ひとりごつ

ラヴ・ピース・フリーダム

カトリックの枢機卿、BYUを訪れる

2010-02-26 15:45:09 | 学校の話
米国カトリック司教委員会(?)の委員長を務めるローマカトリックの枢機卿、フランシス・ジョージ
モルモン教の学府、BYUで講演をしました。

テーマは「カトリックと末日生徒:信教の自由を守るパートナー」。

これは大学内ではちょっとしたニュースになってました。

カトリックはモルモンを異端どころかキリスト教として認めておらず、モルモンはその聖典の中に
カトリックを指して「忌まわしい淫婦の教会」と呼んでいると解釈される節がある。

そんなカトリックとモルモンだけども、カトリックの枢機卿がモルモン大学を訪れて上記のテーマで
喋ったわけですから、カトリック・モルモンの関係が好転するんじゃないのかと。

枢機卿レベルが動くとなったらローマの中央の意思が背後にあったわけでしょうし。


おれもこの講演に参加して参りましたよ。

物凄い入りでしたね、バスケとかをやるスタジアムの観客席半分以上を聴衆がうめ、
さらに衛星放送をいろんな教室で見てる連中もいたそうです。

ジョージさんが入ってくるなりみんな起立してお迎え。

これはモルモンの文化とゆうか、モルモン教会の幹部が来ても起立して迎えるんですが。
モルモンの上級幹部(十二使徒と呼ばれる)も二人ほど来てたようですし。

そして普段こういった行事はモルモン流のお祈りで始めるんですが、今回はカトリック流のお祈りで
始まることに。

これまた皆起立、そしてマタイ書の山上の垂訓にある(多分)お祈りをみんなで一斉にして着席、
ジョージさんのお話が始まりました。


おおまかな内容はカトリックとモルモンで共通するとこのビジョン、例えば堕胎反対やゲイ婚反対とか
ポルノ規制とか、そういったところで協力しようって感じ。

「信教の自由は礼拝の自由に縮められるべきではない、公共の場で己の信条を語ることが許されるべき」、
「良き法は全ての人の権利を守る」と仰ってたのが印象的です。

最近熱く議論されているヘルスケアですが、「安楽死と堕胎はカバーされるべきではない」。

ゲイ婚については「全ての人が愛され尊敬されるべきだが、それがみだらなライフスタイルを容認する理由にはならない」。

個人の権利が拡張される中で家族が軽視されているとし、「社会の基は個人ではなく家庭」と主張。

そしてカトリックとモルモンがこうした社会問題に対して共通の認識を持つことが、最近の二者の関係を深めつつあると。

そんな感じの講演でして、BYUの学生からの評判も良かったし、ジョージさんも後に大学へ「学生の礼儀正しさ、
トピックへの関心の高さなど素晴らしい」とお褒めのメールを送っていたり、大成功ってとこですかね。


おれ個人としては、堕胎については両教会に意を同じくする部分が多いけどゲイ婚についてはなぜダメなのかやはり理解しない。

自分たちは自分たちのやりたいようにする、彼らにもそれを認める、それじゃなぜダメなんだろか?

ジョージさんが何度かトクヴィルに触れてたんですが。

このトクヴィルとゆう人は『アメリカの民主政治』とゆう本で米国の民主制を考察したことで有名な知識人。

一般教養で取っている「西洋政治の伝統」で読まされた本に出てくる"Equality by Default"(破綻による平等)のような概念が
米国の民主制が内包する問題であることを百年以上前に論じてたわけです。

"Equality by Default"ってのは簡単に言えば「あんたに構わないからあたしもほっといて」「誰かに迷惑かけた?」、
多分こんなところ。

まぁちょっと政治哲学の教養としてトクヴィルさんの本にも触れてみようかと思います、いつか。

おれの主張がただの"Equality by Default"なのか、それの何が問題か考えてみたい。

刀槍による闘争、運動会の起源

2010-02-24 09:25:34 | 日常の話
勝敗が戦術や兵の錬度、技術によって決されること自体は今も変わりないが、大量の火器と内燃機関が導入される前の戦場には今の戦場にはないある種のロマンがあったように思う。

少なくとも今となっては数字と線でしかなくなってしまった古い会戦を動画にして起こしたものには近代以降をテーマにした戦争映画とは違った趣がある。

日本で言うならNHK大河ドラマ『葵-徳川三代』の関が原の戦い。

確か関が原の戦いは二週に渡っての放映だったので二時間ほど。


英国BBCによる『Hannibal-Rome's worst nightmare』とゆう作品で描かれるカンネの戦いも凄い。

どこからどこまでがリアルでCGをどれだけ使っているかはわかりかねるものの、あれだけの数の殺気立った人が集まってるだけでも妙な興奮を覚える。

下のURLが動画へのリンクです。
http://www.youtube.com/watch?v=yGHge4FQ8aM

まぁ細かいところでいろいろあるんでしょうけど、ローマやカルタゴ軍の装備なんかもリアルな感じだし、特にガリア人の描写が素晴らしい。

ローマの重装歩兵が前進してくるときのあの呆けた顔。エキストラの皆さんに拍手です。

ところでこの動画の最後にハンニバルが「アレクサンダー大王より大きな勝利」と語るシーンがあって、「それはウソだ!」と指摘するコメントがありました。

おれは大きなお世話だとは思ったけど、「カンネでのローマ軍のほうがガウガメラでのペルシャ軍より蒙った損害は大きいのでは」とコメント。

はっきりしたソースはないものの、カンネはこれ以上にない完璧な包囲殲滅戦であるところ、ガウガメラの戦いは騎兵による機動で隙を作ったペルシャ陣に切り込んだアレクサンダー大王がダリウス王を遁走させて得た勝利で、おのずと被害に差があるだろうと踏んでたので。

したらそのコメ主、「はぁ???何言ってんだ!?60,000>300,000ってか?そんなわけないやな、じゃなきゃ小学校からやり直せや!!」と返事を書いてきました。

うおっ、ネット怖いな;;

一応そこで引き下がってもしょうがないので「300,000?その数字はどこから来たの?ってか大人になってくれません?」と返信。

そしたら動画のうp主や他の方々が「ペルシャが展開した兵力は最大でも250,000と見積もられてる」とかコメントし出しておれの出番はもうなくなっちゃったんですが。

他にもコメ欄で当時の騎兵に大きな槍が持てたかとゆう論争が起きてたり。

昔の戦いを映像にして再現するのはこうゆう資料によるデータとか背景のバラつきとかあるのでとても難しいと思います。


まぁそれはいんですが、オリンピックの起源が古代ギリシャにあるように、実は運動会の起源も古代ギリシャにあるのではないかとゆう仮説にいたりました。

こないだDVDで映画『Alexander』を観たんですけど。あのアンジェリーナ・ジョリーがとてもキモくてわざとらしいアクセントがうざい映画。

あの前半にガウガメラの戦いが出てきます。

そこでマケドニア軍左翼のファランクスがペルシャ軍右翼をひきつけて奮闘するんですけども。

ペルシャ軍に向かって整然と前進するファランクスとその掛け声、そして砂煙舞う戦場を見たとき「あ、これ運動会じゃね?」と思ったのでした。

棒倒しや騎馬戦なんて種目は特に戦争の要素を色濃く残した競技ですよね。

それから実際に戦いが始まる前に戦場に展開するファランクス。

これもまさしく赤組・白組の入場行進に他ならないじゃないですか!

まぁ運動会の成り立ちとか調べると別段古代ギリシャがとか出てこないですが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8B%E5%8B%95%E4%BC%9A

どっちかといえば古代ギリシャが運動会の起源とゆうよりも、ファランクスが「前へ倣え!」「右向け右!」とかそうゆう日本の体育の授業の整列の起源っていえばズバリですね。

IndochineとBYUのダンスデパートメント

2010-02-23 15:50:19 | おでかけの話
奨学金が正式に、今セメいっぱいで打ち切られることが決まりました。

そしてふと失いかけてた自分のポリシーを思い出しました。

「やりたいことしかやらねぇ」。

奨学金を維持しようと成績に細かい神経を使うのは全然楽しくないしストレスで、特に中間試験やペーパーが重なるこの時期は人当たりもよくなかったと思うし。

そうゆうわけでまた心に余裕を持って、学ぶことは学ぶけども細かいことはまぁいっかなってメンタリティを大事にしたい。

勉強って街づくりみたいなものですよね。

大まかな区画整理をして、それで細かく家とか作ってったり。

ただ家の細かい細工なんかは頻繁に手入れしないとすぐに劣化する。

大まかに整理された道路とかってのはいつまで経ってもその形を留めている。

おれはもともと学者肌じゃないんで、なんで大学に行ってるかとかそうゆうとこもまた考えていこう。


さて、土曜日の話ですが、州都ソルトレークシティのレストランへ日本人の友達と行ってきました。

Indochineってゆうベトナム料理屋さん。
http://extras.sltrib.com/diningguide/detail.asp?ID=267

街中よりもユタ大のほうに登っていったところにあって周りもどちらかとゆうと落ち着いています。

またお店の中も、昼だったからわかりにくいですが夜だったらとてもオシャレな雰囲気が出るんだろうなってゆう内装してます。

日本人と白人のハーフで、大学卒業してから日本で働くとゆうエミコさんとすぐテンパる店長さんが楽しく給仕してくれました。


肝心のお料理ですが、量も豊富で野菜もたくさん使った料理が多くて嬉しい限りです。

友人たちは春巻きとかを頼んでましたけど結構おなかいっぱいになってたようですし。

おれが頼んだのはチキンカレー。



それとステーキ。

チキンカレーはタイのカレーのようにココナッツの風味が強かったですが、妙な甘みはなくとても食べやすかったです。

ステーキは表面が焦げてて油がしたたってて、さらに味が甘ったるくてインパクトがなくて飽きが来やすかったですがまぁ旨かったです。

夜に軽いデートで行くなら★★★★☆ですね。


それから自分の行ってる大学、BYUのダンスデパートメントのバレエのコンサートに行ってきました。

テーマは「Honoring Tradition, Embracing Innovation」、要するに伝統を敬い新しいものを抱きしめてってとこでしょうか。

かのFokineに振り付けされた最初の妖精のようなコスチュームを着ての踊り以外は全てコンテンポラリーに分類される踊りでした。

どれも良かったんですけど、特にタンゴを織り交ぜた締めの踊りが目を引きました。

それともう一つ、個人的に驚かされたのがPlayful Persuasionとゆうセクシーな踊り。

BYUは宗教団体の私物ですから、物凄い細かい校則みたいのがあります。

そんな中で、いくら芸術の一端とはいえセクシーさを売りにした踊りを披露できたところに感心します。

何が正しいかはわからないけども、こうゆうところのある程度の自由さは絶対に縛っていいことはないですからね。

ちょっと自分の行ってる大学を見直しました。

空手とMITの動画

2010-02-19 11:22:43 | 学校の話
大学に志誠会空手クラブとゆうのがありまして。

実際には空手クラブは流派ごとに分かれて三つあるらしいんですが。

昔から一個格闘技やってみたかったんですよね、それにこの志誠会空手クラブの師範代的存在が日系米人で今までも絡みがあったりでとりあえず見学に行くことに。

見学と言っても人が少なかったのもあって丁寧に教えていただいて、稽古の最初から最後まで参加しました。

結論、いやぁおもろい!

多分入ります。一セメスター10ドルで済むのも嬉しい。

それと実は高校の時分にキックボクシングジムへ一ヶ月ほど通ったんです。

そのおかげか「右回し蹴りは初めてにしちゃうまいねー!」とお褒めの言葉。

あと一個びびったことがあったんですけど、その師範代普通に強い。

普段のっぺりしてるからサプライズでした。

あの黒いサンドバッグみたいな、ミット?あれ持って受けてみたんですが蹴りもパンチも相当重い。


そういや最近MIT(マサチューセッツ工科大学)が発信している動画を観る課題が都市経済学のクラスで出まして。

それが下のリンク。
http://web.mit.edu/newsoffice/2008/financial-1009.html

こないだの金融危機のいろんな側面からの分析とゆうところでしょうか。

これについて書かれた本とかを読んだ人にはもう知ってるところも多いでしょうけどとても分りやすくていいです。


それからこのMIT、レクチャーもシリーズで公開されてるのがあったりして。

例えば下のリンク先。
http://ocw.mit.edu/OcwWeb/Mathematics/18-06Spring-2005/CourseHome/index.htm

計量経済学のクラスで行列を沢山使うんですけど、今までクラスでは行列の基本的なとこだけ押さえただけで、クラスメートの中から「もっと行列ってものを理解したいなぁ」と不満の声が上がっていたところにあるクラスメートが拾ってきてシェアしてくれた行列(線形代数学)の講義です。

非常にありがたいこってすね。

他にも動画があるクラスがいくつかあると思うので時間があればチェックしてみたいです。

自分流共産主義とインフレ税

2010-02-17 13:53:43 | メモ
今日は軽量経済学導入のクラスの中間テスト。

準備したのにイマイチ…。

でもこのクラスはそうゆうクラスらしく、絶対的な相対評価なので他の学生がおれよりおバカちゃんだったら生き残れる可能性があります。

もう早くもそれに賭けてます笑


さて、最近のルームメイトさんですが。

またゴキゲン麗しいようで。

学校も行ってる気配なく、仕事もやめ、完全にニート(32歳)ですが夜は相変わらず遊び歩っています。

おれは彼のためを思えばこそまずその虚栄心を叩き潰そうとしていたのに、誰かがまたおべんちゃら使って調子に乗らせて…。

ここの日本人コミュの方々、醜悪すぎ。

何もわかってないのにとりあえず褒めとけばいいだろうと考えてるからおべんちゃらも的外れ。

二枚舌が当たり前なので誰も信用できず、やること他にないので他人の噂話ばっかりする。平気でその人の前でその人を傷つける発言をする。

日本で少数派だったのがこの特殊な地に来て多数派になり何かを勘違いしている。

自我も肥大しきっていて、誰も彼も演技性人格障害の病状を見せている。

っておれもこうゆうことを公表してるわけだから、人のこと言えないや笑

まぁまだこうゆう連中付き合いがなくなればいんですけど、ここのニートが将来生活保護とか貰うってなったらイヤ。

真面目に働いてるおれの両親や弟がこのゴミどもを養ってやらなきゃならないって、おかしいっしょ。

だからおれはソ連型の似非共産主義とかイヤです。

おれはグローバルに市場がきちんと機能するようになって、その果てに所有権や国民国家などの概念とかが変わって共産社会が現出すると思ってます。

すいません、共産主義云々するならまずはマルクス読めって話ですね笑


それと「紙幣発行して起こすインフレは税金だ」、これ経済学的・哲学的な大発見だと思ってたんですけどすでに学問的に整理されてるみたいです。

それがインフレ税と呼ばれるもの。

日本語のウィキペディアの項目がないので英語のリンクを貼っておきますね。
http://en.wikipedia.org/wiki/Inflation_tax

経済学の用語で日本語のウィキに載ってないもの結構あるんですよね。

小学校からの英語教育反対論かなんかで「日本語で高度な学問を学べる」というのを聞きます。

だけどこのウィキの状態みるとどうかなと思います。

もちろんちゃんと本が出てたりするんでしょうけど、ウィキみたいにいろんな人に開放されてる場所に載ってていいのに載ってない情報が結構あるような気が。

話戻して、インフレ税なんですけども。

要するにマネーサプライを大きくする政策を取ったときに貨幣の価値が下がり、その分現金で保有していた資産が目減りすることです。

これは下流・中流層に負担が大きく、学者によってはインフレ税を逆進税とまで呼ぶそうです。

とゆうのも下流・中流層のほうが資産を現金で保有している割合が高く、さらにインフレにあわせて給料が上がるわけでもないからです。

加えてインフレを起こすような政策を取った際、その影響が全経済に満遍なくあるとゆうわけでなく偏るので、バブルを引き起こしやすい。

そしてバブルの結果市場が不安定になって投資のリスクが高まり、それは不況へ繋がる条件の一つです。

マクロ経済学のクラスをまだ取ってなくて知らなかったのでとても勉強になりました。