マタギ ／ ラグの写真詩

古びた雑居ビルの5階

その一室が俺の棲み家だった

眠れない夜は決まって

大通りから2ブロック南の

怪しげなエリアに向かう

猟師のジビエ料理マタギ

いかにもな屋号のその店では

あご髭を蓄えたマスターが

カウンターで訳ありな女客と

夜な夜な話し込んでいた

ディープなこの街には

怪しく更けゆく夜が似合う

ラグの詩