28. 4. 5 (TUE) 大安 晴れ......凪ぎだし、とてもいい日和の一日になりそうです。
残念ながら、桜の花は見頃すぎて.....散り際の切なさと散った跡の“終わった感”がむなしくなります。
雨上がりの桜の樹の下は......こんな具合に (>_<)
季節柄、うなぎの小咄でもじゃないですが......今は昔、『わたしとウナギ in 見島』物語でもお話ししたいと思います。
Ⅰ 発電所の下側にて
小学生だった時分、現駐在所からの近辺、右左とも湾内は....砂浜でした。
ジーコンボに向かっていくほど....岩も散在している磯という感じでした。
当時と同じ位置の発電所も直下は砂浜に面していました。
大池からの流水やここの冷却水(海水)の水路がありました。言わば、小規模汽水域の感じとでも。
ある時、この近辺の中ころ石の下を何気なくめくってみると....「一見、ドジョウかな?」と見まちがうけど....
それは、【ウナギ】の子供でした。見たことなかったので不思議な感じでした。細長い...ウナギの形をしていました。
今のことからすると、【シラスウナギ】がやや成長したぐらいだったのでしょう。そこかしこにけっこういたんです。
取って帰り....バケツに入れ、飼おうとしましたがすぐに死にました....ゴメン。
どうしてそこにいたのかは、わかりません。.....いまだったら、“一攫千金”......チトアマイカナ
私が見つけたのは黒い...親と似たまんまのもの
( 資料映像 )
Ⅱ 田んぼの奥
見島の段々の田んぼには、ヒグチといって湧き水の出る場所から水を回している箇所もかなりあります。
そこは、奥まった“溝尻”(みぞしり)と言って上の田んぼから水が落ちる場所でもあり、一般にかなり深い場所になってます。
ある時、お医者さんとそのお仲間に「オイ坊主、そこへ入ってこの薬をまいてくれ」と頼まれました。....なぜそこにいたのか?
わりと冷たいそのヒグチまわりに薬をまきました...あとになって【ゲラン】というそれは、ウナギを麻痺させるものだったようです。
薬で真っ白くなった水たまりの奥をのぞくと...何か手足がいっぱいあるような、大きなものがうごめいていたのをおぼえています。
エビのように見えたけど、ひょっとしたら藻くずガニの大きいやつだったかもと。
結局そこには本命が、いなかったんですがまたほかの場所でも頼まれそうだったので....早々に退散しました。
あんな準備をして捕獲を狙ってたことを思うと、かなりの量“天然物”がいたと言うことでしょうね....流れもきれいだったし。
◎ 【ゲラン】....〈どうやら乾燥した木の根がそれらしい〉についての参考文
★ 「ゲラン」という木の根を薬局で買って、石で叩いてつぶし、溝に流してウナギを捕ったことがあります。
(これは密漁でゲランなどの毒物の使用は禁止されています)....【違法行為】の片棒担がされてたとは..
★ 参考URL: http://smatu.sakura.ne.jp/page115.html
Ⅲ 見田海岸
見島には、何カ所か【コウラ】と呼ばれるきれいな水(ヒグチのような湧き水)の流れる、岩があったりの小さい水流で海へと続くもの。
見田海岸にも、【見田ゴウラ】があります、行けば降りたすぐの所にあります。(後にはコンクリートでおおい、一部ため池にしている)
上の山からの流れが海へと続きますが、最終点は小さな丸い石の層の下を通っています。
以前、もっと奥の磯に魚釣りに出かけた際のこと、やや水の流れが多くなっていたそこの水たまりに【ウナギ】の大きいやつがいた。
なぜかあたまを石の間につっこんだままで.....生きてはいるようだが、多少赤みが出て弱り気味だった。
これから魚釣りなんで、「帰るときこのまんまだったら、捕まえて帰ろう」と決断....釣りは芳しくなく、そのとおりになりしかもいた。
当時、大人ばかり5人家族でした....私がさばいて...蒲焼きにして....誰も手を出さず、ひとりで責任食いしました。
天然物といえ、やや ドロ臭くて....でも身はぷりぷりでした.....あれ以来、好んでウナギは食べてません。
プロにかかれば.....旨そうに
( 資料映像 )
Ⅳ 八町八反のため池
八町八反区域内にため池は、70近くもあるようです。
ボーリングの水が使えるおかげで、ため池の使用頻度も少なくなり逆に、田んぼが稲刈り時に乾かない厄介者扱いになる始末です。
そんなため池の話になります。
かなり昔の池の中は、フナの住み家でした。どの池でも大物が釣れました...ただ釣って遊びます。
最近は居るには居るけど....かなり貴重なフナの生息環境のようです。そのかわり、“メダカや田エビ”が悠々と闊歩しています。
おそらく......少なからず、これらも“ウナギの食餌”にされていることでしょう。
一番水が必要となる時期には、エンジンポンプでの水替えも多くなりますが、アオミドロの藻類過多が邪魔をしてくれます。
そのため、田にまく藻の除草剤を余計にため池内にもまいたりします.....田にその藻が拡がるのを防ぐためにも。
ちと多めにまくと、次の日ウナギがプカッ~と浮いています。当然、絶命している。
去年は、超大きめ2匹と中が1匹でした。おとどしも同じぐらいだったと思います。
つまり、海から八町を走る水路を伝ってため池に入ってくるウナギがいて、その池で育っていることになります。
そんなことも知らずに生態系を崩していたようで.....反省して、今年は加減しようと思います。
そのため池...右の水路からも水が入る....ウナギが侵入する....奥はダム
4月11日に池の水を田んぼにあげた後のため池......
この状態が続くと....ウナギやフナとかも一大事.....奥は今から葦が繁茂
Ⅴ 見島とウナギ
見島での『土用の丑の日』にウナギを食べる風習....ゲランをまいて捕ったりしていた時代は通用していたかも知れませんが。
私の知る限り、あんまし食べるとか食べたいとか....そんな話にもならないままで育ちました。
海に囲まれた島の生活上、農業していても海の魚を好みます。
ですから、ハモに穴子やウツボ(見島 トウヘイ)の蒲焼きとかがノーマルで、【ウナギ】は通常、島外からの“輸入品”となります。
生粋の見島人なら“ウナギ好きや食わないと居られない方”は、そうは居ないと思います。ただの野生生物にすぎないのです。
私の行為でにやられないかぎり..ウナギにとって見島は安住の地であり、これまで絶えないままに育っているのかも知れません。
まさに、『鮭の遡上』と同じ事がささやかながら、この見島でも息づいていることは喜ばしいことです。
汚染されていない証拠です。
ハモに穴子にウツボ......みな旨し
( 資料映像 )
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