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蘊蓄cafe

-日々発見、身の回りの話題 【うんちくカフェ】-

「カウンセラー」

2008年02月06日 | 書籍レビュー
[感想:★★★★-:ぜひ勧めたい!]
「カウンセラー」(松岡 圭祐、小学館文庫)
 「催眠」「後催眠」「カウンセラー」と、松岡 圭祐の 小説(催眠シリーズ)を読んでみた。主人公嵯峨のクライアントに向き合う真摯な姿がよい。先が読めないストーリーと思い切った展開がすばらしく、類を みない心理ミステリーになっている。著者は、2年、臨床心理士として働いたことがあり、その際の知見、その後の新しい知見も盛り込まれているようだ。今回のクライアントは、ピアニストで、その嗅覚・聴覚がするどく分析される。「刑事コロンボ」を観るような面白さもある。

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」

2008年02月03日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★★★-:ぜひ勧めたい!]
 いい、実にいい映画だ。久しぶりにいい映画に出会った。話はゆったりとしたペースで淡々と進む。誰にも共通し、誰もが共感するテーマだ。配役もすばらしいし、全体を包む落ち着いた雰囲気が実にいい。この作品には、映画版、単発ドラマ版、連続ドラマ版がありそれぞれ配役も異なるが、映画版がいいのではないか。一人で観ていただきたい。

ぽすれん・レビューAmazon・レビュー
監督:松岡錠司
出演者:オダギリ ジョー、樹木希林、松たか子、小林薫
Story:
リ リー・フランキーの同名小説を、オダギリジョー、樹木希林主演で映画化した、母子の絆を描いた感動作。昭和の筑豊の炭鉱町で育った主人公・ボクが、平成の 東京タワーの下で母・オカンを看取るまでを描く。脚本は、『恋の門』の松尾スズキ。(東京タワー オカンとボクと、時々、オトン)

「クィーン」

2008年02月03日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★---:平均レベル(人によっては)]
 女王の苦悩をヘレン・ミレンが見事に演じている。なお、この映画の公開は、事件から10年も経過した2007年で、日本でのインパクトはどの程度あるだろう。

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監督:スティーブン・フリアーズ
出演者:ヘレン・ミレン、マイケル・シーン、ジェイムズ・クロムウェル、シルヴィア・シムズ
Story:
スティーブン・フリアーズ監督が放つ政治ドラマ。ダイアナ元皇太子妃の事故後、非難の目を向けられ苦悩するエリザベス女王と、新首相となったブレアがそれぞれの思惑を胸に事態を収拾していく様を描く。ヘレン・ミレンがアカデミー賞主演女優賞を受賞。(クィーン)

「主人公は僕だった」

2008年02月02日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★★--:平均レベル(見所あり)]
 アイディアが秀逸。最初はよく状況が分からなかったが、段々引き込まれていく。ある女性の作家が書いている小説が、現実で進行していて、悲劇の結末を書き終えてしまっていたとしたら・・・。ただ、オチが今一ひねり足りないような感じが・・・

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監督:マーク・フォースター
出演者:ウィル・フェレル、マギー・ギレンホール、ダスティン・ホフマン、エマ・トンプソン
Story:
『ネバーランド』のマーク・フォースター監督、『奥さまは魔女』のウィル・フェレル主演によるコメディ。国税庁の会計捜査官として、変わり映えしない生活を送っていたハロルドにある日突然、“女性の声”がどこからともなく聴こえてきて…。(主人公は僕だった)

「帰らざる河」

2008年02月02日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★★--:平均レベル(見所あり)]
 1954年の米国のロバート・ミッチャムマリリン・モンロー(28歳頃)の西部劇。マリリンは、出番が少なかったり、ワンパターンだっりする役も多いのだが、この映画ではマリリンの魅力でいっぱいだ。マリリンの映画の中でトップクラス。大自然も美しい。最後にハイヒールを馬車から投げ捨てる演出もニクイ。

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監督:オットー・プレミンジャー
出演者:ロバート・ミッチャム、マリリン・モンロー、ロリー・カルハウン、トミー・レティグ
Story:
M・モンローの代表作をDVD化。開拓者マットは長年クラブ歌手・ケイに預けていた9番目の息子と再会するが…。モンロー唯一の西部劇で、最も有名な作品のひとつ。壮大な自然にモンローの妖艶な魅力が不思議にマッチする。(帰らざる河)

「催眠 完全版」「後催眠」

2008年02月01日 | 書籍レビュー
[感想:★★★★-:ぜひ勧めたい!]
 今回、作者は、旧版の「催眠」(小学館文庫)を全面改稿し、リアリティと現代性を念頭に書き直し、「催眠 完全版」(角川文庫)としたという。特に結末が、こんなに変えるか!というほど全く書き換えられており見事だ。作者の手腕には驚かされる。
 催眠シリーズの2作目の「後催眠」も同様にすばらしい。読み終わった後に爽快感がある。現在、3作目の「カウンセラー」を読み始めたところ。


催眠 完全版
松岡 圭祐
角川書店

後催眠
松岡 圭祐
小学館文庫
 映画の原作とはいうものの、小説の「催眠」は、映画の「催眠」と全く異なり、ホラーの要素は全くなく、「心温まるヒューマニズムや科学的視点に立脚した」しっかりした作品である。

 「現実の精神カウンセリングに立脚した臨床心理士と患者の真摯な関係」をベースに、「催眠」では解離性同一性障害、「後催眠」では不安神経症を採り上げ、これらの病気を抱える患者とそれに接する医師の苦悩と問題点」を見事にからませた心理サスペンスとなっている。

催眠
松岡 圭祐
小学館文庫