マイペースで行こう

東村山市内のキリスト教会の牧師のブログです。更新も内容もマイペースですが、18年目に入りました。

身の回りの変化

2006-03-29 01:12:32 | 豊橋での日々/帰省
今日は午後から豊橋市内、福岡町の実家に行った。といっても今年ちょうど家を建て直すということで、私が生まれ育った思い出の家は、すでに跡形も無くなっていた。更地になって広々とした敷地を見渡した。両親と妹と祖母は、同じ敷地内で隣に建つワンルームアパートの二部屋に分かれて生活している。妹は5月の結婚まで期間限定での窮屈な生活。当初は妹の結婚に間に合わせて新築したかったが、家族そろってマイペースでのんびりのため、こういう事態になってしまったわけである。
2時に母と二人で豊母の実家、前芝の祖母に会いに行き、お茶を飲みながら話をする。元気そうで何よりだった。子供の頃よく遊びに来ていた。しかし、ちょうど中学生の頃、教会へ通い出した頃と重なるが、自然と足が遠のいた。
もう何年も前だが、前芝の祖母がぽつりと「あの頃が一番楽しかったのん。」と言うのを聞いたことがある。私の中でも、祖母に連れられて近くの田んぼや水路で魚とりをしたのは、懐かしくて忘れられない大切な思い出である。あれから20年くらい経っているのを思うとなんだか懐かしいと同時に寂しいような感覚を覚えた。
その後もう一度、福岡町のアパートに戻った。しばらく母と妹と楽しく話をした。この3人で話をするのも随分久しぶりのことだ。この前のスーパーリーグのファイナルの話や千葉に住んでいる弟の話などで会話が弾んだ。
そして帰る前に今度は福岡町の祖母に会った。実は長年住み慣れた家を取り壊したことで、少なからず精神的にショックを受けてしまったようだ。もともと同じことばかり話したり、今さっきまでのことを忘れてしまうという症状が出ていた。またいろんな妄想が頭を行巡り、とんでもない作り話と現実が入り交じってしまうということもある。それだけでも同居している家族にはストレスだが、さらに困ったことになった。
今回の引越でそれがさらにエスカレートしてしまったようだ。有りもしないことを突然言い出したりしたそう。たとえば母に向かって「離婚して、あの土地を売ってしまうの?」と尋ねたとか。
今日私が会った時は少し落ち着いていた。自分でも「少し前までおばあちゃんはおかしかったんだよ。あの家を壊す時、誰かが私の物を持って行ってしまっただよ。だいたい誰かは分かっているけど…。大事にしていたあの布団(とは言っても、もう長いこと使っていなかったらしいし、使える状態ではなくなっていた)が捨てられて…私の物ばかり全部捨てられて…」と言っていた。
どうやらまだ気持ちの整理がつかないでいるみたい。
それでも私が東京に行くことはきちんと把握できている。しかも「お兄ちゃんまで行っちゃうとわしは寂しいなぁ。すぐ帰って来るかん?」としきりに尋ねてくる。まわりには多分に迷惑をかけているとはいえ、私にはかけがえのない大切な祖母である。随分かわいがってもらったことを今更ながら有り難いと思う。しかし、今の祖母を思うと昔が懐かしくなり、また何とも言えない寂しさを一人覚えた。あの頃の祖母に戻ってくれたらいいのに…。
帰りの車、一人運転しながら、祖母のことを思っていたら涙が込み上げてきた。また行く末を案じて祖母のために祈らずにはおられなかった。「主よ、お救い下さい。私の家族を憐れんで下さい。」
今まで私はつくづく家族に支えられてきたことを思う。それに引き換え自分がどれだけ役に立っているかを思うと情けなくなる。せめて家族の幸せを祈り、機会をとらえて自分のできることをしていきたいと思う。また、自分が信じた神様、イエス様を知ってもらえるような生き方をしたい。
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