takeの福祉施設が年末年始並みの5連休ということで、八ヶ岳方面にでも行こうと考えたが、行き帰りの電車の指定券も予約できなかった。この方面はどこも混雑しているのだろうと思い、各駅停車で行ける大菩薩に転進した。
土曜日朝のtakeはこだわりが強烈なので要注意だ。前回はそれが原因で予定の電車に乗れなかった。いつもなら起床から出発まで50分だが、今回は80分前に起こした。こだわりにはまりそうになったが、なんとか気分転換してニコヤカな表情で家を出た。
塩山駅からタクシーで丸川峠入口まで入った。三年ほど丸川峠に登っていないので、takeは上日川峠方面に進もうとしたが、「今日はこっち」と言って進行方向を指さすと、嫌な顔もせず方向転換してくれた。
二時間の道のりを快調なペースで歩き、丸川峠に着いた。小屋の前でおにぎり弁当を食べ、大菩薩嶺に向かった。何度も歩いた大菩薩嶺だが、春がほとんどで秋に登ったのはtake小学5年以来だった。天気は晴れだが山には雲がかかっていた。
大菩薩嶺の頂上に人は少なかった。takeがアクエリアスを飲んでから標識の前で記念撮影をして先に進んだ。人は少ないと思っていたが、展望のよい雷岩のあたりは沢山の人が休憩していた。
ここから唐松尾根をひたすら下った。takeは次の予定「お泊まり~」コールを連呼だ。福ちゃん荘から山道に入りロッジ長兵衛が見えたところでコールは止んだ。
部屋に通され風呂に入りゆっくりとくつろいだ。takeは前回から客室前の吹き抜け廊下にあるソファーを居場所に決めたので、私も同じ場所でビールを飲んだ。夕食を終えるとすぐ就寝で7時前には寝入っていた。
翌日、朝食をいただいてすぐ大菩薩峠へと出発した。天気は晴れだが昨日同様山には雲がかかっていた。熊鈴を家に忘れたので宿で買った。昨日のようなメインルートはよいが、人通りの少ない丹波ルートは少し心配になる。
福ちゃん荘先の富士見平から富士山は見えたものの薄ぼんやりした感じだった。大菩薩峠でも甲斐駒ヶ岳の姿はわかったが、南アルプスの鮮明なスカイラインは見えなかった。峠で小休止の後、丹波への道を下っていった。
丹波へと続く峠道は大菩薩峠周辺の喧騒が嘘かのような静かな道だ。フルコンバから先は平坦な道が続いている。ノーメのダワはtake指定の昼食場所でベンチにシートを敷いて菓子パンを並べた。ここから奥秩父主稜がいつもなら望めるのだが、雲に覆われていた。
追分、藤棚とそれぞれ休憩し、最後の下り道を沢沿いに歩いて丹波の休憩地の藤棚でtakeは麦茶と最後ビスケットを食べた。ここからやや荒れた道を沢沿いに進むと終点が丹波釣りセンターだ。アイスを買う売店に行く途中にあるトイレに行こうとするとロープが張ってあって、有料の音楽フェスティバルを開催しているので中には入れないと係員が説明してくれた。野外ステージでなにやらやかましい音がしていたが観客らしき人はパラパラといるだけだ。売店の人に今から始まるのですか?と聞いたら「既に開催中」とのこと。アイスを食べ終えたtakeと吊り橋を渡り、たどり着いたバス停にも怪しげなフェスティバルの音は流れてきた。
コースタイム
【19日】丸川峠入口-丸川峠~-大菩薩嶺~-福ちゃん荘-ロッジ長兵衛
【20日】ロッジ長兵衛-福ちゃん荘-大菩薩峠~-フルコンバ~-ノーメのダワ~-追分~-藤棚~-丹波釣りセンター