今年の８月はお盆前までは記録的な暑さで、植木仕事は熱中症で倒れるに者も多く、もうこの仕事は年齢的に無理なのかと、何度も思った。しかし８月の後半になると異様に涼しく、いや、まだまだやれると思った。しかし悪天候のために仕事が出来ず、気持ちがイライラして、今度はそのことでストレスがたまって、胃がおかしくなった。９月からはまた仕事がたくさん入っているので、９月は台風シーズンでもあるので、予約がまともに消化できるか、今心配で胃の調子が少しおかしい。健康診断は毎年行っているのだが、最近メンタルな面で少し弱くなった。もともと自分は少し鬱的なところがあるので、あるいは今度こそ、もう限界引退の時期かも知れない」。
昨年一番年上のいとこが他界した。その初盆に姉と二人で行ってきた。そのいとこの家は自分が高校時代に行ったきりで、今自分は７８歳だから６０年前になる。その頃高校の帰りに（土曜日）農業の手伝いをしにたびたび行ったのだが、自分の高校のある街も変わってしまって、当然道路も変わってしまったろうと思いカーナビを使っていった。カーナビの案内道理に運転をしていたが、目に入る景色がまるで違うので、自分も不安だが、姉が本当にこの道で到着するのかと心配顔で同乗していた。カーナビからの案内が、目的地に到着しましたとの案内があった。降りてみると自分の記憶にある場所ではないので、戸惑っていると従兄の長男が道路に出てきてここだよと言うので、安心したと同時に今のカーナビのすごさには全く驚いた。カーナビを使ったのは初めてだったので、今更ながら科学の進歩に恐れをなした。
仕事がお盆を中心に１０日ばかり休みになったので、ぶらぶらしていると、体がなまってしまうから、散歩に出かけた。６キロメートルを目安に気の向くまま歩いてきた。驚いたことに、もう、田圃には稲穂がかなり身をつけていた。これでは秋の彼岸には新米が出来るのではないかと、思いながら自分の子供のころを、思い出してみた。自分の記憶の中にはお盆前には稲の穂が出たという記憶はない。最近の農業技術はたいへんなものだとつくづく思った。しかし、不安も残った。今農業に携わっている人は、７０歳から８０歳ぐらいの人で、若い人が一人も田畑に見かけることは無い。農業の機械化がそれを許しているのだが、若い人が農業を離れてしまったら、これから１０年先はどうなるのかと不安になった。工業、科学、農業、流通業とかなり自分の子供の頃から進歩してきているが、それを支える若手がいないとなると今後の農業がどうなるのか一抹の不安を覚えた。
８月になってますます暑さが増してきたようだ。まあ、お盆過ぎまでは覚悟しなければならない。本来自分はどちらかといえば夏のほうが好きであった。しかし定年後シルバーの植木仕事を始めてから、野外の仕事なので身にこたえるようになった。子供のころは（夏休みがあったせいでもあるが）特に夏が好きであった。しかし今は年のせいかこの暑さは身にこたえる。明日からまた植木屋仕事かと思うと、また熱中症になりやしないあと、心配でたまらない。家内も、嫁に行った娘もまだ、続けるつもりかと何時もお叱りを受けるが、好きな仕事なのでなかなかやめる決心がつかない。公務員生活（６０才定年）を終え１８年もシルバーに仕事をさせてもらっているのだが、まあ、シルバーは定年が８０歳ということなので、定年までは頑張ってみたいと思う。体がゆるすかぎりは・・・。
