今治山岳探検隊

自然の美しさや厳しさを体験し、生きている喜びを確認する探検隊です。

2011.12.25寒風茶屋~寒風山~笹ケ峰

2011年12月26日 | インポート

今日は、寒風山から笹ケ峰を目指します。

クリスマスだと言うのに他にすることないのかね~。

昨日から風雪波浪注意報が出ていますが、行ける所まで行ってみましょう。

Dscf4592 AM6:50自宅出発、写真は7:41新寒風山トンネル西条側。全面雪ですが、スタッドレスなら大丈夫です。

しかし、国道を一の谷の方へ曲がると、すぐに数センチの積雪があり、チェーンが必要のようです。私もチェーンを付け、旧寒風山トンネルへ向かいます。

Dscf4594 8:14寒風茶屋到着。標高約1160m、天候曇り、気温約0℃、積雪約20cm。こんなに車があるとは驚きです。10台くらいありますねー。さあ出発‥‥あれ、アイゼン家に忘れた‥‥。まあいいか崖はないから、ははは8:28出発です。途中、単独の方、グループの方々に出会いましたが、目的地はみなさん桑瀬峠・寒風山のようです。

Dscf4596 8:58いい雰囲気ですね。

Dscf4600 おっと、大きく写っています。9:14桑瀬峠1451mでお会いした人に撮ってもらいました。気温が一気に下がり、約-8℃、積雪30~40cm。

Dscf4609 9:34自然の芸術は美しい。

Dscf4610 9:38、標高約1630mのはしご。この後30代くらいの下山中単独男性に出会いましたが、この後寒風山までは誰もいないことを聞きました。西側斜面は強風が吹きつけています。

Dscf4614 10:10、1763m寒風山。強風と降雪です。視界は悪く、気温は測定限界値-10℃以下です。ここまで1時間40分で到着ですが、このペースだと意外と速く笹ヶ峰に着きそうです。今日は7時までには家に帰らなくてはいけない用事があるのでさっさと行きましょう。

Dscf4619 10:31寒風山までのルートとは全く違います。積雪は、こういう所では1m~1.5mの新雪です。踏み跡はなく、最近誰かが通った雪の感触もありません。ここが道だと言われなければわからないでしょう。これだけの新雪になると歩くペースがだいぶ落ちますよー。前回の中沢が頭をよぎりますが、こっちは急斜面はないから‥‥と言う声が聞こえます。

Dscf4623 11:11進行方向です。

Dscf4626 11:15右は笹ヶ峰50分、左寒風山35分の看板。笹ヶ峰まで1時間30分もあれば着くやろー

Dscf4630 12:09叩きつける風と雪でバランスを崩します。超スローペースでタイムリミットが迫ります。1:30までに着かなければ引き返さなくては

Dscf463212:27写真の撮り方が悪いので分かりにくいですが、ピッケル方面が進行方向です。積雪1.5m以上あり、1歩を踏み出すことが出来ず、胸まで雪に埋もれ、足も上がりません。もがくだけで、なかなか前へ進みません。

Dscf4635 12:35、前の看板から25分の所を1時間20分もかかっています。体力的にはまだ行けますが、思うようにペースが上がらず、歩く場所も選びます。通常のルート上は雪が深く、足が沈み込み、体力が奪われます。笹の上なら沈み込みはあるが、笹の下は雪が詰まっていないので足が抜きやすいようです。

ここから山頂まで25分、と表示がありますが、このぺースだと2時になります。

Dscf463812:46あと少しのはずだが、ルートが分かりにくいなー。 こんな所で方向を見失うと、やばいですよ。「行けるとこまで行ってみよや!」おーそうしよう。

Dscf464113:20見覚えのある所で方向は分かりますが、強風と深雪で体力的にきつくなってきた。どこかで引き返すか?「もうちょっと行けるよ」そうだな。

Dscf4643 13:31ついにここまで来たぞ。ここは丸山荘から上がってくる合流地点です。頂上までは目の前です。タイムリミットが過ぎましたが、「ここで引き返す人はおらんぞ」そらそうよね

Dscf4645 暴風雪で木がすごいことになっています。

Dscf4647これはなんやったん

Dscf4648 13:40 笹ヶ峰。思った以上にしんどかったけど、高い達成感。

Dscf4652

Dscf4654

さあ、13:45時間がないのでさっさと帰ろー。顔面に雪が叩きつけられ、目が開けれません。

Dscf4659_2 14:27右からの強風で、稜線から雪が吹き飛んでいますね。ルートも強風で足跡の消えているところがあります。

Dscf4663 14:54山頂出発からここまで1時間10分、予想以上に時間がかかっています。

Dscf4664リュックに入れていた茶がシャーベット状になって飲めないなー 。

Dscf466815:57一時的に太陽が見えて美しい景色が広がります。が、足跡は消えてなくなっています。しかし、上りはきついなー、深い雪でスローモーションのようにしか体が動きません 。いつになったら寒風山に着くんやろー

Dscf4669 16:15やっと到着です。なんと笹ヶ峰から寒風山まで2時間30分もかかりました。しかし、ここからはスピードが上がります。なぜなら他の登山客のトレースがしっかりあり、雪がない状態とほとんど変わりません。アイゼンがないので滑りますが、逆にそれを利用してスケートのように下りれます。

Dscf4670 16:37桑瀬峠到着。右にカメラを入れていたビニール袋が写ってしまいました。この時間なので人の姿は見えないなー。

Dscf467216:56茶屋に生きて帰って来ました。朝あんなにたくさんの車がおったのに、自分の車しかありません。

往路5時間12分、復路4時間11分の難易度の高い探検でした。寒風山までだったら、装備があればほとんどの方が行けて、美しい景色も見え、雪山を十分味わえるのでお勧めですね

コメント (4)
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2011.12.10 面河渓谷~雪の中沢~天狗岳~面河道

2011年12月05日 | インポート

今日は、以前から計画をしていた石鎚中沢の探検に行きます。

昨日のニュースで、成就社に新雪が20㎝積もったことを聞きましたが期待と不安の中、自宅を6:25出発。

Dscf4483 唐岬の滝あたりから道路には全面雪が積もり、写真の黒森峠(標高985m)では約3cmの積雪です。

Dscf4486 8:40面河渓谷標高約710m出発。天候くもり、気温約1℃、このあたりは積雪はないね。おや、今日の黒い人は帽子が違いますね?10年くらい前に買ったスキー帽ですよ、ちょっと派手ですけど耳あてが付いているので、冬はこれにしているんですよ。

Dscf4492 10:30、標高約1500m、気温約ー2℃、積雪約20cm、カッパを着て暑いせいか、積雪のせいか、体が重たい。予定時間を大きく越えています。途中、昨日面河から愛大小屋に行って泊まり、今朝下山しているという高知の方に出会いました。

Dscf4495 11:02標高約1600m愛大小屋到着。中は誰もいませんね。積雪30cmくらい。ここでアイゼン装着、買って初めて使うピッケルを準備。11:24本谷に向けて出発。

Dscf4498 モノクロの世界、テープと記憶だけが頼りです。

Dscf4503 11:54標高約1300m本谷、中沢の入り口到着。いよいよですね。

Dscf4507 12:11最初の滝です。直登はできないので右に回る。

Dscf4515 12:23積雪20cmくらいで大したことはないが、岩は全面凍っています。しかし、薄いのでアイゼンやピッケルは刺さりません。

Dscf4516 12:30歩いて来た方向を撮影。誰も来ないんでしょうね。

Dscf4525 12:53標高約1550m沢の分岐。沢には1~2mの積雪があります。奥には南尖峰が見えてきましたね。

Dscf4527 望遠で撮影。これからあの上を目指して上がっていきますが、なんとも不気味な姿です。しかしこの後、待ち受ける最大の難関を私はまだ知りません。

Dscf4531 13:04だんだんと雪が深くなってきました。左右の斜面から雪が滑り落ちて来るんですね。

Dscf4536 13:24雪、氷がなければなんでもない滝ですがそこに行くまでに腰まで雪に埋まり、なかなか前に進みません。滝は、氷の薄い所があるので、アイゼンを引っ掛ける場所、ピッケルを刺す場所に苦労しました。

Dscf4537 13:34なんとか滝を登りきりましたよー。登ってきた滝を上から撮影。下を見ると足がすくみます。

Dscf4541 13:59予想以上の雪にタイムをロスしています。急がなくては。生物の進入を拒むかのような雪と氷の世界。

Dscf4543 気温約ー8℃、カメラも凍り、レンズカバーが途中で止まって右下に影が出来ています。時折強風で顔に雪が叩きつけられます。

おなかが減りました。強風の中、パン2個を食べてさっさと出発です。

Dscf4545 14:29最後の笹原ですが当然のことながら雪に覆われ跡形もありません。通常だったら笹を掻き分けて、急斜面を這い上がっていくところですが、笹の上には左右の斜面から雪が集まり、数メートルのパウダースノーです。この中に入ると胸まで埋まり、足を前に出そうが、泳ぐように雪を掻き分けようが前に進みません。

体力が消耗して動きが遅くなります。倒れるように雪の中にうずくまります。

どうやって上がるのか?上までたどり着くのか?たどり着いたとしても何時になるのか?そこからどうやって帰るのか?‥‥‥

そんなことを考えるようになりましたが、とりあえず右の斜面の中腹の笹や木をつかみながら前へ進み、途中で上方に向きを変え、東稜ルートに出よう。

斜面といってもかなりの角度です。

Dscf4547 15:07東稜ルートに出たぞー。

上がってきた方向を撮影しましたが、急斜面のため這い上がってきたところは写っていません。写真を撮る余裕もあまりありません。

ここは、積雪時には人間の来る所ではありません。今解りました。

とりあえず石鎚神社まで行こう。そして面河道を帰ってみよう。

Dscf455015:33天狗岳。足跡はありません。当たり前か。

Dscf4552 15:46凍りつく石鎚神社、気温約ー9℃。誰か非難小屋におるかなー?

これから帰る面河道の積雪はどうなのか?途中でルートを見失わないのか?愛大小屋には何時に着くのか?

Dscf4554_2 16:08面河道、40~50cmの積雪で、ルートが見え隠れしていますが、なんとかなりそうです。しかし、片側が急斜面の所や沢を横切る所はルートが完全に埋まって一枚の斜面です。ペースも上がりません。

Dscf4555_216:35暗くなる前に愛大小屋に着きたいですね。ヘッドライトは持っていますが、周りが暗いとルートの見分けをつける自信がありません。愛大小屋以降なら、朝登ってきた足跡があるはずなので帰れます。しかし、この日の面河道は非常に長く感じます。沢を横切るときは腰まで埋まり、時間だけが経過します。

17:15、ついにライトなしでは歩けなくなりました。 雪がなければ石鎚神社から愛大小屋まで45分ですが、すでに1時間45分もかかっています。いつになったら着くのか、暗いのでさらにペースが落ちます。

Dscf4557 17:35やっと愛大小屋到着。誰もいません。真っ暗の中、アイゼンをはずし早々に出発。足跡は辛うじて残っているのでこれなら帰れます。しかし疲れた。急いで帰る体力は残っていません。

Dscf4559 19:30ついにやりました!登山口到着。生きて帰ることができました。

19:50マイ到着。

貼るカイロミニを手袋の中に入れていましたが、寒さで指が痛くなることがありませんでした。除湿もしてくれるようです。これはいいです、使えますよ。

Dscf4561 20:45黒森峠ですが、ものすごい降雪で見る見る積雪しています。

そうだ、今日はスキー仲間から忘年会に誘われとったんや顔だけ出してすぐ帰ろっと。

危険な登山は自己責任ですが、周りに迷惑がかかることもあります。しかし少々の危険を冒して挑戦し、乗り越え、達成することは、普段の生活では絶対味わうことの出来ない快感があります。

コメント (5)
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