流離未踏

流れの果てにあるものは・・青天霹靂

ひとにぎりの春

2024年03月28日 | 野山旬菜
片道二時間かけて歩いてきたが、ヒバリやキジの鳴き声は聞こえない。
まだ早かったか?と思いながら枯草の間を進む。

湿り気を帯びた草の間を丹念に探し、芽生えたばかりのセリの葉先を見つける。
薄い赤紫のセリの根元にカッターの刃を入れて切り取るとスッとした爽やかな香りが鼻先に届く。

ア~・・今年もこの季節を迎えられたことに感謝。

そして、きょう一日分の春を味わう。
セリの爽やかな香りを楽しみ、所詮俺の幸せなんてこんなもの・・ひとにぎりの春を口に放り込む。