とまどうペリカン / 井上陽水
夜のどこかに 隠された
あなたの瞳が囁く
どうか今夜の ゆく先を
教えておくれと囁く
私も今 さみしい時だから
教えるのは すぐ出来る
夜を二人でゆくのなら
あなたが邪魔者を消して
あとを私がついてゆく
あなたの足あとを消して
風の音に届かぬ 夢をのせ
夜の中へ紛れ込む
あなたライオン たて髪ゆらし
吼えるライオン お腹を空かせ
あなたライオン 闇に怯えて
私はとまどうペリカン
あなたひとりで走るなら
私が遠く逸れたら
立ち止まらずに 振り向いて
危険は前にもあるから
どこからでも あなたは見えるから
爪を休め眠る時も
あなたライオン たて髪ゆらし
吼えるライオン お腹を空かせ
あなたライオン 闇に怯えて
私はとまどうペリカン
あなたライオン 金色の服
その日暮らし 風に追われて
あなたライオン 私はあなたを
愛してとまどうペリカン
作詞 作曲 /井上陽水
1982
■ 昭和譜心 ■
銀嶺を下りて
独り暮らしをしていたあの頃
都会や仕事にキュリオシティーを抱きつつも
お天道様が拝めない日日に
私はとまどうペリカン
第五大成丸