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taketake山旅日記

自閉的傾向を持つ重度知的障害者の長男と私の山歩きの記録

38年ぶりの南大菩薩を歩く(大菩薩)11月2日3日

2013年11月05日 | 奥秩父・大菩薩

  南大菩薩という山域は大菩薩峠から笹子峠あたりまでの総称として使われることが多いようだ。高校三年の5月に石丸峠から湯の沢峠まで歩いたことがある。早朝に裂石から上日川に登り、石丸峠から小金沢山を越え湯の沢峠で幕営し、翌日は初鹿野駅と呼ばれていた今の甲斐大和駅に下った。ワンダーフォーゲル部の公式行事として私には最後の山行だった。
 今回の初日はその逆コースを歩くのだが、当時とは違い今は湯の沢峠まで車が入るので、甲斐大和駅からタクシーでの入山だ。Pb020002

   タクシーは稜線の駐車場まで上がってくれた。二週連続タクシー入山のtakeの機嫌も良い。身支度を整え、黒岳への急斜面を登り始めた。天気は曇りで風がやや強かった。遠くからでも分かる湯ノ沢峠上のザレた斜面を左側から巻くように道が付けられていたが歩きにくい。斜面を登りきった白谷丸に出ると道も緩やかになる。ここら辺からtakeの「お弁当コール」が始まったが、少し我慢してもらって1987㍍黒岳の頂上で昼食にした。家に帰ってからの話だが、妻も学生時代にこの山頂に登ったことがあるそうだ。Pb020011

 昼食後に北に向かって歩いた。うっそうとした樹林の中を進み、笹原を越え牛奥ノ雁ヶ腹摺山に着いた。文字通り渡り鳥の雁がこの山域の上を飛んでいくことからこの山名が着いたのだろか?雁ヶ腹摺山は、この地域だけで三山あるそうだ。takeはここでスポーツドリンクを飲んだ。更に北に向かって進むと笹原が現れるた。そして本日の最高地点である小金沢山(2014㍍)に着いた。標高が来年と同じ為、ここから富士山の年賀状写真を撮る人が最近多いそうだ。Pb020012

  ここからの下りが、今日のルートで道が分かりにくい場所だ。テープ表示を丹念にひろってゆっくり迷わぬように歩いた。takeは体験に基づく勘で道を選ぶが、大体はそのとおりのルートだった。森を抜け狼平の草原に出たときは開放感を感じた。このころから青空も少しずつ顔をだすようになってきた。石丸峠からき道を下り沢を渡ったところから巻き道を登ると上日川峠だった。takeの常宿「ロッジ長兵衛」で受付をして洋室に案内されたtakeはベッドの上に座ってくつろいだ。この日は18時からの夕食(今回はキノコ汁が特に美味)を食べ19時過ぎに就寝した。Pb020024

  翌日の日曜日は5時半に起床して出発の準備をした。発電機が回り始め部屋の電気がつくようになってからtakeを起こし着替えた後、食堂で朝食を食べた。食べ終えるとすぐ靴を履いて丹波に向かって出発だ。空は高曇りだ。「福ちゃん荘」を過ぎたあたりで富士山が姿を現したが、頂上に傘雲がかかっているのが悩ましい。しかしちらほらと青空も見え隠れしている。Pb030027

 大菩薩峠に着きザックから麦茶を出している間に、takeは方向指示板の台座の上であぐらをかいた。目が合うとtakeは「いけません」と言って降りてきた。丹波への路はいつもと同じく静かだった。フルコンバで お菓子、ノーメダワでパンの昼食、追分でスポーツ飲料と決まり事を着実にこなしながら歩いた。紅葉、黄葉に彩られた山々は見飽きることがなかった。Pb030030

   藤タワで最後の休憩をとり丹波村に下った。村の釣センターの食堂で食べるソフトクリームもしくはカキ氷をtakeは楽しみにしている。しかし食堂の店員に聞くと「もうやっていない」との返事だった。2日間ここまで機嫌よく過ごしてくれたのに…! 途方にくれる私に店員が「アイスならありますけど」と言ってくれた。takeをアイスボックスの前に連れて行き、「ソフトも氷もお休みだからどれにする」と話すと最初は「マアダー」と言ったが「モナ王」を選んで野外の席に座って食べてくれた。Pb030040

  丹波村のバス停には発時間の一時間前に着いた。バス待合室のベンチに日差しが届いた。背中から暖かくなる日溜まりに、小春日和を感じた。Pb030048

コースタイム

【二日】湯の沢峠0848ー黒岳1003~30ー牛奥雁ヶ腹摺山1142~48ー小金沢山1230ー石丸峠1343~49ー小屋平1435ー上日川峠1505

【三日】上日川峠0638ー福ちゃん荘0700ー大菩薩峠0752~0902ーフルコンバ0841~47ーノーメダワ1042~1110ー追分1058~1104ー藤タワ1200~10ー丹波釣センタ1251~1301ー丹波バス停1306  

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松姫峠から鶴寝山を歩く(大菩薩)10月13日

2013年10月18日 | 奥秩父・大菩薩

 鶴寝山は大菩薩峠から伸びる長い尾根続きにある。交通機関を利用してのアプローチは不便だ。しかし何年か前に富士急バスが春秋期間限定で中央線上野原駅から鶴峠を越えて松姫峠まで運行するようになってから、日帰りハイキングコースとして脚光を浴びるようになった。いつか行こうと思いながら行かずじまいだったこの山に行くことにした。Pa130001
 

 バス発時間の一時間前に上野原駅に着いた。バス乗場の先頭にザックを置いた。バス停を案内している職員の方が並ぶハイカーの一人一人に周辺の山の案内とおそらく本人が作られたと思われる手書きのルート図を配布されていた。乗り場の案内もテキパキとして頼もしかった。Pa130006
 

 このバスの乗車時間は長い。8時半に出発して松姫峠に着いたのは10時20分だ。満席だったバスも鶴峠で多くの人が降りるとあとは4~5人しか残らなかった。 バスを降り、身支度を整えtakeと出発した。舗装路の峠からいきなり小菅大菩薩峠路に続く尾根道に入った。やたらと指導標が立っている。ブナ林の気分の良い道を30分も歩くともう鶴寝山だった。山頂の北面が開けていて富士山がよく見えた。もう11時なのでベンチに腰を下ろして昼食にした。Pa130007

 昼食のあと更に西に向かい大マティ山を目指した。このコースは巨樹巨木が多いと案内図に書いてあったが、本当に次から次へと趣のある風景が広がった。大マティ山はハイキングマップでは南面の巻き道から往復するようになっていた。朝頂いた案内図には稜線上を歩いて頂上に至る道(指導標は無い)が書いてあったので、そのルートから頂上に立った。takeはここで麦茶儀式だ。Pa130010
 

  ここから西側に下ると大ダワで初めて北面側の展望が広がり、飛龍山や雲取山が望めた。takeがスポーツ飲料を飲み終えるまでゆっくり景色を楽しんだ後、小菅村へ下山を始めた。小菅村は大菩薩峠から牛の寝通を歩いて訪れて見たかった所だが、今回が初めてだ。山を挟んだ丹波山より開けているように感じた。 takeはアイスの「モナ王」と500mlお茶を売店で買っていそいそとバス停に向かっていった。Pa130014

コースタイム

松姫峠1025-鶴寝山1055~1125-大マティ山1225~35-大ダワ1255~1310-モロクボ平1412-小菅村川久保1458-小菅バス停1507

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涼風を求め西沢渓谷を歩く(奥秩父)7月7日

2013年07月10日 | 奥秩父・大菩薩

 6日に早々と梅雨明け宣言となった。日曜日の日中気温は30℃以上などと聞くと、近郊の低山歩きをする気力も衰えてくる。昔だったらこういう日は、山歩きでなくプールに行ったが、今のtakeにはその選択も無くなった。ということで、避暑がてらに奥秩父の西沢渓谷に行くことにした。P7070018_2

 立川始発の中央線に乗って塩山駅まで一時間半、takeは睡眠不足解消のためぐっすり寝ていた。何時ものことだが、改札を出てトイレによっている間に、バス待ち列の後方になりバスを一本見送った。30分後の次のバスもけっこう混んでいたが、乗客の殆どは乾徳山登山口で下車した。3年ぶりの西沢渓谷だが、いつも通りハイカーと観光客風とが混在している。毎年数件事故が発生していると地元の人に聞いたことがある。P7070022

  田部井重治の碑文のある西沢山荘跡を過ぎると長い吊り橋を渡って西沢渓谷の沢筋だ。最初に現れる三重の滝が昼食場所でシートを敷いて弁当箱を並べた。ここから一時間が沢沿いの探勝路だ。沢筋を歩いたり、滝を高巻いたりとするがしっかりとした道と安全柵がついているので誰でも歩くことができる。陽は雲に隠れ沢を流れる風は心地良い。幾つかの滝を超え、淵を巻くうちに不動の滝が現れ、西沢渓谷の道は終点となった。P7070031

 沢を離れたところに不動小屋跡の広場があり小休止した。広場から道は黒金山への登路と出発点に戻るトロッコ路に分かれる。ここから黒金山に登ったのは高校1年の9月だった。この時は乾徳山まで歩き徳和集落に下った。takeの麦茶儀式が終わるのを待って出発、トロッコ路を歩いた。昔、この山の木材を塩山駅まで搬出するために敷設された軌道跡地だ。軌道は昭和43年まで使用されていたとのことだった。高低差のない軌道跡の道を歩くのは楽しい。風が時折流れ、うっすらと汗ばんだ身体に心地よかった。P7070032

 トロッコ路を離れ橋を渡り、元の道に戻った。バスを待つ間も日陰にいればそれ程暑さを感じなかったが、塩山駅前にバスから降り立った時は「暑つ」と感じた。ちなみに二日後の7月9日の甲州市(勝沼)の最高気温は39.1℃というニュースを聞き唖然とした。P7070033

コースタイム

 西沢渓谷入口1010ー三重の滝1055~1125ー旧不動小屋跡1240~47ー西沢渓谷入口1407

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春の大菩薩峠を越える(奥秩父)5 月4日5 日

2013年05月10日 | 奥秩父・大菩薩

    P5040001
   連休も終盤となる4日5日、毎年恒例となった大菩薩峠越えに出かけた。この三年程は丸川峠から大菩薩嶺を経て上日川峠のロッジ長兵衛さんに宿泊、翌日大菩薩峠から丹波山への道を歩いている。今年は柳沢峠からの入山を計画したが、当日朝のエリア天気予報が「午後からところによりにわか雨もしくは雷雨」とか告げていたので 急遽変更して裂石から上日川峠への道を歩く事にした。

    P5040004
   朝が早かったので塩山駅からタクシーで裂石に着いたのも8時半と早かった。ゆっくり準備して出発した。このコースの昼食場所は千石茶屋と決まっているので9時半から道脇のベンチでお弁当を食べた。(いつもなら11時頃裂石を出発する)   南アルプスの景観を楽しみながらなるべくゆっくりと歩き上川峠には 12時過ぎに着いた。早速ロッジ長兵衛さんで靴を脱いだが、ちょうど昼食で混み合う時間帯だったので少し気の毒なだった。

   P5050007
   takeは二階のベッドルームに入って早速くつろいだ。しかし時間が有り余ってしまうのも困ってしまうもので、やがてtakeの「お風呂コール」が始まった。3時にお風呂に入り、takeはジュース、私はビールとカップ酒でささやかな宴会を始めた。その頃から雨が降り始めたが6時からの夕食の頃には止んでいた。夕食は山菜の天ぷらなどtakeの好物が盛り沢山あり、満足するとすぐ部屋に戻り就寝した。

   P5050008
   翌朝は6時から朝食をいただいてから出発した。登りだすと昨日の雨が雪となって残っていた。takeは出だしから機嫌が悪るく、ちょっとしたトラブルも有ったが、大菩薩峠に着く頃には回復した。峠の雄大な景色を楽しんでから、丹波山に向かい下っていった。

   P5050014

   丹波山への道はそれまでの混雑が嘘のような静けさに満ちていた。まだ冬景色の峠から緩やかに下っていくと 新緑がちらほらと現れてきた。奥秩父主稜線の景色のよい フルコンバでお菓子休憩をとって出発したら、すぐ「サンドイッチコール」になった。まだ朝食から三時間も経っていないが、takeにそんなことは関係ないのだ。尾根上の平坦地にシートをひろげて「ヤマザキランチパック」をならべた。そしてスープとコーヒーを飲んだら出発だ。

   P5050020
   ノーメダワを過ぎると道は延々とした巻き道になる。ツツジの花もちらほらと咲いている。追分でスポーツドリンクを飲んで沢へと下って行った。このあたりから新緑が輝くように見えてきた。最後の休憩場所の藤ダワでtakeは麦茶を飲み干すと「イコカ」と言って緑のカーテンのような貝沢への道へと歩いていった。

P5050025
コースタイム

5/4    裂石0840ー千石茶屋0935~1008ー第二展望台1115~28ーロッジ長兵衛1215

5/5   ロッジ長兵衛0645ー大菩薩峠0803~15ーフルコンバ0853~0900ー昼食0935~1005ーノーメダワ1025ー追分1110~15ー藤ダワ1214 ~20  ー村営釣り場1304~25ー丹波バス停1330

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春の大菩薩を歩く(奥秩父)4月28日29日

2012年05月01日 | 奥秩父・大菩薩

      都心の桜が散ったなと思う間もなく連休を迎えた。最近はtakeの生活パターンを崩さないようにするため連休中も出かけるのは土曜日曜を中心にしている。今回歩いた丸川峠から大菩薩嶺に登り、上日川峠「ロッジ長兵衛」に宿泊。翌日、大菩薩峠から丹波山に下るコースは三シーズン連続になる。P4280003

【4月28日】
    塩山駅から丸川峠入口までタクシーで入り沢に沿って歩きだす。ツツジは咲き初めのようで花も少ない。裂石までの車窓から満開の桃花を見た。長兵衛のご主人の話しでは、今年の春は例年より十日程遅いとのことだ。P4280005

    暑いぐらいの好天の中、ゆっくりと尾根を登り、二時間ちょっとで丸川峠に着いた。日蔭のベンチの上にお弁当を並べた。峠を抜ける風が爽やかだ。 takeが昼食後の散策をしている間に、軽アイゼンの用意をして出発だ。二つピークを左から巻いて、いよいよ大菩薩嶺の登りになる。雪が道を連続して覆うようになったところでtakeに軽アイゼンを装着した。私はこの時のために登山靴を履いて来たのでキックステップで歩いた。P4280008

    takeのスポーツ飲料の要求コールがうるさくなった頃、大菩薩嶺の頂上に着いた。展望はないが、落ち着いた雰囲気が好きだ。takeの「お泊り行く」を合図に頂上を後にした。展望のよい雷岩あたりは人も多い。この山域は自動車の便がよく訪れる人も多いが、上日川峠から大菩薩峠と大菩薩嶺を結ぶエリアにほぼ集中している。唐松尾根を下り福ちゃん荘からは樹林の歩道を歩く。ロッジ長兵衛の屋根が見えたところで「お泊りあった」とtakeが言った。P4280012

【4月29日】
    前夜は19時に就寝、ぐったり寝て5時に起床した。出発準備を済ませ6時からの朝食を美味しくいただいた。お茶を飲んで靴を履いて出発だ。今日も好天に恵まれた。富士見平で真白き富士山を見て楽しく歩き大菩薩峠に着いた。P4290016

  takeにとっては9回目となる大菩薩峠だ。いつものように方位指示板の下に座って白根の山々を眺めていた。春霞で鮮明ではないが迫力のある風景だ。ここから丹波山へと下る道は距離は長いが平坦で歩きやすい道だ。上日川峠や大菩薩峠の賑いが嘘のような静けさだ。今回もこのコースで一人にしか会わなかった。P4290023

  フルコンパでお菓子休憩、ノーメダワで昼食、追分で麦茶休憩をしながら徐々に里に近づいてきた。いつもなら追分ぐらいから新緑が現れるのだが、今年はまだ冬のままだ。追分から沢に沿って高度を下げてくると緑の木々も増えてきた。藤タワから西側へ下る歩道は昨年から引き続き通行禁止のようで東側の林道を下った。P4290030_2

  見上げる山々には桜が咲き、山吹とツツジの花のコントラストが目に鮮やかだった。丹波山の集落に入いり「村営釣り場」の売店を目指した。takeが楽しみにしているソフトクリームは無かったが、かき氷を販売していて、takeも素直に切り替えてくれた。桜吹雪の舞うテーブルで今年最後の花見をする私達だった。

P4290036_2P4290037_2
コースタイム

4/28   丸川峠入口0834ー丸川峠1049~1118ー大菩薩嶺1313~1325ー福ちゃん荘1425ー上日川峠「ロッジ長兵衛」1447

4/29   上日川峠0630ー福ちゃん荘0650ー大菩薩峠0737~55ーフルコンパ0838~0849ーノーメダワ0950~1021ー追分1111~1119ー藤ダワ1222~1230ー村営つり場1325~1343ー丹波バス停1348

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