taketake山旅日記

自閉的傾向を持つ重度知的障害者の長男と私の山歩きの記録

川苔山に登る(奥多摩)3 月21日

2009年03月26日 | 奥多摩

    3月19日はtakeと次男両方の卒業式があった。次男は義務教育が終り高校へ、takeは学校教育が終り社会へと言いたいところだが、takeの場合社会に巣立つまでにはいかない。002

    私は次男の卒業式に出席したので聞いた話しだが、焼肉屋での祝う会の後、takeは歯磨きに使用するプラスチックのコップを学校に忘れたのを気にして母親と学校に取りに戻ったとのことだった。そこでもう一度先生方と別れの挨拶をしたらしい。二度とこの学校に戻る事が無いことをtakeが理解しているかどうかは微妙だが、中学部、高等部と先生方に恵まれ、愛されたことはtakeにとって幸せであった。takeが持ち帰ってきたプラスチックのコップは学校が長期休暇の時に決まって置く食器棚の指定スペースに収まっている。今回の山行は奥多摩の川苔山だ。例年冬の間は里山歩きが多くなるが、これからは夏山を目指してある程度標高差のある山歩きをするのだ。010

    7時前に家をでて青梅線古里駅に9時に着きお手洗いを済ませて出発した。takeと川苔山に登るのは四回目だが春は初めてだと思う。川苔山で思い出すのは学生時代のクラブの一年先輩で早逝されたSさんだ。停滞のテントで奥多摩の話しをしていた時、「そういえば川苔山にはよく行ったよ、十何回は行ったんじゃないかな」との話しを聞き驚いたことがあった。それから長い歳月を経た私も今回が通算十回目になった。大根ノ山神から長い巻き道を進んで本仁田山との稜線に出たのが12時前で、ここで昼食。ここまで歩けば着いたようなものだ。まだ春には縁のない落ち葉のクッションにビニールシートを敷いてお弁当を並べた。012

    昼食後歩き始めてから20分程で頂上に着いた。頂上から見る日原川流域の山々は白く光り、この辺と違って雪の少ない今年でもまだ残雪があるようだ。 takeが麦茶を飲み干したら下山だ。前回と同じ赤杭尾根を進んだ。坦々とした尾根を下だり、ズマド山手前から古里駅方面に下りていくと谷沿いに石灰石採掘地が見えた。前は日曜日だったので気にならなかったが、かなりの音をたてて作業している。道を少し離れて見に行ったtakeが戻って来て「乗り物」と言った。現場の重機を見てtakeの宝物の一つである「乗り物絵本」の工事現場の絵を連想したのだと思う。「働く自動車だね」と私が言うとうれしそうに笑った。014

コースタイム

鳩ノ巣駅0905-大根の山神0955-舟井戸1155  1225-川苔山1250  1300-古里駅分岐1500-古里駅1545

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日の出山から吉野梅郷を歩く(奥多摩)3月15日

2009年03月20日 | 奥多摩

 takeの高等部卒業式まであと数日になった。12年間にわたる学校生活が終り、明日からはもう学校はないんだよということをtakeはどのようにとらえるのだろうか。学校で培った力で新しい生活に踏み出してもらいたいと思う。P1010001

 この日は春恒例、日の出山から吉野梅郷のコースだ。当初は丹三郎尾根から御嶽山を経て日の出山に行く予定だったが、前々日の就寝中、足をつって筋肉を痛めるという情けない状態になり、無理せずケーブルカーで行くことにした。嫌な予感がしたのでJR東日本の「駅からハイキング」を調べたら幸にも大会は来週だった。P1010003

7時前に家を出発、御嶽駅には8時45分に着いた。バス停に行く時、takeは大股で跳ねながら走る怒りのサインを出したのでしばらく注意していたが、ケーブルカーを降りて日の出山方面に向かう頃には笑顔も戻った。日の出山には1010分、昼飯には早い時間だが既に大勢の人がいた。天気は快晴で展望も良い。  和やかに昼食を食べた後は吉野梅郷に向かった。進んで行くと吉野梅郷方面からもたくさんのグループが登ってきた。三室山を巻いてしばらくした所にある琴平神社で休憩した。最近修復されたお堂の中に何体もの招き猫の像が置かれている。なんでも昔養蚕が盛んな時代は鼠は蚕の大敵だった。そこでその天敵の猫を祭っているのだそうだ。P1010008

下り着いた梅公園はすごい人込みで入場券を買うのに50㍍程の行列ができていた。入場するのをやめようと思ったが前例を重視するtakeはぜひとも入場する気だ。混み合う公園の一隅に空いてるベンチがあり腰を下ろし、この時用に持ってきたドーナツ菓子を食べた。近くでやっている琴の演奏が宴の雰囲気を出していた。カップ酒でもいきたいところだが我慢だ。いつも帰りは近くのバス停から青梅行のバスに乗るがこの混雑を見て、始発に近いバス停から乗ろうと、梅観通りを御嶽方面に歩いて行った。どの民家も梅花にあふれ雑踏の公園よりも趣がある。道標に導かれて吉川英二記念館まで歩き、ここが始発だろうと思っていたら間違いで、始発は玉堂美術館だった。それでもやってきたバスには座れ、作戦勝ちだ。(案の定いつものバス停では満員で乗り残された人もいた)P1010009

これで今年の観梅シリーズは終りで、いよいよ別れと出会いの桜シリーズに突入なのだ。

コースタイム

御嶽山ケーブルカー駅9:20-日の出山10:10 10:50-琴平神社12:20-梅公園12:55-吉川英二記念館13:50

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丸山から秩父第四札所金昌寺を訪ねる(奥武蔵)3月7日

2009年03月16日 | 奥武蔵

P1010022  3月に入って天気の悪い日が多いが7日の土曜日は日差しもありそうなので、奥武蔵の丸山に行くことにした。丸山に登るのは六年振り二回目になる。七年前の春に椎間板ヘルニアで約一ヶ月入院、その後約一年間は山歩きはできなかった。当時も山歩きはtakeの生活習慣になっていたので、たまに妻がtakeと山歩きをしていた。その療養明けの春、最初に歩いたのがこの奥武蔵の丸山だった。

 7時すぎに家を出発、西武池袋駅でtakeは特急の乗車口に行こうとして呼び戻したりしたが、先週のようなトラブルもなく九時半に芦ヶ久保駅に着いた。 ここから車道を登っていくと観光果樹園が現れる。ちょうどイチゴのシーズンで、ハウスの中の緑に赤が点々としてきれいだ。ちなみにtakeはイチゴのことを「お花」と呼んでいる。いくつかの林道を横切り、淡い黄色の花咲く臘梅の林を行き過ぎながら歩いていった。お弁当は丸山の頂上でと思っていたが、792㍍の平坦地に着いたとき、ビニールシートを敷いてお弁当を広げるのによい場所とtakeは思ったのか、「お弁当あったね」と言うのでザックを下ろしてお弁当にした。 P1010025

 お弁当の後は防火帯として切り開かれた尾根を登り、金昌寺への分岐を経て丸山の頂上に着いた。この山は頂上全体が公園化されていて、ほとんど利用されていない大きな駐車場やコンクリートの展望台などかある。自然をゼネコン人工公園化するのが埼玉県の得意技のようだ。 頂上からの景観はよく上信越の山 々も見渡せた。麦茶飲み干しの儀を済ませた後は往路を少し戻り金昌寺へと西に向かった。この道は私が言うところの好ましい雰囲気の道だ。尾根を巻き気味に雑木林の中を進んだ。遠くで和太鼓の音が聞こえるようになると道もやや急な下りになり、やがて金昌寺の裏手に着いた。P1010028

 秩父巡礼第四番札所のこの寺の梅はまだ七分咲きだ。 寺を出てバス停に向かった。一時間に一本のバスがでたばかりで、しょうがないやと思って待っていたら、空車のタクシーが通りかかった。takeは急な予定変更は大っ嫌いだが、バスからタクシーの変更だけは受け入れるようで「バスはお休み」と自分で納得してからうれしそうに乗り込んだ。午後の陽射しの加減でシルエットになった武甲山を眺めながら車は西武秩父駅に向かた。P1010029

コースタイム

芦ヶ久保駅-792㍍-丸山-金昌寺

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梅の香漂う湯河原幕山に行く(箱根)3月1日

2009年03月11日 | 箱根

 2月が暖冬だったせいか今年の花便りは例年よりかなり早いようだ。毎年訪れている湯河原梅園も既に満開との話しを聞き、この日予定を早めて行くことにした。P1010012

 前日takeに予定を説明する際、「横浜から電車乗って山にいきます」といつものように説明した。続いて山と渓谷2月号に湯河原幕山全景の写真が掲載されていてそれを見せながら「山から下りたら公園でアイス食べます」と話したところtakeは「アイスお休み」と否定的な反応した。この季節に毎年のように通い、そのたびに「梅ソフトクリーム」を食べているので理解はしてくれただろうと思ったが、翌朝の朝食時からtakeは機嫌が悪く、「アイスお休み」を言い続けながら固まってしまった。takeが落ち着くのを待って行き先はその時次第で家を出た。P1010015 

 理由が解ったのは東横線に乗り換えた時だ。takeが渋谷方面のホームに行こうとするので「横浜はこっちだよ」と言うとポカンとした顔をしていたが、ついて来た。ここから機嫌も回復し、東海道線では「アイス食べようね」と言っていた。多分山と渓谷の写真から違う山を連想し、経路と行程のギャップで混乱したのではないかと推察した。P1010018

 湯河原駅には9時45分に着いた。幕山公園行きのバスは大勢の人で賑わっていた。バス待ち列の横を通り抜け、徒歩で市街を進んだ。天気はどんよりした曇り空で、傘を差すまでもないが小雨が降っていた。五郎神社の辺りで雨具の上を着用、南郷山に向かって急な車道を登って行った。車中でのハイテンションと打って変わり、駅を降りたときから機嫌が悪かったtakeもニコニコ顔に戻り、何時もの楽しい山歩きだ。ゴルフ場の脇をしばらく歩き、林道から再び山道を進むと南郷山の山頂だった。この頃には小雨も止み、時折薄日も差すようになり、眼下には真鶴岬や初島が見渡せた。山頂はシーズンとあって大勢のグループで賑わっていた。その中の空き地にビニールシートを敷いて昼食にした。P1010021

 昼食後は自鑑水を経由して幕山に向かった。幕山の頂上は昼飯時を過ぎていた為かややすいていて、takeは広い山頂をぐるぐると歩いていた。山頂からよく整備されたつづら折りの道を下ると幕山公園の梅林だ。散り始めだが赤と白とのコントラストは見応えがある。何時からかここの梅を鑑賞するのが春を迎える儀式となったようだ。梅ソフトクリームを食べてから徒歩で駅に向かった。昔はバス停の近くにある遊具で遊んでからバスに乗ったもので、takeはそれを思い出してか、対岸のバス停方面を指差し「ブランコは赤ちゃんの」「バスはおしまい」と言ってニッコリと笑った。

コースタイム

湯河原駅0945-五郎神社-南郷山1155~1230-幕山-幕山公園~-湯河原駅

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早春の筑波山を歩く(常陸)2月21日

2009年03月02日 | 常陸

 takeの学校生活も残すところ数週間になった。卒業前の行事も幾つかあり、レストランでのテーブルマナー講習なども予定されているようだ。

 今回の行き先は昨年七月以来の筑波山だ。朝はゆっくり8時に家を出発、北千住駅でつくばEXに乗り換える際、takeが東武伊勢崎線にこだわった為、少し時間のロスがあったが11時10分に筑波山神社入口に着いた。天気は快晴だが風が強く、女体山ロープウェイは運休とのことだ。

 神社に参拝してからケーブルカーの脇を歩いて行った。天気の良い土曜日にしては人が少ない感じだ。御幸ヶ原には12時50分に着いた。風が強く冷たい。茶店の人が戸口で「どうぞ中に入って休んでください」と言っていた。みそ汁でも頼んで店の中でお弁当を食べようと思ったが、山のお弁当は外で食べるものとtakeは決めているので、「お店の中でお弁当たべようか」と私が言っただけで「マーダー」と店に背を向けて行ってしまった。結局、アンテナのある建物を風よけにして弁当箱を広げた。麓の梅林は今が見ごろだがカタクリの咲く林はまだ冬だ。P2210011

 今日の下山はtakeの様子を見ながらyamasuisuiさんに教えてもらった「薬王院」コースを歩ければいいなと思っていたが、時間的に無理と断念、いつものつつじヶ丘への道を選んだ。女体山を少し下っただけで風が止み体も温かくなってきた。takeの毛糸の帽子と手袋を外してザックにしまった。弁慶茶屋跡で麦茶飲み干しの儀を済ませた後はバス停を目指し陽光に満ちた尾根を駆け下った。つつじヶ丘バス停着は14時45分。30分毎に出るシャトルバスに乗り次の目的地の祖父母宅に向かった。

コースタイム

筑波山神社入口11:10-御幸ヶ原12:45~13:25-女体山13:35-つつじヶ丘14:45

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