湘南ファイブ通信

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安倍首相の進める改憲、戦争立法の問題点 ー日米安保をやめ専守防衛・独立自衛の日本を目指せー

2015-06-13 10:40:15 | 時事問題
安倍首相の進める改憲、戦争立法の問題点
       日米安保をやめ専守防衛・独立自衛の日本を目指せ



①、立憲主義を踏みにじり、集団的自衛権を容認し、戦争立法に突き進む
安倍首相は、今国会に集団的自衛権の名の下に「武力攻撃事態法」「重要影響事態法」「国際平和支援法」などの戦争法案を提出し強行採決を狙っている。これらの法律が憲法九条に抵触することは、これまでの政府見解から明白であるにも関わらず、一遍の閣議決定で集団的自衛権行使を容認し、戦争立法成立へと突き進んでいる。安倍流のやり方は、本来、立憲政治の下では違憲な法律は認められないにもかかわらず、憲法改正よりも先に違憲な法律を先行させようという乱暴なやり方なである。先に法律を作り後から憲法を改正するなどというやり方が立憲国家の下で許されることではない。

②、太平洋戦争を開始した日本防衛線論と同じ論理の戦争立法
戦前、満州事変等でアメリカから石油禁輸を食らった日本が、自己防衛だと称して太平洋戦争を開始し、南太平洋、東南アジア、中国、満州まで日本の生命線だといってアジア地域に戦争を広げ多大の犠牲を被ったのは、ついこの間のこと。その戦争の反省の上に憲法九条が作られたにもかかわらず、安倍首相の戦争立法は、太平洋戦争開始の理由と同じように、日本の存立を危うくする経済的障害を取り除くためには自衛隊を海外に派遣することも必要だというものである。憲法九条は、「国際紛争を解決するのに武力を行使してはならない」と明確に規定しているのに、日本の経済利益や国民の安全が損なわれる場合はホルムズ海峡でも地球の裏側でも米軍と一体となって、日本の防衛線を日本周辺地域から世界に拡大しようとするのであるから、戦争立法は、まさに重大な憲法違反と言わざるを得ない。  

③、後方支援などと軍事作戦の裏方のような理屈つけで自衛隊を戦闘地域に派遣
更に、安倍首相は、戦争立法は自衛隊が戦闘地域に行っても後方支援だけで戦闘行為は行わないから9条違反にはならない等といっているが、戦闘地域での武器や弾薬、物資輸送が兵たん行為として戦闘行為に当たることは軍事上の常識である。あの太平洋戦争で日本軍の輸送船団がアメリカの潜水艦に次々と撃沈され、南の島に立てこもった日本兵が武器も弾薬も食料も尽き、飢え死にしていた悲惨な事例を見ても、兵たん作戦は重要な軍事行動であることは明白である。後方支援と言って、あたかも戦闘の裏方であるかのような物言いで戦争参加をごまかすことは許されない。

④、沖縄の辺野古基地建設強行、戦争立法で自衛隊を戦争に連れ出す日米安保
 折しも、沖縄の辺野古基地建設、安保条約の事実上の改訂と一体で論議がすすめられているのが、今回の戦争立法の特徴である。安保条約は、日本には憲法9条があって外国との戦争が出来ないので基地を提供する代わりに米軍に日本を守って貰うといって出来たものを、集団的自衛権容認で安保条約を変質させ、基地提供だけで無く、自衛隊を外国の戦争に連れ出そうというのが今回の戦争立法である。日米安保は、集団的自衛権容認で日本をアメリカの戦争に巻き込む危険な条約に変わろうとしている。

⑤、外国軍隊をいつまでも駐留させ、日本は真の独立国家といえるのか、
     日米安保はやめ専守防衛・独立自衛の日本を目指せ

アメリカに守って貰うためと言うことで、日本は戦後70年も米軍の駐留を認め基地の提供をし続けてきた。それを安倍首相は集団的自衛権ということ、更に自衛隊まで米軍に追従して海外にまで派遣しようというのである。自衛隊を海外派遣までしてアメリカに追従し、日本の防衛をいつまでのアメリカに頼るのか。自衛隊は自分で自分の国を守ることができないのか。自衛隊はそんなに軟弱部隊なのか。
安倍首相は戦後レジュームからの脱却と言うことで憲法九条改正を上げているが、戦後70年も国土を外国に占領されていることに心の痛みは感じないのか。戦争で亡くなった多くの将兵が、日本が再び戦争はせず、外国の軍門にいつまでも降らず、自分の国は自分で守る国になることを願っているだろう。戦争立法でアメリカにくっついて外国の戦争に出かけて行くより、この際日米安保を止め、憲法9条の平和主義に立って、専守防衛・独立自衛の日本を目指すべきではないか。戦後レジュームの脱却とは、真の日本の独立を達成することである。

⑥、積極的平和主義とは名ばかりの、太平洋戦争賛美の安倍首相の歴史観
安倍首相は積極的平和主義の名の下に自衛隊を海外に派遣し、世界平和に貢献したい等と言っている。しかし、今国会の答弁で、ポツダム宣言は読んだことも無いなどと発言し、戦後世界の秩序に真っ向から背をむけている。太平洋戦争はアメリカの石油禁輸で仕掛けられた防衛戦争だ、アジア侵略ではなくアジア解放の戦争だ、従軍慰安婦の強制連行などない、東京裁判は違法だ、等々の太平洋戦争肯定発言は世界のひんしゅくを買うものである。いくら、積極的平和主義などと美辞麗句を並べても、安倍首相の歴史観がいかに時代錯誤か、世界から見抜かれる日も遠くは無いだろう。