「川の流れ」
有馬街道、
十字を切るように流れている川がある。六甲川と滝川の流れがねね橋の袂で
合流した有馬川である。太閤橋からその有馬川を見下ろすと、右に左に点在する
大きな温泉宿たちの “気” が、この川に流れ込んでいるような錯覚を覚える。
「商売の流れ」
良ければ良いで、川幅以上の売上増加を目論む人々は存在するもの。
悪ければ悪いで、水も流さず客数回復を愚考する人々も存在するもの。
設備投資、商品開発、販売促進、人材育成、顧客管理、等々の目線で ・・・
清水や急流を期待するあまり、源流や川下のことなど一切考えず、自身の前を
流れる川がいかに良く見えるか、その為には ・・・ という利己的な施策を繰り返す。
結果、逆に川の流れは悪くなり淀んでしまう。“基本に返る” が大事であることは
皆が承知しているだろう。ただ、それがそう簡単ではないことも事実で ・・・
“流れる水は腐らず” という諺がある。
商売とは、けっして水を止めてはならない。ただし、周囲の状況も判断しながら、
自身の川幅に相応する水を流し続けることが大事なのではないだろうか ・・・ 。
■ 二升五合 ■
川の流れを
無理に変えれば
流れが悪くなり
淀んでしまうことがある
また、時として
思わぬ氾濫さえ
起きてしまうことがある
自然の反応とは
そういうものだろう
必ず、
自分に返ってくる
第五大成丸