Soleilの庭あそび・・布あそび♪

日々の庭作りや陶芸、キルトなど・・・my favorite room

『モディリアーニ展』 と 『塩田千春 精神の呼吸 展』

2008年09月05日 | ★美術館のボランティア


今日も見ていただいてありがとうございます♪ 

       

大阪国際美術館で開催されている『モディリアーニ展』に行きました。

    

大阪中之島にある 国立国際美術館です。

ガラスとスチールでできた とってもユニークな建物・・・・・羽のようにも見えるし、レーダーのようにも見えるし・・・・・この入り口を入ると地下に広がる美術館です。

               

地価1階から見上げると ガラスを通して溢れるような光が地下3階まで届きます。

    

ロビーに置かれた「ヘンリー・ムーア」の『ナイフ・エッジ』

正面からは ぽってり量感のある作品ですが 横から見ると薄くて平らで刃物の先のように切れそうな感じがすることから 「ナイフ・エッジ」というタイトルがつけられたそうです。

でも、題名からくる ナイフ・・・という冷たい感じがなくて 柔らかでゆったりしていて生命感を感じさせます。

これは売店横の カーブした壁に展示されている「高松次郎」の『影』です。

高松次郎の「影」シリーズは 兵庫県立美術館にも収蔵されていて 興味ある作品です。

実際の人物がいなくて影だけで 見るものに連想させる・・・・4人の男女・・?・・何をしてるんだろう・・・・・空想が広がる面白い作品ですが 

こんなに巨大な作品を 『作品です!』・・・という感じで展示していなくて何気さがいいな~・・・・・と思いました。

          

地下3階のモディリアーニ展は さすがに混んでいました。

2006年に兵庫県立美術館で開催された『エコール・ド・パリ展』で ほんの少しモディリアーニについて調べていたので モディリアーニの作品を見ているとそれが蘇ってきました。

エコール・ド・パリの代表的な画家のモディリアーニが描く ほっそりした顔 長い首、瞳のないうつろな目・・・・・・

・・・・簡素で素朴な表現が アフリカなどの民族芸術のプリミティブ(原始的な)な表現の影響を受けていた・・・という所にポイントをおいた展覧会でした。

でも・・・・・

やっぱりモディリアーニといえば とってもハンサム・・・・・そして・・・

貧困、飲酒、病気・・・で苦しみ、モディリアーニが亡くなった翌日に 妻のジャンヌが飛び降り自殺した・・・という

しかもジャンヌはまだ21歳でモディリアーニの赤ちゃんを身ごもっていた・・・・という

悲劇的な生涯をまず思い出してしまう 強烈な画家ですね。

 

   

    

でも、今回モディリアーニ展より面白かったのが 地下2階の 『塩田千春 精神の呼吸』という展覧会でした。

このパンフレットの 「大陸を越えて」という作品は 広いフロア一面に 赤い糸でくくられた靴が置かれています・・・・・・2000足ほどあるそうです・・・・

今回の展覧会のために日本国中から1年半かけて集めた それぞれにエピソードがある履き古した靴だそうです・・・・

そしてその赤い糸は1点に集められていて 

それは 赤い糸という絆でみんな結ばれているようであり 

その靴を履いていた人の生活 生きた時間 過去の記憶を繋げているようでもあり・・・・

もうその光景にびっくりしてしまいました。

        

 

そして高さ4~5mから吊られた 巨大な手を取り合った洋服・・・「皮膚からの記憶」

そして何より圧巻だったのは 「眠っている間に」という作品です。

広いフロアーに何十個というベッドが置かれていて その会場にくもの巣を張るように ベッドの周囲を そしてベッドとベッドを黒い毛糸で覆っています。

もう会場全体が 黒い毛糸で埋め尽くされ トンネルのようになったその間を通っていくと まるで自分が その黒い繭の中に入っていて  ベッドから起きて また違うベッドに移っていくような・・・・・奇妙な世界に入り込んだ気になりました。

照明も効果的でした。

こんなインスタレーション(場所や空間全体を作品として体験させる芸術)は初めてでした。

楽しい!

ワクワクして 黒い繭・・・くもの巣・・・の間を何度も行ったり来たりしてしまいました。

始めは この黒い毛糸は何だろう・・・・・・

黒い糸は人間の精神で 眠っている間に自由にどこまでもの浮遊している・・・・ということだろうか・・・・

黒い糸は宇宙で みんなどこかで繋がっている・・・束縛されている・・・・・ということだろうか・・・・

な~んて思いましたが 

そんなことより ただただ面白い。

そして、この黒い毛糸を張っていく作業の大変さを思うと気が遠くなりました。

・・・・それに 黒い毛糸はどのぐらい使ったんだろ~・・・・展覧会後 巻き取っていくのも大変・・・?

こんな強烈な作品を作る 塩田千春・・・いう女性に興味がわきました。


 

           

はぁ~~見終わった後はいつも疲れます。

いつものように 石鍋シェフでおなじみの美術館の中のレストラン「クイーン・アリスアクア」でランチです。

           

 『モディリアーニ展』記念コース (2500円)がありました。

前菜 + メイン料理 + デザート + コーヒーorハーブティ + パン2種で
前菜からすべてプリフィックスでお好みのものを選ぶことができます。

           

前菜は 白身魚、海老、帆立貝の健康サラダ、ベトナム風

・・・・フライした春巻きの皮にサラダが入っていて パリパリした食感と サラダがよく合っていました。

           

           

           

メインは 仔羊背肉のグリエ フライドポテト添え

レンズ豆が添えてあって このお肉は美味!

           

デザートは アリス風カスタードプリン。

           

友人は フルーツのスープ仕立て、ヨーグルト・アイスクリーム添え

カシスとヨーグルトのアイスがさっぱりと美味しいデザートでした。

 

この塩田千春さんの展覧会は ふ~ん・・・・なるほど・・・・

・・・・と、納得する展覧会という感じではなくて

赤い糸・・・黒い糸・・・・・を見て

何か感じる!・・・・

何か面白い!・・・・という・・・・・

お勧めの展覧会です。

 

 

2008年 7月1日[火] - 9月15日[月・祝]
国立国際美術館(大阪・中之島)
〒530-0005 大阪府大阪市北区 中之島4-2-55
06-6447-4680 (代表)

国立国際美術館は国内外の現代美術を中心としているので ピカソや カンディンスキー、 私の好きな フランク・ステラや 舟越保武の「原の城」 舟越桂の「銀の扉に触れる」など 何度も観たい作品がたくさんあります。

 

いつも見ていただいてありがとうございます。
1日1回クリックしていただけると励みになります♪
     ↓