湘南ファイブ通信

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1991年の中国地図にみる尖閣諸島の扱い

2012-09-20 18:49:08 | 日中友好
1991年の中国作成の地図にみる尖閣諸島の扱い


荷物を整理していたら、1991年10月に中国旅行をした際に購入した中国全土の地図が出て来ました。大きな地図なので、台湾、尖閣諸島付近だけをコピーしたものが下の地図です。地図の印刷時期は、1991年2月となっています。
この地図を見ると、台湾と釣魚島との間は空白になっており、釣魚島が中国領土とはなっておりません。1972年の日中国交正常化時点でも、1978年小平が来日し日中友好条約を締結した時点でも、中国指導部は尖閣諸島の領土問題は棚上げにし、将来の問題とし、日本の実効支配を認める立場を暗黙の了解としていました。1991年の古い地図にはこうした中国指導部の立場が反映されていたものと思われます。
最近の一連の騒動は、お互い友好関係を著しく阻害するものであり、田中角栄や周恩来など日中の先輩政治家の姿勢に学び、紛争は避け、一日も早く話し合いで解決するよう望みたいものです。


<1991年の中国作成の地図>
   台湾、尖閣諸島付近







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藤沢市堆肥化センターの事業中止の責任は誰が負うのか

2012-09-19 10:46:18 | 環境問題
悪臭の発生で藤沢市堆肥化センターの
   事業中止に追い込まれた責任は誰が負うのか
   ―PFI事業参加企業・関係機関に応分の負担を求めよー

 「藤沢市政を考える市民の会」が提言発表


9月18日「藤沢市政を考える市民の会」藤沢市堆肥化センターの事業中止の責任問題で、下記のような提言を発表、藤沢市当局に申し入れを行った。以下その全文を掲載します。

1、9月5日、藤沢市有機資源再生センターの運営問題に付いての議員全員協議会が開かれ、市当局より事業中止の方向が示された。
当会は、先に「堆肥化センターの悪臭問題・存続問題についての提言 堆肥化システムそのものの見直し・改善が先決ではないか」なる文書を、担当部門である農業水産課に提出し、悪臭発生の原因と対策について意見を申し入れた。基本的な論点は、再生センターの施設の技術的な問題を掘り下げ、悪臭発生問題を検討して欲しいという事である。しかるに今回報告された市の方針には、悪臭発生の技術的原因については何ら触れられず、本格的な脱臭装置の設置には莫大に負担がかかる、設置しても完全な悪臭除去は困難であるから、事業中止を判断したというものである。

2、当会の先の提言は、悪臭の発生の原因は、再生センターの堆肥化方式に問題があるから、その方式を改善すれば悪臭の発生は抑えられると提言したものである。すなわち「悪臭発生の最大の原因は、発酵原理が好気性発酵で在りながら建物構造が外気と遮断する密閉性施設となっている点にあると言える。現施設は、臭気が外に漏れる事を避けるため密閉建物とし、発酵に不可欠な空気を、施設内の空気を循環使用させるだけで外から新鮮空気の取り入れ無いため、不完全発酵が起こり悪臭が建物内にこもるためと言える。この点を改善すれば、悪臭の発生は抑えられる」と指摘したものである。
しかしながら、市の報告には、悪臭発生原因についても何ら触れられず、脱臭装置の導入には多額の費用がかかる事業の中止を決断したというものである。原因を究明せず、結果だけで判断するのは、極めて危険であり、藤沢市が一切の結果責任を負わねばならない羽目になってしまうことになる。施設を中止するためには12億円という多額の費用を市民の税金で負担してゆかねばならないことになる。以下事業中止に係わる問題点を列記してみた。

3、PFI方式で本施設を設置した「奥村組」などに悪臭発生の責任は無いのか
本施設をPFI方式で受注したのは、数ある企業グループの中から、奥村組を中心とした「藤沢エコグループ」であった。特に同グループが選定された理由としては、「堆肥の品質が良い」、「環境への配慮か良い」、「販売悪化時の対応策が確立している」、等々の点が上げられていた。悪臭防止は最初から問題にされていた問題であるが同グループは建屋を密閉型とする事で臭気は外に漏らさない事をセールスポイントとして受注した。しかるに密閉型とすることで堆肥化発酵が十分行われず、濃厚な臭気が予定していた脱臭装置では脱臭できず臭気が外部に漏出した。しかも、悪臭発生問題は、施設稼働当初から起こっていた問題であり、今回急に起こった問題ではない。しかるに、同グループは稼働開始3年後の平成21年、経営悪化を理由に、撤退してしまったのである。その後事業主体が横須賀造園に移ったが、悪臭発生が止まらず今回の事故となったものである。悪臭発生が事業主体が変更してから起こったというならいざ知らず、稼働当初から起こっていた問題だと言うことは、基本設計に問題があり、施設を作ったメーカーに責任があると言わなければならない。PFI契約では施設の欠陥についてのメーカー責任がどのようにふれられているかは不明であるが、施設の中止まで追い込まれたメーカー責任を不問に臥すべきではない。
藤沢市の事業中止方針には、このことが全く触れられていないのは問題である。

4、メーカーは、何故施設の手直し工事ができないのか。
悪臭発生の原因は、市の報告では「脱臭設備の能力が不足している」とか、「生ゴミが沢山入ってきたから」とか、施設の扉やシャッターを開けたまま作業をしていた」ため等々をあげているが、根本原因は、本施設を作った奥村組など「好気性発酵で在りながら施設が密閉型としたため悪性発酵が起こる」というメーカーの基本設計に問題があることは、関係者は承知しているのに、全く施設の手直し・改造工事が行われてこなかった事によるものである。何故改造工事が行われなかったのか、との疑問に対し、国の補助金事業であるためとの事であるが、全く改造工事ができない事になっているためなのか、あるいは基本設計を1から見直して国の了解を取らなければならないためなのか、定かではないが、この点の解明が無い限り藤沢市の税金と負担で事業を止めるというのは、市民の納得ゆくところではない。本来、当初契約で奥村組などの「良質の製品ができる施設、臭気の発生しない施設」とのギャランティーはメーカーが負うべきであり、それができず、市が事業の中止を余儀なくされる場合は、彼らにその損害賠償を求めるべきである。

5、国の補助金の返済問題について
市の事業中止方針の中で、本施設の設置に当たって農水省より5億円の補助金の交付を受けており、途中で事業を止める場合は補助金の返済が求められるとの事である。平成33年までの15年間の補助事業を途中で止めるわけだから、どのくらい返済しなければならないのかは定かではないが、多額の返済が求められるものと思われる。しかし、この問題につても、市の稼働上の不手際で止めるというならいざ知らず、原料も当初と変わらず、マニュアル通りの運転で悪臭発生が止まらないため中止せざるを得なくなったのは、市の責任では無く施設施工メーカーの責任によるものと言わなければならない。藤沢市は、こうした畜産のふん尿施設をもともとやっていたわけでは無く、国や県の指導の下に施設を設置したものである。こうした施設の技術上の適否については国が認定したもので在り、その施設の不具合の責任の一端は国も応分の負担を負うべき立場にあると言える。補助金の返済問題については、こうした点を国や県に対してもハッキリともの申すべきである。


<添付資料>
下記の文書は、堆肥化センターの事業発足当時、「奥村組グループ」に発注業者を決めた経過を示す藤沢市の文書です。(藤沢市のホームページより)






武田薬品が、新薬開発でカナダの製薬会社BCCA社と共同研究

2012-09-10 22:23:42 | 環境問題
武田薬品が、新薬開発でカナダの製薬会社BCCA社と共同研究


武田薬品は、8月29日付けHPで、カナダのBCCAという製薬会社と共同研究の契約を結び、同社の、癌研究では世界で有数の研究者であるAparicio博士を招聘すると発表しました。BCCA社はカナダのバンクバーに本部と研究所を持つ会社ですが、下記、航空写真で見るとおり綜合病院も隣接しているようです。写真で見る限り、建物は、武田薬品湘南研究所のように巨大な動物実験施設は併設してはいないようです。今回、武田薬品湘南研究所の持つ動物実験施設なども魅力で共同研究契約が結ばれたものと予測されます。(外国では動物実験の規制が厳しく、日本のように自由に実験ができない)
共同研究で、新薬開発が多岐にわたって進められるものと思われますが、安全管理問題については、多くの外国企業など外部の企業を湘南研究所に呼び込もうとしている武田薬品に対し、住民との安全協議、リスクコミニケーション、安全管理をより一層強化するよう強く要望してゆく必要があると思われます。
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<武田薬品ホームページ>


The BC Cancer Agencyとの共同研究契約について
~「湘南インキュベーションラボ」がスタート~

http://www.takeda.co.jp/press/article_52773.html

<GoogleマップのBCCAの航空写真>



<巨大な動物実験施設を持つ武田薬品湘南研究所>



藤沢市に、堆肥化センターの臭気・存続問題で提言 ー藤沢市政を考える市民の会ー

2012-09-01 06:19:51 | 環境問題
藤沢市に、堆肥化センターの臭気・存続問題で提言
      ー8月31日、藤沢市政を考える市民の会が提出ー


悪臭発生で、神奈川県環境部から稼働停止を勧告され稼働を停止している藤沢市の家畜ふん堆肥化センターの悪臭防止・存続問題で、8月31日、「藤沢市政を考える市民の会」より存続を求める提言が出された。提言の内容は、下記のとおり。藤沢市は、9月5日、市議会の議員全員協議会を開き、今後の問題について説明すると言う。撤退するには5億円の国庫補助金、解体費など数億円を要し、ただでは止められない。この問題については市当局、市議会だけで無く、全市的討論が求められている。

<市民の会よりの提言>


藤沢市長殿  農業水産課長殿                    2012-8-31

  堆肥化センターの悪臭問題・存続問題についての提言
          堆肥化システムそのものの見直し・改善が先決ではないか

                                        藤沢市政を考える市民の会 

1、神奈川県環境部からの原料受け入れ停止勧告
8月11日付け神奈川新聞の報道によると、藤沢市の堆肥化施設である「藤沢市有機質資源再生センター」が神奈川県環境部から、同施設からの臭気が基準をこえているため、新たな臭気対策が講じるまで、家畜ふん等の受け入れを停止するよう勧告されていたことが報じられていた。
当該施設は、畜ふん、生ゴミ、剪定枝など周辺農家から回収し堆肥化する施設で、平成16年、総工費10億5千万円をかけて建設されたものである。(費用負担は国の補助金50%、神奈川県7%、藤沢市13%、民間30%のPFI方式)建設当時は富士バイオテックが施設を運営して来たが、平成23年から横須賀造園に変わっている。
当会は、かねてより本施設の問題に注目しており、新聞報道があってから2度ほど現地に入り事情を調査し、又、家畜ふんの堆肥化に詳しい「みのり建設」(長野県富士見町)宮坂社長にアドバイスを頂く中で明らかとなった悪臭発生の状況と原因、今後の対策等について、今回、提言としてまとめてみた。
  
2、悪臭発生の現状
現在堆肥化センターの排気は、別紙フローシート図に見るように ②受け入れホッパー、③混連槽 ④攪拌発酵槽からファンで吸い上げられ、脱臭装置を通して大気中に放流される仕組みになっている。今回の異常悪臭は、この脱臭装置を通った排気並びに密閉された施設のシャッターや出入り口を開けて作業したため添付県環境部が測定したような悪臭が外部に放出したものである。
施設の出入り口やシャッターを開けて作業したのは、施設内に悪臭が充満し、99%の湿度50度以上の高温、多湿の作業環境によるため開放して作業したとのこと。また、同施設の脱臭装置は、微生物脱臭装置であるが、発生する臭気の濃度が高く、脱臭しきれなかったものである。

3、悪臭発生の原因
悪臭問題は、施設の開設当時から指摘されていた問題であるが、
悪臭発生の第一の原因は、発酵原理が好気性発酵で在りながら建物構造が外気と遮断する密閉性施設となっている点にあると言える。すなわち、現施設は、臭気が外に漏れる事を避けるため密閉建物とし、発酵に不可欠な空気を、別紙フローシートに見るように施設内の空気をファンで繰り返し循環使用させるだけで外から新鮮空気の取り入れ無いため、不完全発酵が起こり悪臭が建物内にこもるためと言える。本来、発酵というものは、新鮮な空気が供給され、適切な環境が保たれていれば、悪臭など全く派生しないものである。にも係わらず藤沢市のような立派な施設に於いて悪臭が発生すると言うことは、適切な発酵が行われていないということにほかならない。
第二の原因として、建物が密閉されているため、施設内の湿度が高く、水分が除去されないことも堆肥化が進まず悪臭発生の要因となっていると言わなければならない。
第三の原因は、以上のような悪条件のため、発酵に必要な戻し堆肥の中に好気性発酵菌が十分育成されず、嫌気性の菌など発酵を妨げる様々な菌が発酵槽の中で育成され、安定した発酵ができない事も悪臭発生の要因となっているものと思われる。
第四の原因としては、発酵に時間のかかる剪定枝などが原料に多く含まれている事である。
できあがった堆肥の中に、剪定枝などの繊維が生のまま含まれている事例が多く見受けられた。これらの未発酵剪定枝が多く含まれていることも悪臭発生の要因となっている。

4、悪臭防止対策
新聞報道に寄ると、藤沢市は6月議会で、消臭対策として今夏は消臭液購入費用として700万円計上し、4億円近く架かる脱臭設備については本施設のあり方も含め検討してゆきたいとの事である。
しかし、前項で見たように本施設の悪臭対策は、高い費用をかけて脱臭設備を設置すれば解決するという問題では無く、堆肥化システムそのものの改善が不可欠である。すなわち好気性の堆肥化システムで在りながら、臭気対策と称して施設を密閉化したために、新鮮な空気が供給されないため、適切な発酵が行われず、悪臭が発生したものである。好気性堆肥化システムにふさわしい施設の改善に寄って悪臭の発生を防ぐことが、脱臭設備設置より先にやらねばならないことである。本来適切な発酵が行われていれば悪臭の発生など起こらない問題である。
具体的な改善点は
1、現在のような建屋内からの空気の取り入れるシステムを止め、外部から直接新鮮な空気を取り入れるようにする。
2、本来発酵槽からは悪臭は出ないので、排気口を設置し発酵槽建屋の換気を良くし、適切な湿度管理温度管理を進める。
3、発酵菌を取り替えて再稼働させる~現在使用中の発酵菌は、悪臭を発生させる発酵菌も混ざっているので、発酵槽が空に なって時点で、効率の良い好気性発酵菌を探し取り替えて再稼働させる。
4、発酵効率の良くない剪定枝などについては、投入量の調整、乾燥させるなどの前処理を行う。
5、臭気の強い家畜ふん等については、畜産農家の畜舎内で発酵菌を散布するなど前処理を行ったものを搬入するようにす    る。
6、脱臭設備の改善については、以上のような改善を行い悪臭の発生をおさえ、現在の脱臭設備が適切かどうか判断して行    う。
7、以上の改善は、たいして費用のかかることではないので、先に紹介した「みのり建設」などの専門業者の見解も聞き、早   急に適切な対策を講じるよう要望したい

5、施設の存続問題について
適切な悪臭防止対策ができれば、適切な堆肥化がおこなわれ、製品の品質向上にも繋がるものである。藤沢市は、かかる施設の撤退も検討するとの事だが、撤退には多額の国庫補助金の返済その他PFIに基づく保証、解体費、今後の家畜ふん、剪定枝の処理をどうするか等の問題も残る。本来、資源のリサイクルは今日的課題である。製品が良くなれば売れ行きも好転するものである。撤退では無く、施設の適切な改善に寄って悪臭発生防止ができるかどうか専門業者の意見も聞き判断されるよう要望したい。


<堆肥化センターのフローシート>