<検証=福島原発事故原因>
福島原発事故は人災!
大事故を誘発した東電経営者の誤った初期対応
福島原発事故が発生してから半年がたとうとしている。改めて福島原発事故原因を検証してみる中で、誤った東電経営者の初期対応に寄って、大事故に至ったことがますます明らかになってきた。福島原発事故は、東電経営者が、何よりも炉の冷却を最優先し、安全を第一にした適切な初動措置をとっていたら、あのような未曾有の大事故は防げたであろう。福島原発の大爆発は、地震や、津波の直後に起こった訳では無い。事故発生当日、東電経営者の不適切な対応で時間が浪費され、この間に炉内の温度が上昇し翌日の1号炉の大爆発に至ったものである。事故発生後、2時間後には給水機能を回復させたスリーマイルに引き比べ、事故発生防止よりも、設備存続、操業維持を優先させ、大事故に至らしめた東電経営者の初期対応の誤りは重大である。
以下、大事故を誘発した東電経営者の誤った初期対応について検証してみた。
①、1号炉の補助冷却装置不作動を認識していなかった東電経営者の責任
補助冷却装置を止めないと炉が痛むからとの理由で1号炉の補助冷却装置を止めたとのだが、吉田所長は、大爆発まで、補助冷却装置は作動しているものとの認識だったという。東電首脳が、事故防止にとって最も重要な緊急冷却機能の停止を掌握していなかった等と言うことは言い訳にもならない犯罪的大失態である。何故、東電経営者は炉の冷却問題に最大の関心を示さなかったのか、何故止めたとの報告が上にあがらなかったのか、何故止めた後、弁が開かなかったのか、この点を東電経営者に明確に説明させる必要がある。この点の解明がなければ、事故原因の真相は解明できない。
②、1号炉の補助冷却装置が正常に作動していたら、大事故は避けられたハズ
最初に爆発した1号炉の補助冷却が、主力電源を失っても第2、第3炉のように正常に作動していたら、3日間の時間的余裕をもち、この間に電源の連結によって、主冷却装置を作動させ大事故に至らなかったハズである。ところが、補助冷却装置が作動しないため、翌日第1号炉が大爆発を起こし、大量の放射能で発電所全体が汚染されたため、第2、第3炉へ電源を連結作業が出来ず、冷却機能の途絶えた第2,第3炉も、続いて大爆発をおこし、今回のような原発大事故に至ったものである。
スリーマイルでは、事故の原因となった冷却問題の解決に全力を傾注し、2時間20分後には給水機能を回復させたのに引き比べ、事故発生防止のために何ら手を打たなかった東電経営者の責任は重大である。
③、安全神話の崩壊、操業停止を恐れたベント問題に対する東電経営者の対応の誤り
原子炉の爆発防止のために、炉から高圧蒸気を放出させるベント問題でとった、東電経営者の対応が、今回の大事故の要因となっている点も問題である。東電経営者は、ベントを行うと炉からの放射能漏が外部に知られるから、ベントを行うことを渋ったという。外部に知れると、原子力発電所の安全神話が崩れ、操業を続けることが困難になることを恐れた東電経営者のためらいである。この点でも東電経営者の責任は重大である。
④、廃炉を恐れ、海水注入をためらった東電経営者の対応の誤り
東電経営者が、冷却水に海水を注使うことを渋った問題は、海水を使うと塩分を入れることで炉が使えなくなることを恐れたためだという。ここでも、安全問題よりも原子炉の設備維持、操業維持を最優先するという、廃炉を恐れ、事故を大きくした東電経営者の責任は重大である。 (K)
福島原発事故は人災!
大事故を誘発した東電経営者の誤った初期対応
福島原発事故が発生してから半年がたとうとしている。改めて福島原発事故原因を検証してみる中で、誤った東電経営者の初期対応に寄って、大事故に至ったことがますます明らかになってきた。福島原発事故は、東電経営者が、何よりも炉の冷却を最優先し、安全を第一にした適切な初動措置をとっていたら、あのような未曾有の大事故は防げたであろう。福島原発の大爆発は、地震や、津波の直後に起こった訳では無い。事故発生当日、東電経営者の不適切な対応で時間が浪費され、この間に炉内の温度が上昇し翌日の1号炉の大爆発に至ったものである。事故発生後、2時間後には給水機能を回復させたスリーマイルに引き比べ、事故発生防止よりも、設備存続、操業維持を優先させ、大事故に至らしめた東電経営者の初期対応の誤りは重大である。
以下、大事故を誘発した東電経営者の誤った初期対応について検証してみた。
①、1号炉の補助冷却装置不作動を認識していなかった東電経営者の責任
補助冷却装置を止めないと炉が痛むからとの理由で1号炉の補助冷却装置を止めたとのだが、吉田所長は、大爆発まで、補助冷却装置は作動しているものとの認識だったという。東電首脳が、事故防止にとって最も重要な緊急冷却機能の停止を掌握していなかった等と言うことは言い訳にもならない犯罪的大失態である。何故、東電経営者は炉の冷却問題に最大の関心を示さなかったのか、何故止めたとの報告が上にあがらなかったのか、何故止めた後、弁が開かなかったのか、この点を東電経営者に明確に説明させる必要がある。この点の解明がなければ、事故原因の真相は解明できない。
②、1号炉の補助冷却装置が正常に作動していたら、大事故は避けられたハズ
最初に爆発した1号炉の補助冷却が、主力電源を失っても第2、第3炉のように正常に作動していたら、3日間の時間的余裕をもち、この間に電源の連結によって、主冷却装置を作動させ大事故に至らなかったハズである。ところが、補助冷却装置が作動しないため、翌日第1号炉が大爆発を起こし、大量の放射能で発電所全体が汚染されたため、第2、第3炉へ電源を連結作業が出来ず、冷却機能の途絶えた第2,第3炉も、続いて大爆発をおこし、今回のような原発大事故に至ったものである。
スリーマイルでは、事故の原因となった冷却問題の解決に全力を傾注し、2時間20分後には給水機能を回復させたのに引き比べ、事故発生防止のために何ら手を打たなかった東電経営者の責任は重大である。
③、安全神話の崩壊、操業停止を恐れたベント問題に対する東電経営者の対応の誤り
原子炉の爆発防止のために、炉から高圧蒸気を放出させるベント問題でとった、東電経営者の対応が、今回の大事故の要因となっている点も問題である。東電経営者は、ベントを行うと炉からの放射能漏が外部に知られるから、ベントを行うことを渋ったという。外部に知れると、原子力発電所の安全神話が崩れ、操業を続けることが困難になることを恐れた東電経営者のためらいである。この点でも東電経営者の責任は重大である。
④、廃炉を恐れ、海水注入をためらった東電経営者の対応の誤り
東電経営者が、冷却水に海水を注使うことを渋った問題は、海水を使うと塩分を入れることで炉が使えなくなることを恐れたためだという。ここでも、安全問題よりも原子炉の設備維持、操業維持を最優先するという、廃炉を恐れ、事故を大きくした東電経営者の責任は重大である。 (K)