Takの山行記録とバイオリンとかAIとか

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皇海山クラシックルート 5-5-2023 70/100

2023-05-06 13:56:00 | 日記
連休は働くみなさんのためのもの、混雑に輪をかけないために登山は控える予定でした。ですが、学校が休講となり、天気も良いため我慢できず、予定していた上越の難関、皇海山に登りました。
銀山平で林道は閉鎖。向こうに庚申山が見える。

皇海山は群馬県側からの林道が災害で閉鎖。このため栃木県の足尾から登るルートしかありません。このルートは駐車場のある銀山平から主要な5峰を越えやっと辿り着きます。

山深い、山容の険しい山でもあり、登山者も百名山ハンターと、トレランナーくらいしかいないのではないでしょうか。

皇海山の手前、足尾側には庚申山という有名な山があります。この山を越えていくのですが、庚申講や庚申塚の庚申です。平安時代に始まったとされる庚申信仰の猿田彦神社をこの山に祀ったのが山名の由来なんだそうです。したがって、天狗が投げたんじゃないかと言われる岩が集積している場所があったり、胎内潜り、なんとか岩、があちらこちらにあって、4kmの林道歩きもなかなか楽しい。

猿田彦神社への参道は、一の鳥居から始まります。林道もここまでで、山道に入ります。尚、猿田彦神社は明治時代に焼失、現在は社殿を足尾にうつし銀山平での遥拝と合わせてお祀りしているそうです。

ちなみに、里見八犬伝でもこの庚申山は登場しているそうです。由緒ある場所です。

1日目は猿田彦神社旧社殿の少し上にある庚申山荘に泊まります。最初は日帰りを考えていましたが、銀山平駐車場からここまで約6km、標高差800mあり、先の難行苦行と自分の体力を考えて1泊2日の行程にしました。2日目、12時間超のコースタイム、鎖、ハシゴの岩場、笹藪こぎに備えて3:30出発。この時間でも遅いようです。

やっぱり泊まりで正解、を実感。庚申山荘からいきなりの急登、岩場、鎖、ハシゴが続き、夜中に登るのはしんどい。

1峰目、庚申山山頂(1,892m)には小1時間で到着。日の出にはかろうじて間に合いました。

庚申山山頂は眺めはありませが、すぐ先に展望のきく場所があります。早朝の日光白根山。日光や中禅寺湖はすぐそこです。

5峰にはカウントされませんが、こんな小さなピークも沢山あり、深田久弥山によれば12峰あるとか。

朝焼けが林の先に広がって素敵です。今日の楽しい山行が約束された気がしました。

2峰駒掛山(1,808m)をこえて、3峰渓曇山で皇海山のお出まし!

4峰薬師岳。ここからが今日の核心部、鋸山への登り返しが始まります。鎖やハシゴの連続とは聞いていましたが、そんなたいしたことではないだろう、と思っていました。いやはや、たいした事でした!

鎖場はよくありますが、ほとんどは3点支持で何とかなります。全体重を鎖かロープに預けるようなことはあまりありません。しかし、垂直に切り立った岩や崖が続きます。写真を撮る余裕ありません!高所恐怖症なんですからー!

恐怖の最中でも皇海山は見事な姿を近づけてくれます。ここを過ぎればもうすぐです。

崖の上から撮る写真。いやー、手足がすくみます。上州の山並みが素晴らしいですが、アプリや地図で山座同定の余裕無し。男体山と日光白根山が違う角度で見えます。

6:20。ここまで来ればあとは300mの登り返しを頑張るだけ。顔も緩みます。5峰鋸山(1,998m)。

皇海山の左、北西方面には上越の山並みが素晴らしい!右から巻機山、平ヶ岳、武尊山、谷川岳から苗場山まで見えます。

さあ、本丸の皇海山へ。こちらも急な斜面を滑りお(ち)ります。北斜面で濡れてます。

鋸山を降り、しばらく歩いて振り返ると、あー本当にノコギリ。

皇海山手前のく不動沢のコル。ここで群馬県側から入る不動沢ルートと出合うのですが、不動沢に至る栗原川林道が風水害により30kmに渡り閉鎖され登山道自体も閉鎖されました。そのため、皇海山には今日のルートでしか登れません。ここを使えばもっと手軽に登れるのですが、この山の良さは、この難行苦行の後に辿り着く奥深さにあるのだと思います。

庚申講の信者が明治期に奉納したとされる青銅の逆鉾。山頂の少し手前にありますが、あまりありがたみを感じないのは、この場の空気に合わないからでしょうか?

山頂は展望の無い静かな場所です。先行者2名とは山頂で入れ違い、独り占め状態ですが、残念ながらあまり長居する場所ではないようです。

そそくさと山頂を後にして再びノコギリを眺める。その後続々と登山者が上がってきて、独り占めできた山頂に感謝しました。

再びノコギリに登り返し、上越の山並みとはお別れです。

鋸山から往路を南に巻くルートになります。普通はこちらを帰るようです。あの激しいアップダウンはもう勘弁ですよね。山頂からは南の袈裟丸山に向かう尾根筋を六林班峠まで歩きます。

この尾根筋は笹薮を漕いで行きます。背丈ほどの薮もありますが、下道はしっかり残っており、迷うことはありません。標識やピンテもしっかり付いていました。

笹薮といえばこの季節マダニ。ここでマダニの話は聞かないのであまりいらっしゃらないのでしょうか。

鋸山から1時間ほど藪漕ぎで六林班峠に着きます。そこからはなだらかな降りをのんびりトラバースして昨夜泊まった庚申山荘に戻り、銀山平まで往路を下ります。朝の激しい登り降りから解放されてスッカリリラックスして歩けます。

長い巻道はたくさんの沢を渡ります。春の気持ち良い風が吹き、渓流の水を眺めながら極楽な下山でした。

庚申山の山頂です。山荘まであと少し。

と、山荘を前にして突然細かなアップダウンが。スッカリ緩んだ体と気持ちにはちょっとした登りもこたえます。

ツツジがかろうじて慰めてくれました。その後、庚申山荘でデポした荷物をピックアップし、下山。山荘までは元気でしたがその先の下では一気に疲れがでてよろよろと林道を歩いて2時前に無事銀山平到着。10:30の行程でしたが、心配していた脚も無事持ち堪え、上越攻め第一弾、最難関と言われる皇海山を終了しました。とは言え、後半はペースダウンしてしまいました。体力の維持と体のメンテナンスはこれまで以上に大事になります。まだまだ難関が待っています。つづく。










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2 コメント

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Unknown (Toshi)
2023-05-07 17:57:03
行きは難行帰りはよいよいでよかったですね。
よいよいと言ってもよろよろも来しましたか。
長い行程てしてが天気の心配のない山行になりまずは一座おめでとうございます。
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Unknown (Tak)
2023-05-08 18:16:41
天気が良いと長い距離も苦になりません!しかし、今日も膝が痛くて走れません。募る不安。
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