風 信(かぜのたより)

海風に乗せて

点名「二子山」

2009-11-05 | 三角点など
鳥取の二子山といっても分かる人は少ないと思います。
実は東大山の矢筈ヶ山のことで、山頂の一等三角点の点名でもあります。
明治時代の測量の時に、その土地の人から聞いた山の名前を
三角点の点名にしていることが多いそうで、
現在呼んでいる山の名前と異なることも多いようです。

今でも山を挟んだそれぞれの里では山の呼び名が違うことが多いですし、
聞き間違えた名前がそのまま使われてしまったこともあるようです。
そういえば昔、深田久弥さんの本だったでしょうか、
ワレメキ山が割引山(わりびきやま)と名づけられてしまった話を
読んだことがあります。

ところで矢筈ヶ山ですが、
先日、香取で撮ってきた写真では、とても二子山とはいえず、
小矢筈を従えた「親子山」にしか見えません。
ところが、東側の地蔵峠方面からだと見事に「二子」に見えるんです。
(写真を探したんですが見つかりませんでした。今度撮っておきます。)

そんなことから考えると、「二子山」という三角点の点名は、
東伯郡側の人から聞いた山の名前を付けたのではないかと思います。
(まあ、想像というか妄想かもしれませんが・・・)


矢筈ヶ山 09.10.31 香取

矢筈ヶ山には何回か上がっているので、
三角点の写真もあると思っていたのですが、下のような写真しかなかったので、
先日、紅葉見物ついでに写真を撮ってきました。


点名「二子山」 08.6.15

一等三角点「二子山」は標高1358.43m、古い点の記には1887年(明治20)6月に撰点、
同年9月に埋石、観測され、標石の石材は青石となっているそうです。
ところが、現在の標石は緻密な花崗岩製なので、
「半甲山」や「長尾鼻」と同じように、いつの時期か分かりませんが
標石を取替えて埋め直しているものと思われます。


点名「二子山」 09.10.31

一等三角点の上面は一辺18㎝と、
二等、三等三角点(ともに一辺15㎝)より大きく、なかなか座り心地がよろしいようで、
矢筈ヶ山の三角点は、たくさんの方のお尻に磨かれてツルツルです(笑)。

 
点名「二子山」 09.10.31         点名「二子山」 09.10.31

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