サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

サクセスをお預かりするにあたって思うこと

2005-05-31 23:20:18 | 庄原TRF
前回は、とにかく馬の状態を少しでもセントジョージ課目に出られる状態に近づけることが目標で、乗り手のトレーニングは考える時間がありませんでした。

今回は試合まで約40日ありますし、最終目的の広島県国体予選会までに、岡山県蒜山での中国大会出場という練習競技もセットしていることですから、馬と並行して選手のトレーニングも考えたいです。
選手のトレーニングと申しましても、取り立てて何をする訳ではありません。私と接する機会を多くしていただいて、私の【思想】を理解していただくことです。拳の角度、肘の位置、上体のポジション、脚の位置や使い方。二蹄跡運動の概念や、私の行なう二蹄跡運動のコンビネーションをこなせるようになって頂きたい、とかです。
違和感なく指導に入れる、これは非常に大きな問題です。
広大馬術部の指導者ではありますが、私が指導しているのは美子とびわチンの二人だけ。M城やⅠ出に限らず、二人以外の部員に接すると違和感が非常に大きく、それを取り除くのに大きな時間を要します。以前、岡大の部員や山大の部員が遊びに来たことがありますが、あまりにも違和感が大きすぎて指導にならず、ただ単にTRFの馬で遊んでもらっただけ、ということもありました。

幸いなことに、サクセスのオーナーのHさんはピアノ教師で自身も人を教えることを生業になさっている。指導者と生徒の間で【思想】的部分の共有がないと技術進歩が無いことも理解くださる。
前回の騎乗から半月が経過し、サクセスの状態は絶対に低下しているはずです。中途半端な状態のサクセスに乗っていただくことは極力避けたいのですが、【思想】共有のためには馬に乗ってのレッスンが不可欠です。その意味で、サクセスには乗らなくてもTRFの馬でレッスンさせていただく予定です。
往々にして乗馬クラブでは、調整中の競技馬でのレッスンが出来ず、練習馬でのレッスンを行なうことがあります。しかし、競技馬と練習馬の間に感性の共有がなければ幾ら思想の為のレッスンと言っても効果は上がりません。TRFの馬では連続踏歩変換などの高度な練習は出来ませんが、二蹄跡運動のコンビネーションなどはきっちり行なえます。

私が馬を続けている理由の一つに、自分の技術に対する劣等感があります。世の中、下を見ていれば安心でしょうが、上を見れば限が無い。ましてやプロの存在する競技で、しかも我々アマチュアも同じ土俵で戦う訳です。
プロに勝ちたいと言うのではなく、プロに少しでも近づきたい。
Hさんも同じでしょう。馬が好きという理由だけで月に10万を超える額を自分に支出は出来ません。サクセスを求められた経緯も知っているし、その後の紆余曲折も知っている。身の程を知って適当にすれば良いなどの言葉を散々浴びせられてこられた。
確かにスタミナが無い、筋力が無い、体格が小さいなどのハンデはありますが、Hさんは絶対に上達します。(してもらいます・・・)
何でそう断言できるかというと、〔伸び代〕があるんです。今まできちんとした指導体系の中で乗ってこられていないから、ということもありますが私が買っているのはリズム感。ピアノ教師がリズム感が悪いはずが無い。
馬場馬術に必要とされる六つの重大要素の筆頭がリズムなのだから。
リズム・リラックス・コンタクト・段発・真直性・収縮の6大要素をどこまで人馬と高められるか、40日間の プロジェクトⅩ~!! 挑戦者達です。
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