3月19日はtakeと次男両方の卒業式があった。次男は義務教育が終り高校へ、takeは学校教育が終り社会へと言いたいところだが、takeの場合社会に巣立つまでにはいかない。
私は次男の卒業式に出席したので聞いた話しだが、焼肉屋での祝う会の後、takeは歯磨きに使用するプラスチックのコップを学校に忘れたのを気にして母親と学校に取りに戻ったとのことだった。そこでもう一度先生方と別れの挨拶をしたらしい。二度とこの学校に戻る事が無いことをtakeが理解しているかどうかは微妙だが、中学部、高等部と先生方に恵まれ、愛されたことはtakeにとって幸せであった。takeが持ち帰ってきたプラスチックのコップは学校が長期休暇の時に決まって置く食器棚の指定スペースに収まっている。今回の山行は奥多摩の川苔山だ。例年冬の間は里山歩きが多くなるが、これからは夏山を目指してある程度標高差のある山歩きをするのだ。
7時前に家をでて青梅線古里駅に9時に着きお手洗いを済ませて出発した。takeと川苔山に登るのは四回目だが春は初めてだと思う。川苔山で思い出すのは学生時代のクラブの一年先輩で早逝されたSさんだ。停滞のテントで奥多摩の話しをしていた時、「そういえば川苔山にはよく行ったよ、十何回は行ったんじゃないかな」との話しを聞き驚いたことがあった。それから長い歳月を経た私も今回が通算十回目になった。大根ノ山神から長い巻き道を進んで本仁田山との稜線に出たのが12時前で、ここで昼食。ここまで歩けば着いたようなものだ。まだ春には縁のない落ち葉のクッションにビニールシートを敷いてお弁当を並べた。
昼食後歩き始めてから20分程で頂上に着いた。頂上から見る日原川流域の山々は白く光り、この辺と違って雪の少ない今年でもまだ残雪があるようだ。 takeが麦茶を飲み干したら下山だ。前回と同じ赤杭尾根を進んだ。坦々とした尾根を下だり、ズマド山手前から古里駅方面に下りていくと谷沿いに石灰石採掘地が見えた。前は日曜日だったので気にならなかったが、かなりの音をたてて作業している。道を少し離れて見に行ったtakeが戻って来て「乗り物」と言った。現場の重機を見てtakeの宝物の一つである「乗り物絵本」の工事現場の絵を連想したのだと思う。「働く自動車だね」と私が言うとうれしそうに笑った。
コースタイム
鳩ノ巣駅0905-大根の山神0955-舟井戸1155 1225-川苔山1250 1300-古里駅分岐1500-古里駅1545