尖閣諸島問題は、
1972年の日中合意をベースに話し合い解決を
我国の尖閣諸島国有化を巡って、中国各地で激しい反日デモがおこった。中国側の言い分は、1972年、日中国交回復時、中日両国首脳(中国周恩来、日本田中角栄)が確認した、、尖閣諸島の領土問題については棚上げにし、、将来の問題とする、、この間、日本の実効支配は認める、という合意に背き一方的に日本が国有化したことはけしからんというものである。
これに対する日本側の言い分は、、1972年国交回復時そのような合意は無かった、、尖閣諸島は日本の固有の領土である、、領土問題について日中で話し合うべき問題は何もない、というものである。日本の尖閣諸島領有には歴史的・法的根拠はあるが、だからといって、このような木で鼻をくくったような対応では、相手を納得させる事はできない。
1、今回の紛争の発端は、1972年の日中合意を認めない日本政府の閣議決定
日中国交回復時に日中首脳でそのような合意は無かった等という日本政府の言い分は正しくない。1978年日中友好条約締結のため来日した小平も棚上げ発言をし、日本側はこれを否定せず、中国側も1991年作製地図を見ると尖閣諸島付近の領海線は明記せず実質上日本の実効支配を認めており、この間、日中間に問題は起こらなかった。
問題が起こったのは2010年、日本政府が日中の間に棚上げの約束は存在しないと閣議決定した時からである。その後石原都知事の尖閣諸島購入問題が起こり、野田内閣の国有化決定に至り、今日の険悪な日中関係に発展してしまったものである。1972年の日中合意は、日本は平穏に実効支配をするという事であり、中国も尖閣列島の領有問題を将来の問題にし、棚上げにするという取りきめである。日本政府の国有化問題とそれに続く中国の過剰な反日デモは、平和な日中関係を壊す72年の棚上げ合意に反する行為といわなければならない。
2、日本政府の尖閣諸島国有化は、平穏な実効支配を維持するのが目的
日本政府は尖閣列島の国有化問題について、もっと中国側に目的を説明し理解を求めるべきであるのに、日本固有の領土を国が所有して何が悪い、と言った開き直ったような態度で、目的や意図を十分中国側に説明しないところに問題がある。国が尖閣列島購入を決定したのは、石原東京都知事などが尖閣諸島を購入し、日中関係を荒立てようとする動きを押さえるために、平和的かつ平穏な実効支配を続けようと国が購入を決定したものであり、新たな日本領土化宣言をしたものではない。日本のような資本主義国に於いては、私有財産制が中心で在り、国の土地所有も個人の私的所有の延長で在り、社会主義国に於ける土地の国有化とは意味合いが違う。ここの所を相手に十分説明せず、また胡錦濤国家主席などの不快感の表明にも留意せず事を進めてしまった日本政府にも問題がある。
3、日中双方は、田中角栄、周恩来の敷いた1972年合意に基づき話し合い解決を
添付の、1991年作成の中国側の地図を見ると、中国側も尖閣諸島付近の領海線は明記せず実質上日本の実効支配を認めており、1972年の合意を守っている。日本政府はそのような合意は無かったと言い張っているが、これでは話し合いの糸口すら見えない。日中最高指導者同士の合意は、たとえそれが文書化されていない合意であっても、国境問題と言った政治的問題にとっては極めて重要で在り、今日の政治家は日中両国の先輩政治家の敷いたレールに沿って話し合いで解決すべきである。
4、日本政府は話し合い解決を恐れるな
日本政府の尖閣諸島固有の領土論、話し合い不要論では、問題は解決しない。
日本は、尖閣列島は台湾併合の前に領有を宣言したもので在り、日清戦争で奪い取ったものではない。中国の言うように侵略戦争で奪った物ならば返還する必要があるが、そうでないかぎり日本の領有には正当性があるといわなければならない。但し、1972年の沖縄返還まで、中国側に尖閣列島領有問題について反論権が十分保証されていなかった事も事実である。日本側は、この間、中国側は何も言って来なかったではないかというが、1895年から1945年までの日本の台湾支配の時代、また1945年から1972年までのアメリカの沖縄統治の時代、中国側に尖閣諸島問題について発言できる条件に無かったと言うのが実体であり、日本は、この間、中国側が何も言ってこなかったからと言って話し合いを拒否すべきではない。
また、日本が尖閣諸島を中国侵略で奪ったものではないと言う事も、もっと説明すべきである。但し、この問題についても、日本側に中国侵略ではない、南京大虐殺も無かったなどと中国の人々の感情を逆撫でするような事を言う人々もおり、問題を複雑にしている。日本は、悪かった事は悪かったと潔く認め、主張すべきは主張するという、正々堂々とした話し合いを進めるべきである。話し合いを恐れ、あれこれと詭弁を弄するような姑息な対応で、「小日本」などとバカにされないようにしてもらいたいものである。iti
1972年の日中合意をベースに話し合い解決を
我国の尖閣諸島国有化を巡って、中国各地で激しい反日デモがおこった。中国側の言い分は、1972年、日中国交回復時、中日両国首脳(中国周恩来、日本田中角栄)が確認した、、尖閣諸島の領土問題については棚上げにし、、将来の問題とする、、この間、日本の実効支配は認める、という合意に背き一方的に日本が国有化したことはけしからんというものである。
これに対する日本側の言い分は、、1972年国交回復時そのような合意は無かった、、尖閣諸島は日本の固有の領土である、、領土問題について日中で話し合うべき問題は何もない、というものである。日本の尖閣諸島領有には歴史的・法的根拠はあるが、だからといって、このような木で鼻をくくったような対応では、相手を納得させる事はできない。
1、今回の紛争の発端は、1972年の日中合意を認めない日本政府の閣議決定
日中国交回復時に日中首脳でそのような合意は無かった等という日本政府の言い分は正しくない。1978年日中友好条約締結のため来日した小平も棚上げ発言をし、日本側はこれを否定せず、中国側も1991年作製地図を見ると尖閣諸島付近の領海線は明記せず実質上日本の実効支配を認めており、この間、日中間に問題は起こらなかった。
問題が起こったのは2010年、日本政府が日中の間に棚上げの約束は存在しないと閣議決定した時からである。その後石原都知事の尖閣諸島購入問題が起こり、野田内閣の国有化決定に至り、今日の険悪な日中関係に発展してしまったものである。1972年の日中合意は、日本は平穏に実効支配をするという事であり、中国も尖閣列島の領有問題を将来の問題にし、棚上げにするという取りきめである。日本政府の国有化問題とそれに続く中国の過剰な反日デモは、平和な日中関係を壊す72年の棚上げ合意に反する行為といわなければならない。
2、日本政府の尖閣諸島国有化は、平穏な実効支配を維持するのが目的
日本政府は尖閣列島の国有化問題について、もっと中国側に目的を説明し理解を求めるべきであるのに、日本固有の領土を国が所有して何が悪い、と言った開き直ったような態度で、目的や意図を十分中国側に説明しないところに問題がある。国が尖閣列島購入を決定したのは、石原東京都知事などが尖閣諸島を購入し、日中関係を荒立てようとする動きを押さえるために、平和的かつ平穏な実効支配を続けようと国が購入を決定したものであり、新たな日本領土化宣言をしたものではない。日本のような資本主義国に於いては、私有財産制が中心で在り、国の土地所有も個人の私的所有の延長で在り、社会主義国に於ける土地の国有化とは意味合いが違う。ここの所を相手に十分説明せず、また胡錦濤国家主席などの不快感の表明にも留意せず事を進めてしまった日本政府にも問題がある。
3、日中双方は、田中角栄、周恩来の敷いた1972年合意に基づき話し合い解決を
添付の、1991年作成の中国側の地図を見ると、中国側も尖閣諸島付近の領海線は明記せず実質上日本の実効支配を認めており、1972年の合意を守っている。日本政府はそのような合意は無かったと言い張っているが、これでは話し合いの糸口すら見えない。日中最高指導者同士の合意は、たとえそれが文書化されていない合意であっても、国境問題と言った政治的問題にとっては極めて重要で在り、今日の政治家は日中両国の先輩政治家の敷いたレールに沿って話し合いで解決すべきである。
4、日本政府は話し合い解決を恐れるな
日本政府の尖閣諸島固有の領土論、話し合い不要論では、問題は解決しない。
日本は、尖閣列島は台湾併合の前に領有を宣言したもので在り、日清戦争で奪い取ったものではない。中国の言うように侵略戦争で奪った物ならば返還する必要があるが、そうでないかぎり日本の領有には正当性があるといわなければならない。但し、1972年の沖縄返還まで、中国側に尖閣列島領有問題について反論権が十分保証されていなかった事も事実である。日本側は、この間、中国側は何も言って来なかったではないかというが、1895年から1945年までの日本の台湾支配の時代、また1945年から1972年までのアメリカの沖縄統治の時代、中国側に尖閣諸島問題について発言できる条件に無かったと言うのが実体であり、日本は、この間、中国側が何も言ってこなかったからと言って話し合いを拒否すべきではない。
また、日本が尖閣諸島を中国侵略で奪ったものではないと言う事も、もっと説明すべきである。但し、この問題についても、日本側に中国侵略ではない、南京大虐殺も無かったなどと中国の人々の感情を逆撫でするような事を言う人々もおり、問題を複雑にしている。日本は、悪かった事は悪かったと潔く認め、主張すべきは主張するという、正々堂々とした話し合いを進めるべきである。話し合いを恐れ、あれこれと詭弁を弄するような姑息な対応で、「小日本」などとバカにされないようにしてもらいたいものである。iti
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