キヤノン-同社初のタッチパネル式コンパクトデジカメを発売へ-
(2009/08/21 日経)
キヤノンは20日、小型デジタルカメラ6機種を27日から順次発売すると発表した。このうち「IXY DIGITAL930 IS」には、同社として初めてタッチパネル式の液晶を搭載。画面上の人物などの被写体に触れて指定すれば、自動的に追尾して焦点を合わせ続けるため、シャッターチャンスを逃しにくいという。
撮った写真を見る際に拡大したり、表示を切り替えたりする操作も指で直観的にできるよう工夫した。広角24ミリ(35ミリ判換算)からの光学5倍レンズを搭載する。9月上旬に発売する。価格はオープンだが、店頭では4万円前後と想定している。
「PowerShot G11」と「PowerShot S90」は、有効画素数1000万画素のCCDセンサーと高性能の画像処理エンジンを採用。暗い場所や明暗の差が大きい場面でもきれいに撮影できるという。店頭想定は「G11」が6万円前後、「S90」が5万円前後で、10月中旬に発売する。
すべての機種で撮影シーンをカメラが自動で判別して最適な撮影条件を設定する「こだわりオート」機能を搭載する。
リコー-薄型ボディに10.7倍ズームと秒間5コマ連写搭載のデジカメ-
(2009/08/21 CNET)
リコーは20日、光学10.7倍ズームに1秒5コマの高速連写を実現したコンパクトデジタルカメラ「CX2」を発表した。9月11日に発売する。価格はオープン。
CX2は有効画素数929万画素の1/2.3型CMOSセンサーを搭載。厚さ29.4mmのボディに広角28mm~望遠300mmのレンズを備えた。最大記録画素数の静止画を秒間約5コマの高速連写ができ、画像サイズを900万画素に固定して3秒間で15コマの撮影や、200万画素で1秒間に30コマ撮影することも可能。
顔検出のできるシンプル操作のイージー撮影モードを搭載したほか、シャッターボタンを押さずにピントを合わせる「プレAF」、シャッターボタンを半押しにしている間被写体を追う「コンティニュアスAF」など手軽に撮影できる機能を搭載。一方で、超高感度フィルムを用いて撮影したような「ハイコントラスト白黒モード」などの撮影モードも採用している。
ボディカラーはブラック、シルバー、グレー×ピンクのツートンの3種。店頭想定価格は4万円台後半となっている。
アドテック-電子書籍端末を9月末に国内で発売・2010年にはカラー化-
(2009/08/21 日経エレクトロニクス)
アドテックは,09年9月末に国内で電子書籍端末を発売する。日経エレクトロニクスの取材で明らかになった。発売するのは,米Foxit Software Company社が米国で販売している端末「eSlick」をベースに,日本語対応にするなど若干の変更を加えた端末である。Foxit社のブランドをそのまま利用する見込みで,国内においてはアドテックが独占的に販売する。
この端末は,台湾Prime View International(PVI社)製のOEM端末に,Foxit社の独自ソフトウエアを組み合わせたもの。ディスプレイは,米E Inkの技術をベースにした白黒表示の電子ペーパーを使っており,画面寸法は6型で画素数は800×600。無線通信機能は備えず,USBかSDメモリーカードでコンテンツをやり取りする。アイドックが開発した「KeyringPDF」に対応するコンテンツもサポートするようだ。
アドテックのWeb直販サイトを中心に販売する予定。価格は3万円前後の見通し。09年度に5万台の販売を見込んでいる。
この端末に対応するコンテンツの充実に向け,既に,複数の関連企業との協力体制の構築を進めている模様である。
アドテックはさらに,2010年に電子書籍端末の次期モデルの国内投入も計画している。カラー表示の電子ペーパーの採用に加え,通信機能を備える端末である。初代機と同様,PVI社のOEM端末を想定するが,次期モデルでは自社ブランドを冠する予定である。
米Sony-米Best Buyと共同でオーディオ製品を開発-
(2009/08/21 日経エレクトロニクス)
米Sony Electronicsは,「ALTUS」と呼ぶ新オーディオ製品シリーズを発表した。この製品シリーズはSony Electronicsと米大手家電小売店であるBest Buyが,2年間をかけて共同開発したもの。Sonyによると,これは同社が小売店と共同で製品開発した初めての例とする。「我々の推測だけでは,こうした製品は市場投入できない。ユーザーにより近い,小売店の意見や経験は大いに参考になった」(同社,Vice President,AudioのBrennan Mullin氏)。
ALTUSの製品シリーズは,iPod/iPhoneからの音声を再生できる「ALT-SA31iR」(価格は約700米ドル)や,「AIR-SW10Ti」(価格は約400米ドル),パソコンから音声を再生する「ALT-SA32PC」(価格は500米ドル)や「ALT-A33PC」(価格は約200米ドル),電源コンセントに直接差し込める無線スピーカー製品「ALT-SA34R」(価格は350米ドル),既に09年春に発表済みの「BDV-E500W」のBlu-rayホーム・シアター対応品(価格は約800米ドル),などで構成している。各製品の統一的な特徴は,Sonyの独自の無線転送技術である「S-AIR」に対応しており,音声を複数の部屋で再生する機能を備えているという。
Sonyによると,ALTUSは高級志向の外装をしているほか,操作性の向上を図り,デジタル機器の操作が不慣れなユーザーでも容易に利用できるようにしている。同社は特に,S-AIRに対応することで,ユーザーが購入して箱を開けたらすぐに無線で音声を楽しめることが,同製品シリーズの魅力であると強調している。
Sonyは,ALTUSのユーザー体験の向上を図るため,Best Buyと共同で一般のユーザー家庭に出向き,オーディオ製品の利用環境を調査するといったユーザー研究を行ったという。さらに,Best Buyのオーディオ専門スタッフと共に,音声を厳しくチューニングして特性を高めたとしている。
Sonyによれば,今後Best Buyの店舗に,ALTUSに関する特徴を説明するKIOSK端末を設置するという。
Best BuyもALTUSの売上げ向上に期待する。ただしBest Buyは,ALTUSの専売権は持っていないという。
タニタ-活動量計「カロリズム」を拡販へ・新色追加で20代女性開拓-
(2009/08/21 日刊工業新聞)
タニタは、活動量計「カロリズム」の販売を強化する。10月1日に3色の新色を追加することで、従来の主力ターゲット層である40代の男女に加えて、20~30代の女性層に販路を広げる。これにより、当初の年間3万台の売り上げ目標を2.5倍の年7万5000台に引き上げる。
カロリズムは体に身につけるだけでどのくらいエネルギーを日常生活で消費したか算出し記録する計測機器。3月の発売から3万1000台を販売しており、当初の販売目標の年間3万台をすでに達成済み。そのため、さらなる拡販を目指す。
同製品はもともと、40代男性を意識したメタリックブラックとパールホワイトの2色のみだったが、新たに20代女性を意識し、2種類のピンクとブラウンの3色を追加する。
パナソニック-世界初の車載用BDプレーヤーを発売・1DINサイズ-
(2009/08/21 日経エレクトロニクス)
パナソニックは、車載用Blu-ray Disc(BD)プレーヤー「CY-BB1000D」を9月10日に発売すると20日に発表した。車載用としては世界初のBDプレーヤーという。価格は9万9750円。
BD形式だけでなく、DVD(AVCREC)やSD(AVCHD)の形式の再生も可能である。7インチワイドXGAディスプレイを搭載する。
今回の製品には、HDMI接続端子を搭載しており、同社の新型HDDカーナビ「CN-HX3000D」(9月10日とHDMIケーブルで接続すれば、HD画質で視聴できる。さらに、CN-HX3000Dと接続した場合は、プレーヤーをカーナビのタッチパネルで操作できる。なお、他社のカーナビやカーナビAV機器とは、RCA端子で接続することが可能。
本体の大きさは、幅178×高さ50×188mmと「1DIN規格」で重さは1.6lg。SDメモリーカードのスロットが1つある。リモコンも付属する。
パナソニック-海外で美容機器を本格展開・現地仕様へ-
(2009/08/21 フジサンケイビジネス)
パナソニックは20日、脱毛器やスチーム式美顔器など美容機器で、海外のニーズに合わせた商品を投入したり販売手法を取り入れて本格販売に乗り出したことを明らかにした。アジアではデパートなどで美顔器の実演に力を入れ、英国でも今月から脱毛器のテレビ通販を始めるなど地域や国ごとに異なる要望に応じた商品投入と販売手法を展開。国内で浸透した「きれいなおねえさん」になりたい思いを喚起する広告も投入する。「パナソニック」ブランドは音響・映像(AV)機器のイメージが強いが、美容関連分野を新たな戦略商品と位置付け、収益拡大を狙う。
同社はこれまで、ドイツ、英国などの欧州や、中国、シンガポール、タイ、オーストラリアなどで脱毛器やヘアドライヤーといった美容機器を国内仕様のまま販売していた。ただ、世界の脱毛器市場の5割超を占める欧州やアジアなどで需要が高まっていることから、現地の特性に合わせた商品投入やマーケティング手法を取り入れて本格的な拡販に乗り出した。
例えば、欧米人と日本人やアジア人との肌質、毛質の違いなどについて調査した結果を商品や販売手法に反映させる。また、アジアでは販売員による実演が盛んなため、日本では実施していない肌診断システムを導入し、その場で美顔器の使用法までアドバイスすることで販売増につなげる試みも始めた。
子会社のパナソニック電工で海外向け美容機器の商品企画を担当する淡海未絵さんは「要望をとらえた商品でイメージの浸透を図りたい」と話す。また、松下電工時代から女優の水野真紀さんや松嶋菜々子さんを起用した「きれいなおねえさんは、好きですか。」のCMで女性の美しくなりたい願望を喚起した実績をもとに、アジア向けの広告にも国内の雑誌モデルとして活躍する悠美さんを起用。20代後半~30代の女性を中心に新たなキャッチコピー「パナソニックビューティー」を印象づける考え。
一方、欧州で需要の高い脱毛器では、浴室で使用できる特徴をPRするため、ドイツのボディーソープメーカーとの共同企画商品を発売。英国では今月からテレビ通販も始めた。
パナソニックの海外売り上げは、AV機器で6割、冷蔵庫や洗濯機など白物家電で5割前後を占める。3月から欧州で販売した白物家電は5年後に売り上げ倍増を掲げており、美容機器も海外に販路を広げ、第3の軸として事業拡大を目指す。
電気自動車の性能は-ヒーターで決まる?-
(2009/08/21 日経エレクトロニクス)
突然ですが,これから自動車関連での研究開発の案件を探している方はぜひ,電気自動車向けヒーターの開発をおすすめします。というのも,電気自動車では,冷暖房の利用で大きく航続距離が落ちるためです。特に暖房の利用時に電力消費が大きいようです。これまでのガソリン車ではエンジンの廃熱を利用できるため,冷房に比べて暖房での電力消費は非常に小さく済みましたが,電気自動車では廃熱が少なく(温度も低く),暖房時に2次電池の電力をヒーターで消費してしまうことに頭を抱えているようです。
現状の電気自動車は,PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒーターを利用している場合が多いようです。例えば,三菱自動車が発売した「i‐MiEV」は,PTCヒーターで循環する水を暖める方式を,日産自動車が2010年度に発売する「リーフ」は,PTCヒーターで空気を直接暖める方式を採用しています。
どちらの場合にしろ,大きな抵抗に電気を流して熱を発生させるため,電力消費が大きいそうです。そのため,各社ともさまざまな対策を施しています。例えば,i-MiEVではエアコンに「MAX」スイッチを設置しています。このボタンを押さないと,冷暖房をフル運転させず,消費電力を抑える仕組みです。
一方,リーフは家庭などで家庭用電源と接続している際に遠隔操作で冷暖房をあらかじめ効かせておき,走行中の冷暖房駆動を少しでも抑えようとしています。富士重工業の「プラグイン ステラ」では,座席にもヒーターを搭載し,乗員を直接暖めることで,通常のヒーターの利用を少なくしているとのことです。
各社ともさまざまな対策を施していますが,それでも暖房利用時の走行距離は大きく低下します。例えば,i-MiEVは市街地走行した場合,空調を利用しなければ120kmの航続距離があるのに対して,冷房使用時は100kmに,暖房使用時は80kmまで航続距離が落ちてしまうそうです。
仮に暖房の利用で走行距離が半分になれば,空調なしの場合と同じ距離を走行させるには,電池のエネルギー密度を2倍にするか,はたまたヒーターの暖房効率を高めるかのどちらかになるわけです。電池のエネルギー密度を2倍にするのと同じ価値があるのであれば,電気自動車向けのヒーターも重要な開発テーマではないでしょうか。
ちなみに,「ヒートポンプがいいのでは」と安直な問いを自動車メーカーの技術者に投げかけたところ,ヒーターを最も必要とする寒冷地などでは「とても使えない」との回答を受けました。技術者の皆さま,新型ヒーターの開発にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。