DVDレンタル大手Netflixと米家電量販大手Best Buy-Blu-ray Disc支持-
(2008/02/12 Itmedia・日経・毎日新聞)
オンラインDVDレンタルの米Netflixは11日、今後Blu-ray Disc版のみを取り扱うと発表した。主要映画会社6社のうち、4社がBlu-ray Disc版のみを発売することを明らかにしたためという。同社は次世代DVDが発売となった06年からBlu-ray Disc版とHD DVD版の両方を扱ってきたが、今後はBlu-ray Disc版へと一本化する方針。
今回の決定により、今後HD DVD版の新規購入は行わない。ただし現在所有しているものについては、ディスクの寿命が来るまで数カ月間はレンタルを継続する予定という。
米家電量販大手のBest Buyは11日、Blu-ray Discを「推奨フォーマット」として販売すると発表した。「次世代DVDに関する消費者の混乱に対処するため」で、3月初め以降、同社の店頭およびオンラインストアでは、Blu-ray Disc対応製品を重点的に扱う予定。
「広く受け入れられた唯一のフォーマット」が顧客の利益につながる、とBest Buy。「Blu-ray Discが、その唯一のフォーマットとして急速に伸びているとみて、Blu-ray Disc製品に焦点を当てることを決めた」という。
Best Buyは、HD DVDを希望する顧客のため、今後もHD DVD製品の品ぞろえも維持するとしている。
地上デジタル放送受信機器の世界出荷台数-2013年に3億5000万台-
(2008/02/09 日経エレクトロニクス)
米ABI Researchは,地上デジタル放送受信機器の世界出荷台数が2013年に3億5000万台に達するとの見通しを発表した。07年の出荷台数は6500万台で,年平均32%で成長する見込みだ。同社の調査によれば,07年に出荷した地上デジタル放送受信用ICのうち,約85%はテレビ受像機とデジタル放送対応セットトップ・ボックス(STB)に,残りの15%は他の家電やパソコンに搭載されたという。
地上デジタル放送向け設備は,日本と韓国において最初に設置された。この結果,日本の地上デジタル放送受信機器の普及率は約23%,韓国の普及率は34%に達している。中国のDMB-T/H対応受信機器のユーザーは,2013年までに1億人に増加するという。DMB-T/Hは,中国の地上デジタル放送の標準規格で,固定の受信機器とモバイル・テレビの両方に対応する。中国では,08年のオリンピック開催に向けて,30程度の都市でデジタル放送を開始する。また,米国の地上デジタル放送受信機器の普及率は,テレビを所有する家庭の100%近くに達する見込みという。さらに,米国の事業者は携帯端末向けの標準
に,米国の地上デジタル放送規格であるATSC規格を使った方式の採用を予定しており,韓国SamsungElectronicsと韓国LG Electronicsがそれに対応する製品を用意しているとする。
携帯電話機市場では,米Qualcommが開発した「MediaFLO」やDVB-H方式のモバイル・テレビ向けサービスといったデジタル放送対応サービスが市場に登場しつつあるものの,テレビ事業者の地上デジタル放送への対応は遅いとABI Researchは指摘する。ただし,全体的に地上デジタル放送は多くの家電に普及する見込みで,世界のデジタル放送の標準の多くは携帯機器に対応していると説明する。
住友精密工業-省エネ・CO2排出減につながる無線ネットシステム-
(2008/02/13 日刊工業新聞)
住友精密工業の無線センサーネットワークシステム「ネオモート」が、シーイーシーの小売店舗向け省エネルギー化システム「エコビーノII」に採用された。子機端末数で約2万個を納入した。無線センサーネットワークシステムとしては大規模な利用事例となる。
シーイーシーのエコビーノIIは店舗の冷蔵機器などを制御し、消費エネルギーや二酸化炭素(CO2)の排出量削減に結びつけるシステム。住友精密のネオモートは機器周辺の温度など環境測定データをサーバに送信し、サーバから機器制御の信号を受信する通信過程に使用する。
店内に親機サーバとセンサーを搭載した子機、制御信号受信のための子機を配置する。100~200基程度の子機同士が自動で中継し、通信状態に応じて適切な通信ルートを確立。電波環境の変化に強い安定したネットワークを構築した。
住友精密工業は、05年に米クロスボーとの合弁で、無線センサーネットワーク事業に参入。ネオモートは住友精密工業が国内向けの端末やソフトウエアの開発・製造を担当する。2010年に15億円の売り上げが目標。
米TI-携帯電話機向け超小型プロジェクタ・デバイスを08年後半発売へ-
(2008/02/13 日経エレクトロニクス)
米Texas Instrumentsは,携帯電話機への内蔵を想定した超小型プロジェクタ・デバイス「DLP Pico」を,08年後半に発売する方針を明らかにした。
Picoは,同社のMEMSデバイス「DLP(digital light processing)」を,携帯機器向けに小型化したもの。光学デバイスと制御用チップなどで構成する。TI社はこれまでにも携帯電話機に搭載した試作機を公開していたが,実際に発売する方針を明らかにしたのは今回が初めて。
Mobile World Congressの記者発表会で,DLP Picoによる超小型プロジェクタを実演し,画像を投射する様子を見せた。距離が1m以上離れても,画像を表示できた。ただし表示したのは静止画で,動画表示の能力などは不明である。TI社によれば,携帯機器にプロジェクタ機能があれば,「携帯機器の内部に格納した画像データを,プロジェクタで拡大表示して,複数の人間が同時に見る」(TI社の説明員)用途などに利用できるという。
DLP Picoは,超小型のDLPデバイスと,制御用プロセッサ(DDP1500とDDP1505)で構成する。DLPは開口率が92%以上で,20μ秒以下でスイッチングできる。「DarkChip」と呼ぶ,コントラスト比を改善する技術を採用しているという。
Nokia-新たなナビサービスやコンテンツ共有サービス対応端末を公開-
(2008/02/13 日経エレクトロニクス)
フィンランドNokiaは,ナビゲーション・サービス「Maps2.0」と,コンテンツ共有サービス「Share on OVi」を,Mobile World Congress 2008(MWC)で発表した。これに合わせ,同サービスに対応可能な新型端末「Nokia N96」,「Nokia N78」「Nokia 6210 Navigator」,「Nokia 6220 classic」の4機種を公開した。
Map 2.0は,携帯電話機に内蔵するGPS機能を利用して,目的地まで誘導するサービス。車の運転中や歩行中のユーザーに,音声などで道案内する。「従来はA地点からB地点までの案内だったが,今回はA地点からB地点,さらにB地点からC地点,C地点からD地点へと,複数のルートをナビゲーションできるようになった」(説明員)という。まずはNokia N96, Nokia 6210 Navigator,Nokia 6220 classicなどが対応可能である。
Share on Oviは,自分の撮影した動画や写真,音声といったコンテンツを,Webサイトを通じて,Webブラウザを利用可能な携帯電話機やパソコンなどで共有できるもの。アップしたコンテンツは自分のブログを通じて公開も可能である。ただし共有できるのは「あくまでユーザー自身が撮影,あるいは録音したもの。
それ以外はアップできないようになっている」という。今回発表した4機種のうち,Nokia N78, Nokia N96,Nokia 6220 classicの3機種で利用可能。このほかクライアント・ソフトをダウンロードすることで,08年上半期までに,「Nokia N73」,「Nokia N76」,「Nokia N81」,「Nokia N82」,「Nokia N95 」などが対応可能になるという。このほかにも,同サービスの対応機種を今後増やしていく予定。
Nokia N78は,マルチメディア機能に注力したモデルとして位置付けられている。320万画素のカメラ機能を備える。08年第2四半期に発売予定である。市場想定価格は約350ユーロ。FMトランスミッターを内蔵。
Nokia N96は,テレビや動画の視聴機能に重きを置いた機種である。16Gバイトのフラッシュメモリを内蔵し,メイン画面は2.8型。08年第3四半期の発売予定で,市場想定価格は約550ユーロ。950mAhのLiイオン2次電池を内蔵し,動画を約4時間視聴できるという。外形寸法は103mm×55mm×18mm で,重さは125g。
Nokia 6220 classicは,動画や写真などの共有機能を特徴とする。500万画素のカメラを内蔵し,撮影したものをShare on Oviを通じてパソコンや携帯電話機で共有できる。08年第3四半期に発売予定で,市場想定価格は約325ユーロ。
Nokia 6210 Navigatorは,ナビゲーション機能を前面に打ち出したモデル。Maps 2.0に対応する。08年第3四半期に発売予定で,市場想定価格は300ユーロ。
Samsung-ハプティック型タッチパネル採用の携帯電話「U900」を公開-
(2008/02/13 日経エレクトロニクス)
韓国Samsung Electronicsは,新規ユーザー・インタフェースを備える携帯電話機「U900 Soul」をMobile World Congress 2008に出展した。サブ画面に,ハプティック技術を使ったタッチパネルを採用した。タッチパネルの任意の箇所を指で押すと,比較的強い振動が指に伝わる。
Samsungは,このハプティック技術を利用したタッチパネル部を「Magic Touch by DaCP」と呼ぶ。同社はこれまでにも,Giorgio Armaniと共同開発した携帯電話機などで,ハプティック技術を一部採用していた。
今回のU900では,よりはっきりと振動が伝わるようにしているほか,指で押した箇所の周辺に波模様が表示されるなど,視覚的な工夫も盛り込んでいる。このタッチパネル部には,「有機ELを用いている」(Samsung Electronicsの説明員)という。
端末の厚みは12.9mmで,大きさは105.9mm×49.5mm。メインパネルには2.2型でQVGAの液晶パネルを利用する。HSDPAは7.2Mビット/秒に対応する。サブ画面の操作項目は,音楽プレーヤーや計算機能など,利用するアプリケーションによって変化する。880mAh のLiイオン2次電池を備える。500万画素のカメラ機能のほか,FMラジオ機能も備えた。出荷は08年4月の予定。
Sony Ericsson-新ブランドの高機能携帯電話機「XPERIA」を発表 -
(2008/02/13 日経エレクトロニクス)
英Sony Ericsson Mobile Communicationsは,高機能携帯電話機の新ブランド「XPERIA(エクスペリア)」を,MWCの開催にあわせて発表した。
「XPERIA X1」は,タッチセンサを内蔵した3型VGA液晶パネルをメインに,光センサ「optical joystick」やQWERTYキーボードを備えた高機能型端末。液晶パネル面を横にずらすと,キーボードが現れるという機構形状である。同社はこの機構を「Arc slider」と呼ぶ。OSにはWindows Mobileを採用した。外形寸法は110mm×53mm×16.7mmで,重さは145g。
米Apple「iPhone」のように画面上のアプリケーションを指でなぞって操作できるほか,メインパネル脇のoptical joystickをポインティング・デバイスとして利用できる。同社ブースでは,説明員が実機を使って,画面上のアプリケーションを指で自在に操作できる様子を実演した。
GSM方式を利用しており,HSDPAおよぶHSUPAに対応。さらに無線LAN,Bluetooth,GPS機能,320万画素のカメラ機能,FMラジオ機能まで備えた。08年後半から,一部地域で発売される予定。
NTT-4月にも「人体通信」商用化・触るだけで認証 -
(2008/02/13 フジサンケイビジネス)
NTTは12日、人の皮膚の表面などに交流電気信号を流してデータ通信を行う「人体表面電界通信システム」(人体通信)を4月にも商用化する方針を明らかにした。同システムの実用化は世界でも初めてという。個人認識用のICカードをポケットなどに入れたままドアノブを触るだけでセキュリティー認証でき、オフィス業務や日常生活の利便性向上が期待できる。
子会社のNTTエレクトロニクスがシステムの送受信機を生産、販売を開始する。オフィス機器メーカーや建設業界と協業することで、入退室管理などのセキュリティー分野での採用を図り、3年後に売上高200億~300億円規模の事業に育てることを目指す。
導入が見込まれる入退室管理システムでは、従来はカードをカードリーダーにかざす必要があったが、新システムでは、カードをポケットや鞄に入れておけば、記録データが人体などの表面を伝わって受信機に送られ、開錠される仕組み。
新システムの実用化に際し、NTTは、送信機が発する電気信号を高効率で人体表面を介して送り、高感度で安定的に受信できる技術を開発した。
電気信号は極めて微弱なため、人体への影響はないという。これまでも体内に微弱な電流を流してデータを送るシステムは開発されていたが、カードを人体にじかに接触させる必要があるなど用途が限られ、普及しなかった。
また、NTTは来春、同様の通信システムを利用したパソコンのLAN(構内情報通信網)接続用データ通信カードを発売する予定。物質表面を流れる電界を使ってデータを送るため、パソコンを机上に置くだけで通信可能となり、無線LANのようなデータ傍受の恐れがなく、煩雑な有線ケーブルも不要になる。
NTTは、「人体通信」利用の新システムについて、当初、セキュリティー分野での導入を期待している。情報漏えい防止を目的とした企業需要が一段と拡大するという判断。
多くの企業では、部外者が顧客データなどを勝手に持ち出すのを防ぐため、個人認証を受けないと守秘対象の情報を印刷できない仕組みを取り入れ始めている。
新システムを使ったNTTの試作機では、印刷のたびにIDカードをかざす必要はなく一手間かけずに作業を完了でき、情報管理の簡易化にも役立つ。
また、机の引き出しやキャビネットにいちいち鍵を掛けなくても、IDカードを所持している本人が触るだけで開けられるオフィス家具も試作。オフィスの床にカードリーダーを埋めれば、社員のだれがどこにいるかも把握できるという。
将来的には、ビルの入退室管理や駅の改札ゲートの足元にリーダーを埋めることで、通過するだけで簡単に認証できるシステムも普及させたい計画。電子チケットや流通分野で導入が始まっている無線ICタグとともに、一般利用者が通信ネットワークを感じることなく、瞬時に情報をやりとりできる時代が到来しそう。
NTTドコモ-超スリム携帯電話を順次発売へ-
(2008/02/13 BCN)
NTTドコモは13日、「FOMA 705i」シリーズとして、シャープ製「SH705i」とNEC製「N705iμ(ミュー)」を2月15日に、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製「P705iμ」を2月16日に発売すると発表した。
「SH705i」は、スリムボディに2.8インチワイドQVGA液晶を搭載したワンセグ対応端末。2つ折りタイプで、ファブリック調仕上げのカジュアルなデザインが特徴。また、オートフォーカス、静止画6軸手ブレ補正・被写体ブレ補正、パノラマ撮影に対応する有効320万画素のCMOSカメラを搭載し、名刺をカメラで読み取って電話帳に一括登録できる「名刺リーダー」機能も備える。サイズは高さ106×幅48×厚さ15.9mm、重さは約105g。カラーはBlue、White、Pinkの3色。
「N705iμ」は、厚さ9.8mmのステンレスボディに、3インチフルワイドQVGA液晶を搭載した薄型端末。おサイフケータイ機能、有効200万画素のCMOSカメラ、ミュージックプレーヤーなどを搭載し、機能も充実している。最大3.6Mbpsの高速パケット通信が可能な「FOMAハイスピード」にも対応する。サイズは高さ105×幅49×厚さ9.8mm、重さは約98g。カラーはReal Red、All Black、White Silverの3色。
「P705iμ」も同じく、厚さ9.8mmのステンレスボディに、3インチフルワイドQVGA液晶を搭載。加えて、片手でも開けやすい独自の「ワンプッシュオープン」に対応、オートフォーカス、6軸手ブレ補正対応の有効200万画素のCMOSカメラを搭載した。また、インターフェイスデザインには、3人組のデザインユニット「TGB design.」がセレクトした上質なサウンドもプリインストールした。サイズは高さ109×幅50×厚さ9.8mm、重さは約100g。カラーはSILVER、BLACK、BROWNの3色。