ひとりごつ

ラヴ・ピース・フリーダム

ビッグマック賃金&米中央軍司令官

2010-03-28 13:49:40 | 学校の話
木曜は結構な大物が二人、大学を訪れてお話していきました。

一人はアシュンフェルターってエコノミスト、プリンストン大学の教授。

もう一人が米中央軍司令官、ぺトレイアス陸軍大将。


アシュンフェルターさんはうちの学部長の友人とかで呼ばれたのかな。

話の内容はビッグマック賃金てものについて。

ビッグマック指数ってのはもう有名と思うんだけど、二つの通貨を比較して購買力を測るってヤツ。

それを応用してマックの時給の差で国の賃金差を計れないかってゆう。

まぁ先進国では最低時給とか法で決まってるところもあるし、途上国ではマックは結構高級だったり、競争にさらされてなかったり。

そうゆうわけでジョークみたいなもんなんだけど結構おもしろかった。

例えば今住んでるこの町では大体一時間の時給は2.5ビッグマックだけど、インドでは一時間0.5ビッグマック。

おれが高1のときの時給とビッグマックのお値段で換算すると一時間2.54ビッグマック。

順番的にはデンマークやその他欧州諸国が飛びぬけて高く、日本が来て米国が来てたくさんの途上国。

そしてマックで働いてたおれに一番おもしろかったのは、日本のマックの生産性はビッグマックだけにしたら米国の1.2倍あること。

米国のマックがビッグマック一個作ってる間に日本では1.2個作っちゃうんだと。

それとビッグマック賃金の成長を見たけど、もちろんここ数年は通貨の上げ下げが激しかったからその影響もあるんだけど、日本の成長が落ち込んでた。

ちなみに学部長の娘がうちの大学の学生で、経済メジャーじゃないけどこの話を聞きに来てた。

目元が似てたからわかったけど可愛らしいのでびびった。大事なのはどこが似て全体はどうゆうバランスかってとこなんだな。


そしてもう一人、ぺトレイアス大将。

何者かってゆうとイラクやアフガンなど今問題になってる中東などの地域を管轄する米中央軍の司令官。

イラク戦争では第101空挺師団を前線で指揮し、後に治安維持にあたるなどして活躍、米国25人のベストリーダーに選出されたり。

ちなみにこの人もプリンストンの院を出てます。

プリンストンって名前がかっこいいわな、機会があったら行ってみたい。


この講演は人の入りがハンパなかったです。

七時開演、六時から場所開放ってことで六時に行ったら既に長蛇の列。おれはギリギリ会場に入れた感じ。

こないだカトリックの枢機卿呼んだときみたくスタジアムでやりゃよかったのに。

この講演には州知事も来たり、他大の学生も結構いたりとにかくビッグイベントでした。

またびびらされたのはこの大学のROTC(予備役将校訓練課程)の数。この大学のは学生が多いからってのもあるけど米国で最大規模らしい。

画質悪いんですけど見えるかな。

会場に二個大隊くらいが掛け声かけて行進する姿はなかなかの迫力。


当たり前ですが肝心の話自体はホント大したことなかったです。

まずはこの大学BYUに絡んだジョーク。BYUがいい兵士を育てる理由。

一つに挙げてたのが「どんな劣悪な環境でも、『This is the place!』と言ってキャンプできる」

これはソルトレークシティ開拓時代に遡る話で、モルモン教の第二代管長のブリガム・ヤング(大学の名の由来)がソルトレーク盆地に着いたときにそう言ったとゆうことで有名なんですけど。

当時何もない砂漠だったところに街を切り拓いたんだけど、そうゆうローカルネタ満載のジョーク。

それからも米中央軍の管轄がどこでどんな任務にあたっているかとかそうゆう話。


学生からの質問時間もあったけど、大事なことはそりゃ話せませんわな。

例えば「イランが核武装したら他の湾岸諸国に核の傘を提供するか」なんて質問。

制裁とかできることはやってる、それ以上は言えないと。

あとは「トルコの改憲後のパートナーシップはどうなる?」ってのには「トルコには輸送なんかで基地を使うけど中央軍の管轄下にない」。

ただ一個軍人らしい発言を聞けたのは、ある女の子の学生の「戦地の民間人の被害を少なくしようとして米軍に被害が多くなってるのでは?」とゆう質問に対する答え。

彼の答えは「我が軍の損害を最小にする努力はするが、戦略の失敗は戦術では取り戻せない」。

今米軍の力が圧倒的な状況で戦争はConventional Warfare(伝統的な戦争)ではなく非対称戦争がメインとなっている。

戦術的勝利で敵対勢力を一掃したところで戦略的失敗で民間人の怒りや反感を買ってしまえば状況はますます悪くなってしまうだろうと。

そうゆうわけで、まぁ普通のことと言ったらそうだけども、なかなか示唆に富む話も聞けてよかっです。

それ以上にモチベーションが相当高まりましたし。おれもこうゆう人たちと仕事してぇって思いました。

月暈とセンサス

2010-03-25 12:50:07 | 日常の話
九時ごろネットで遊んでいると友人から電話がありまして。

「今仕事の帰りなんだけど、天文学詳しいっけ?」とのこと。

小学校の頃はNASAに行くなんて夢を描いてたけど、星座とかになるとオリオン座と北斗七星ぐらいしかわからんぞと思いながら話を聞くと。

虹の周りに輪っかみたいのができてるんだけどなんて現象かなとゆう質問。

実際外へ出て月を見たものの曇りががった月が見えるだけで「朧月じゃない?笑」と返答。

したら違う、輪っかなんだけどな~とゆうので視野を広げてみたら。

ありました、輪っかが。

早速ググってみると「月暈」とゆう現象であることが判明。

英語ではあの有名なシューティングゲームのタイトルでもある「HALO」とも言います。HALOは基本日暈を指すと思うんですけど。

おれのデジカメでは力不足で写せなかったのでウィキ様の写真をお借りします。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Moon_ring.JPG

上記の写真では満月ですがおれが見たのはあいにく半月。

そうゆうわけで輪っか自体もちょっと薄かったんですけどね。

それでもこれをきっかけに月が虹を作る(月虹)ってことも知れたし感動もしたし、よかったです。

だけどこれって天文学じゃなくて気象学だろ笑


話変わって三月半ばにセンサス(国勢調査)に協力しなさいって手紙が届いてたんですけど。

「回答は法律により求められています」といきなりあってびっくりしちゃうような。

日本語で書くとそうでもないけど外国語で、例えば英語で「required by law」ってフレーズを見るとちょっとびびりませんかね。

でもめんどいのとおれより人生経験があるはずのルームメイトに回答を任せようってので机の上に開けずに放置。

そしたら十日ほど経った今日回答を急かすようなハガキが。

別にわざわざ回答求めて警察が来たりするようなことはないんでしょうけど、勉強させてもらってる身だからしゃあないなとゆうことでおれが回答することにしました。

一回購読してる新聞のWSJのアンケートに回答させられたことがあったんですけど、そのときは質問の多さに辟易したんですが$5内包されてたんですね。

これにどうせお金が入ってるでもないしと思ってやってみたら、記入すべき情報はなんと家にいる人の名前、生年月日、人種だけでした。心配して損した。

今回のセンサスの結果はどの州がどれだけ米合衆国議会の下院の議席を持つかとか、その他ローカルなところにどれだけ連邦のお金を使うかってののベースになるらしい。

米国の下院の議席数は435、これを州の人口比率によって分け合ってるんですね。

まぁそんな米国体験でした。

米国国民皆保険とドイツ&ギリシャ

2010-03-23 13:12:17 | メモ
先週にミッドタームを三つ終え、さて次は大きなペーパーってとこで大変だった一週間なんですけど、米国にも大きな変化がありました。

昨日の日曜日に医療保険制度改革法案が下院で採択されたとかで。

すでに上院は通っているので、あとはオバマ大統領がサインして成立って感じです。

日本で育ったおれにしたら保険に入ってるなんてのは当たり前のことだったんですけどここ米国では違いました。

自由をことさら重んじる国柄で、オバマがずっと唱えてきた医療保険制度改革も「自由を制限する」とゆうとこで反対する人が多かったです。

この法案は自由を制限するところがある一方で最低限度の権利を保障するものだとゆえばそうでもあるわけでして。

自由と平等のバランスって難しいところだと思うんですけどね。

そうゆう意味ではこの医療保険制度に関する議論ってのは米国の建国精神にも大きく関わるもので、今回の法案採択は米国にとって大きな変化と言えます。

ちなみに今回の採択への力になったのは中絶に保険が適用されないとゆうこと。

中絶反対ってのが、根底の倫理にキリスト教がある米国らしさだと思います。そうゆうおれも中絶反対ですけど。

米国では大きな出来事だったはずなんですけど、実を言うとヤフージャパンのトピックに出てなかったんで、テレビとか観ないおれはあるクラスメイトがそうゆう話をだすまで一切気付きませんでした。


それとは別にヤフージャパンのトピックにも出てたギリシャとドイツの話。

ギリシャが財政破綻しかけてる、そうゆう中で25-26日にEU首脳会議が開かれるとのこと。

首脳会議での議題が話しにのぼってくる今このときにドイツのメルケルさんが「ギリシャ支援を議論する必要はない」って発言。

ギリシャの首相は「金融支援が必要なのではなく、いつでもそれができる態勢を整えて示すことが大きな助けになる」と議会で発言したとか。

でもギリシャの副首相はドイツの輸出企業がユーロ安で利益を得ているとか投機が野放しにされてるとか批判したり。

まぁ大きな枠ではギリシャの財政とか改革していくために、投機とかで金融市場が混乱しないように安定させるとゆう方向で一致してるんですかね。

今日はロイターの日本語版の記事読んで、いつものWSJはさっと目を通した程度なんですけど。

自分のケツは自分で拭く、ダメならIMFも交えてってゆう態度のドイツとEUの範囲内でなんとか処理したいフランスその他の国の思惑が入り乱れてるんですね。

特にドイツは国民のギリシャ支援反対が過半数で、五月には地方選挙があるし。ギリシャ支援に関する議論は経済以上に政治的な側面が強いと感じます。

ユーロは新しい時代への可能性と思っているので、まぁなんとか乗り切ってって欲しいな。


そういえばこのブログも開設から一年経ちました。

今後も方針は変わらず、お勉強・時事ノート+旅の記録をメインに細々とやってこうと思います。

意外と定期的に見に来てくれる人がいてありがたい限りです。

やっぱ見に来てくれる人がいると間違ったことは書けないから細かいところまで調べようとしてそれがさらに勉強になります。

では今後ともよろしくお願いします。

右も左も中道もない

2010-03-19 14:15:36 | メモ
中間テストとペーパーの波状攻撃でリズムを崩されてヤル気もなくなり、日ごろのルーティン(外国語勉強とか料理とか)もこなせなくなってるおれです。

ってか「テスト勉強優先!」といってルーティンをこなさない言い訳してるのに、テスト勉強から逃避してやたら本に食指が伸びるのはどうゆうわけ?


そうゆうわけで、最近トイレにいるときにちょこちょこ読むようにしてるルソーの『社会契約論』。

また書名のとこにウィキのURLを貼っといたので興味のあるかたはちょっと覗いてみてください。

んでまだ第二編も読み終わっていないんですが、ちょっとおもしろい記述があって、それに絡めた自分の考えも合わせてメモっておこうと思います。

物凄くシンプルに書いてるのであれですけど、何か読み違えてるところがあったら指摘していただければ嬉しいです。


彼の考えでおもしろいのが「一般意思」と「特殊意思」と「全体意思」の区別。

特殊意思とゆうのが個々人が私的な利益を求めるもの。

対して一般意思とゆうのが“つねに正しく、つねに公の利益を目指す”(二編三章)、共同体のメンバーによる合意からなるもの。国家とゆう精神的人格の意思。

そして個々の特殊意思を総合したものが全体意思。

ところでこの一般意思と全体意思は激しく相違することもある、とゆうか一般意思と全体意思が一致するにはある条件がいるんだそうな。

それは特殊意思の総和がそれぞれの相違を相殺しあうとき。このとき残されるのが一般意思だと述べる。

特殊意思の総和がそれぞれの相違を相殺しあうには、人民が充分な情報を持ち、そして徒党を組むようなことがない必要がある。

とゆうのも徒党を組んだそのグループの意思は、そのメンバーにとっては一般的でも国家にとっては特殊的になってしまうので。

あるグループが大きくなり他を圧倒するとその特殊意思のみが反映され、そこに一般意思は存在しないと。

だから個々の市民が自身の意見のみを述べることが大事とゆう。


そうゆうわけで、社会契約論を二編まで読んだ感じでは政党政治や議会制民主主義の否定とゆう風に取れます。

かといって直接民主制を推奨してるわけでもないんでしょうけど。ちょっと読み込みが足らないのではっきりわかんないんですけど。

でもこの二編三章の個人が徒党を組まずにそれぞれがそれぞれの意見を主張すべしとゆうのが、今ミクロ経済学で学んでいるようなことに似てるような気がしました。

それぞれがそれぞれの利益を追求する、そのとき市場がきちんと機能するならその経済は効率的で社会全体の利益が達成されるみたいな。


そしてもう一個思ったことは、教条主義的になるのはマズいんじゃないのかとゆうこと。

教条主義とは広辞苑によると「理論や教説を発展するものと見ず、そこに述べられている命題や原理を絶対的なものと考え、当面する具体的な諸条件を吟味せず機械的に適用する態度」とあります。

ここでおれが強調したいのは後半の「当面する具体的な諸条件を吟味せず機械的に適用する態度」ってとこなんですけどね。

例えばある意見を耳にする、そしてそれに感化される。

おれの実例を挙げれば、かつて小林よしのりの戦争論を読んだときに日教組の影響を強く受けていたおれはガツーンて物凄い衝撃を受けたんです。

それからは右翼を自任し、取り入れる情報も右寄りのモノが多くなっていて、結局自分の意見ってゆうのはそういった情報を大した吟味もなく受け入れたものとなっていました。

それから時が経って今度は左に振れたりとかあったんですが、今は自分で一つ一つの事物についてしっかり考えることを大事にしてますし、わからないことははっきりそう言って判断を下さないし、自分を右とも左とも中道とも思いません。


ある意見に感化され他の事柄に関してもその意見の持ち主の見解が強い影響を持ち続けるとき、無意識のうちに目に見えない徒党を組んでることになる気がします。

そうなるとその意見に対する反対意見を聞いたときに個人的に、感情的に受け止めがちです。少なくともおれはそうでした。

それってでも無駄なエネルギーを相当使いますよね。そしてそのときおれが持ってる意見はおれの意見ではない。

結局今だって自分はいろんな人や考えの影響を受けているから自分の意見がどこまで自分の意見かなんてわからないわけですけど。

ルソーの言が正しいかどうかは別にしても、ただ気持ちとして「左も右も中道もない、自分がある」ってところに自分の市民としてのスタート地点があると思っています。


ちなみに以前ポリティカルテストってのを受けて比較的真ん中とゆう結果が出たって日記にしました。

これもテストの一問一問への回答は結構左右に大きく振れるものもあったはずで、それを一つのチャートにまとめるのは無理があるなと今更ながら思っています。

日本円のLIBORが下がった

2010-03-14 13:22:26 | メモ
もう結構前(三月八日)の新聞なんですけど、おもしろい記事がありました。

日本円のLIBORってのが米ドルのそれを下回ったとゆう話。
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704187204575102733862163138.html?KEYWORDS=yen+lending+rates

文字に貼り付けた先のウィキを見ていただいたらいんですけど、LIBORは簡単にまとめるとロンドン銀行間取引金利の頭文字を取った読み方。

“指定された複数の有力銀行(リファレンスバンク)から報告された11:00時点のレートを英国銀行協会(BBA)が集計し毎営業日発表している「BBA LIBOR」を指す。”

短期金融市場での流動性を計る指標、“資金調達コストの基準として用いられ”てるんだそうです。

要するに安く借りれるかどうかって話ですかね。

初めて知った笑


んで日本円のLIBORが米ドルのLIBORを下回ってなんだってゆうのか。

日本円のLIBORは1993年から2009年まで米ドルのそれを下回ってたんですが、去年米ドルのLIBORが落ちまして。

借りるコストが低くなったから、金利の高い通貨を借りて運用するための通貨として米ドルが沢山利用されたと。

米ドルキャリートレードってヤツですか。

それが原因で米ドルの価値が落ち込んでいました。

ところがFRBが金利を上げるだろうと予測され、一方日銀はデフレと戦うために低金利を維持するだろうと予測されていた12月にこの状況は変わりまして。

それで先週に日本円と米ドルの位置が逆転したとゆうことだそうです。


Barclays Capitalってとこのフォレスターさんは日本円と米ドルのLIBORの差は広がっていくだろうと見ています。

米ドルの流動性を高めていたFRBの資産買取プログラムが終了するのも好材料とのことです。

大胆にも六月の終わりには1ドル95円、今年の終わりには100円になるだろうと予測しています。

まぁ日本の輸出企業にとったら円安は助かりますよね、トヨタとか今ちょうど大変な目にあってるし。

この記事読む限りだとまだまだ、米ドルは紙切れになりそうにないですね。