼からの木道と合流した時は本当に嬉しかった。takeも木道になるとピッチが急にあがり、尾瀬ヶ原の東端「見晴」にやがて到着した。P8120036

  今日の宿は弥四郎小屋だ。別館に入りくつろいでいると入浴のアナウンスがあった。計画段階からtakeは山小屋で入浴するのは一日目だけと決めてしまったので、妻はこっそり入浴したが、私とtakeは「お風呂はなーい」で過ごした。夕食は、喫茶室に用意してくれたので気兼ねなくゆっくりと食べることができた。P8130043

コースタイム 尾瀬沼山荘0635ービジターセンター0654ー燧新道入口0710ー休0740~47ー休0848~58ーミノプチ岳0952~1025ー俎嵓1052~1100ー柴安嵓1123ー温泉小屋分岐1148ー休1247~53ー木道1408ー見晴(弥四郎小屋)1418

【三日目】

  今日はいよいよ尾瀬ヶ原を横断して下山する日だ。私は四時ごろ目が覚めたので、薄明るくなった尾瀬ヶ原を散歩した。5時半にtakeを起こし、昨日と同様喫茶室で朝食を食べた。P8130051

  身支度を整え元気よく小屋を出た。尾瀬ヶ原の真直ぐな木道を進むと前方に至仏岳、振り返ると燧ヶ岳が見える。池塘を眺めながら草原をふく風に身をひたすととても気持ちがよい。takeも先の予定が見えているのでとても安定している。ゆっくりと歩きたいのだが、takeのペースがいつもより早く山の鼻に着いた。至仏岳を見上げながら大休止をとった。P8130055

  ここからは木道を鳩待峠に向かって登るだけだ。鳩待峠から降りてくる人もたくさんいるが観光客が多い。傘も持たずに大丈夫かなと思うが、売店にあるのだろう。上高地の河童橋や立山の室堂と同じような感じだ。P8130056

  後の交通機関の関係で早くついても時間を持て余すので、ゆっくりあるいたが1時間ちょっとで鳩待峠に着いた。衣服を着替え、takeはリクエストのソフトクリームを食べると静かに戸倉への連絡バスの発車を待っている。私は12年前とまるで変わっていない峠の風景を眺めながら今回の山旅を振り返っていた。

コースタイム  見晴0650ー竜宮小屋0712~20ー牛首分岐0755~0812ー山の鼻0843~0900ー休0940~45ー鳩待峠1012

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする