いろいろな思いをした一日となりました。
長くなりますが、小出しにせず一気に報告させていただきます。
宜しければお付き合い下さい。
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いよいよ、初フル挑戦の当日。
早朝4時に起床、角餅2個とウイダーインゼリーを摂り、準備万端。
前日晩に長男が書いたメッセージ
家族の激励を胸に、出発。
出発迄に「しっかり排便すること」を意識したのですが、なかなか出ず焦りました。
最後のトイレを済ませて出発したのですが・・・
出し切った感じがなく、心配に。
「レース前にもよおしたらどうしよう。」
が、友人との待合せ時間より10分早く横浜駅に到着し、東横線改札内のトイレに駆け込み・・・これでOK!
(スミマセンこんな話、でも凄く気にしていたんです。)
東海道線車内は横浜の時点では、思ったほど混雑しておらず。
でも、戸塚、大船、藤沢と次々とランナーが乗り込み・・・辻堂あたりから超満員。
二宮で下車したのですが、普段はガラガラの駅大混雑。
改札上の横断幕に勇気付けられ、気合いが入ってきました。
会場へはタクシーで行くことにしました。
ただ、交通規制のため会場そばまでは寄り付けず、手前で下され降車位置から8分ほど徒歩で現地へ。
大磯プリンスホテルに到着し、シートで陣地確保、着替え完了し準備。
・・・とにかく寒い。
足が、かじかんで感覚が無くなるほど。
ガタガタ震えながらスタートを待ちました。
荷物を預けトイレを済ませた時点で、もうスタート20分前。
焦りつつ指定ブロックを探すと、既にスタートラインへの移動がはじまっていました。
ダッシュ!
西湘バイパス大磯西IC付近がスタート位置。
何度か車で通ったことのある高速道路上に立て、何だか嬉しかった。
右手側を見ると湘南の海、水面がキラキラ光っています。
風は微風、コンディション的には最高かも。
レースではガーミンを使用しないつもりでしたが、レース後にペースを確かめたく「音なし」で着用することにしました。
初めてのフルマラソンへの挑戦でしたが、緊張することもなくリラックスしてスタートの合図を待ちました。
完走への思いを強く持ち・・・
いよいよ・・・
9時ちょうどに
スタート!
※以下、タイム等はガーミンによる自己計測タイムです。
スタートロスは3分22秒。
スタート台の河野太郎と長谷川理恵に手を振りつつスタートラインを通過、42.195km先のゴールを目指し、いよいよ出発!
初めての距離、特に30km過ぎてからのイメージは湧きません。
唯一意識したのは
「5’00/km以内ペースを最後まで保つこと」
5km地点 26’58(スタート~5km 23’36 AVG 4’43/km)
スタートラインを過ぎると混雑がバラけはじめ、徐々に加速。
想像していたより混雑はひどくなく、出足は順調。
ただ、未知の距離だけに後半のスタミナ切れが心配。
飛ばし過ぎに注意することを心掛けました。
途中、反対側車線をこちらに向かって走ってくる快速ランナーの姿が。
フルと同時刻にスタートしたハーフの先頭集団でした。
少しすると、猫ひろしとすれ違い。
「猫~がんばれ~」の声援に、手を振って応える猫。
10km地点 49’25(5~10km 22'27 AVG 4’29/km)
リズムに乗って気持ち良く快走。
平塚から茅ヶ崎に入り少しすると、参加賞Tシャツで固まって走っている5名ほどの集団に遭遇。
「ん?何だろう?」
覗いてみると、中央に安田美沙子発見。
サブ4を目指し、頑張っていました。
「お互いに頑張ろう!」
と心の中で思いつつ、抜いていきました。
「ゴールで会おう。」
今、タイムを振り返ると、この辺は飛ばし過ぎだったかも。
後半の地獄など想像できないほど、快調でしたので・・・
15km地点 1’12’22(10~15km 22’57 AVG 4’35/km)
練習でも走った馴染みの道路。
辻堂を過ぎ江の島に近づくにつれ、沿道の応援も徐々に増加。
声援に励まされ、右前方の江の島の灯台を眺めながら、気持ち良く快走!
20km地点 1’35’34(15~20km 23’12 AVG 4’38/km)
江の島大橋前を折返し、後半へ。
この付近が一番、声援が大きかった。
大声援に手を振りつつ、一旦気持ちをリセット。
歩んできた道を戻る復路へ、大磯を目指し再出発!
この辺までは、
「まだまだ、快調~」
25km地点 1’59'11(20~25km 23’37 AVG 4’43/km)
中間21.1km地点で時計に目を落とすと、
1時間41分くらい。
「おっ、いいぞ!」
単純にタイムを2倍すると・・・最終タイムは
3時間22分くらい?
(もちろん、その通りになるなど考えていませんでしたけど)
頭の中でそんな皮算用をしつつ、確実に疲労してきた身体を心配。
「でもまだ大丈夫、このペースで行けるところまで粘るぞ。」
30km地点 2’23’12(25~30km 24’01 AVG 4’48/km)
確実に身体が重くなってきました。
ガーミンでペースを確認すると、4’50/kmまで落ち込んでいました。
それでもまだ、「5’00/km以内ペース」は守られており焦らずこのペースを守ることを意識。
35km地点 2’48’04(30~35km 24’52 AVG 4’58/km)
大磯に戻ってきました。
ここからは、練習でも走ったことのない未知の距離。
この先、10kmはどんな世界なのか・・・?
距離表示が目に入るたびに、
「さっきからこれしか進んでないのか・・・」
と落胆。
往路の1kmより復路の1kmは倍くらいの距離との感覚。
一緒に走った友人2名は、この辺りで足に痙攣が起き、まともに走れなくなったと後で語っていました。
私には痙攣は起きませんでしたが、フトモモがカチカチになり、懸命に腕を振っても上半身と下半身がバラバラな感じで思うように足が動かない。辛い。
40km地点 3’15’54(35~40km 27’50 AVG 5’34/km)
「35kmの壁」は確かにありました。
一番辛かったのは、
過呼吸状態になったこと。
苦しく、上手く呼吸ができない。
眩暈(めまい)がして、目の前が一瞬真っ暗になったりもしました。
過去の経験を生かし、両手の掌(てのひら)で鼻と口を覆い、吐いた空気を再度吸い込む行為を繰り返し何とか回復。
が、数分後には再び同じ状態になり、繰り返し、繰り返し同じ対応をすることに・・・
もう、ペースなど気にする余裕は全くなく、とにかく一歩一歩前進することだけしか考えられませんでした。
周囲のランナーに次々と抜かれ続け。
ボーっとした頭の中で、
「何でこんなことをしているんだろう?」
などと考えたりする瞬間もありました。
1kmどころか、100m、10mが果てしなく長い距離に感じました。
平坦な道なのに、急坂を上っているような感覚。
「キツい、辛い、あとどれだけ耐えればゴールに辿り着くのか?」
給水は全て摂りました。
水分を欲していたというよりも、
「何か変化をつけたい、水分を入れると少しでも楽になるんじゃないか?」
などとの思いで。
次々と抜かれ続ける中、周囲を見渡すと私同様に苦しみながら必死に走っている方も。
そんな方の姿に勇気をもらいました。
「一緒に頑張ってゴールまで行こう!」
と、心の中で呟きつつ、自分自身を鼓舞。
「絶対に止まらない、走り続ける!」
40~42.195km
西湘二宮IC手前を折返し、大磯プリンスホテルのゴールへ。
パワージェルを携帯していたことを思い出し、ウエストポーチから出しました。
実は、この手の栄養食品は苦手なのです。
不思議な濃い甘みと、粘り気が。
それでも、最後の一踏ん張りに役立つかも、と期待し口に含みました。
一気に飲み込まず、口の中に貯めて徐々に摂取。
すると、気のせいかもしれませんが力が戻ってきたような感覚になりました。
甘みは、体力を回復させるのですね。極限状態での初めての感覚でした。
残りの2kmは、普段走っている自宅近所の保土ヶ谷公園1周と同じ距離。
ここまでの自分の頑張りを称え、
「ゴールまでの道程を楽しむ」ことにしました。
両腕を大きく広げ、湘南の風を大きく吸い込み、自分のペースを取り戻し、前へ、前へ・・・
左折し、西湘バイパスに別れを告げプリンスホテル敷地内へ。
そして・・・ゴールゲートが見えて来た!
沿道から、
「3時間半切れるぞ!」との声が聞こえてきました。
35km地点以降、本当に全くタイムは意識していませんでした。
ここで、
「えっ?本当に?」
と、時計を確認すると3時間28分台を示していました。
少しだけ、タイムを意識しつつ残る力を精一杯振り絞り、ゴールゲートへ!
ゴール!!!
タイム(グロス) 3時間29分03秒
※自己計測
「やった!42.195km走り切ったぞ~」
***
運動など一切せず、怠惰な生活を送り体型にコンプレックスを持っていたような自分でも、一生懸命頑張れば思いは叶ったのです。
タイムは良いのか、そうでないのか分かりません。
でも、少なくとも今回に関しては、それは問題ではありません。
辛い思いを乗り越えて、持っている力を出し切ってゴールできたことで満足。
首に掛けてもらったメダルが、誇らしかった。
ありがとう湘南!
マラソン最高~!
***
荷物を受け取り仲間のゴールを待つ間、付近をウロウロ。
いつもお世話になり、楽しませてもらっている
「ブログ村」のノボリ発見。
私はマイナーな存在で気が引けたのですが、せっかくなので写真を撮らせてもらおうと、緊張しながら近くにいた方に、
「旗の写真を撮らせてもらって良いですか?」
と尋ねたところ気持ち良く了解していただきパチリ。
で、
「い、一応、チチローなどという名前で私もブログやらせてもらってます・・・」
と話したところ、何とその方は人気ブロガーの
レオちゃんマンさんでした。
非常に気さくな方で、キョドリ気味の私にいろいろと話しかけてくれました。
ありがとうございました。
一緒に参加した友人2名も足を引き摺りつつ無事完走。
皆、フルの厳しさを実感しました。トシさんは既に次回リベンジを決意!?
もう一人も!どう?タカさん。
帰りは大磯までノンビリ歩いて行きました。
途中コンビニで、ビールを購入。
3日振りの美酒に、乾杯!