蘊蓄cafe

-日々発見、身の回りの話題 【うんちくカフェ】-

シャーペン?

2014年04月14日 | Weblog

 本屋さんで文房具の専門誌をパラパラと見ていたら、その1冊に「シャーペン」と書かれていて、いささかショックだった。正式には「シャープペンシル(シャープペン)」といい、若く少々軽い世代が「シャーペン」と言っているものと思っていた。活字で見たのは初めてである。(^^;

 今となっては知らない人が多くなっているが、「シャープペンシル(シャープペン)」は、「早川徳次」という人が「1915(大正4)年 金属文具の製作技術の研究改良を進め、金属性の繰り出し鉛筆(早川式繰出鉛筆)を発明。 さらに改良を重ね、1916(大正 5)年 エバー・レディー・シャープペンシルと名づけて一世を風靡」したもの。早川徳次氏の会社は、幾多の変遷を経て成長した後、昭和45年にこのペンから名前をとって社名を変えた。総合家電メーカー「シャープ(SHARP)」である。

 ところで、シャープペンシルの発明者であり、シャープ株式会社の創業者(初代社長)である「早川徳次」氏は、「事業の第一目的は社会への奉仕」であると言う。同氏は、幼くして他家へ預けられ、「継養母から厳しく当たられ、食事も満足に与えられない過酷な幼少期を過ごした。尋常小学校へ進学するが2年で中退させられ、朝から深夜までマッチ箱張りの内職を手伝わされる日々が続いた。この状況を不憫に思った近所の盲目の女性の世話で、金属細工の職人の店で丁稚奉公することになり、仕事に厳しいが情に厚い主人から金属加工に関する技術を身に着けていった」という。7才の時である。「学校で勉強する機会に恵まれず、奉公先で仕事を終えてから、読書を通じて漢字を覚えるなど、独学の難しさを経験していた」という。
 そして氏の略歴を見ると、一本筋の通った気概が溢れているのを感じるのである。また、シャープの2代目の社長は同氏が育てた戦争孤児で、シャープを総合エレクトロニクスメーカーに成長させている。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。