阪神間で暮らす

テレビを持たず、ラジオを聞きながら新聞を読んでます

I am not Abe.   在日米軍再編 山陰・四国沖に新空域

2017-01-01 | 日記




 世界に対し、安倍首相がやっていることが本当の日本の姿じゃないと思い、 『 I am not Abe、 』 と声をあげる。


  14年の選挙の時は『来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています。』 と言っていた。


  元官僚の古賀茂明氏は氏の著書「国家の暴走」に安倍首相の事を
  「この人物は、いとも簡単に、しかも堂々と、嘘をつける人間なのだ。」 と書いている。


 安倍政権が進めるアメリカのためのTPP批准に反対します。


  忘れていませんよ、12年の選挙時に貼られたポスター、どうなっているでしょう。
  言っている事とやっていることがさかさま。安倍自民は単にアメリカの隷属政党。

  「日本を耕す自民党」と言うのは外資に対し日本から搾取しやすいようにする。事か?
  「ウソつかない。」自体が嘘



  TPP、ISD条項で日本の国家主権は破壊されコングロマリットの餌食に
  

  農業だけじゃないよ、食料、医療、特許、環境、労働、投資、衛生植物検疫、越境サービス など21分野

  自民党が2012年暮れの衆議院選挙で公約したTPPに関して、自民党のウェッブをチェックしよう。

   
 拡大すると
   



 安倍政権の進めるアメリカのための戦争法施行および帝国憲法への改憲に反対します。



 〈あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。世界によって自分が変えられないようにするためである〉ガンジー

 〈一番こわいものはテロリストでも大不況でもなく、いつの間にか私たちがいろいろなことに疑問を持つのをやめ、気づいた時には声すら自由に出せない社会が作られてしまうことの方かもしれません〉アメリカで医療破産したある女性(堤未果、ルポ貧困大国アメリカⅡより)




 01/01(日)元旦

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完全なる“軍事国家”に様変わりする日本と自衛隊の運命  【日刊ゲンダイ】

 トランプ政権誕生で様変わりするとみられるのが日本の安全保障だ。大統領選の期間中、トランプは「日本が米軍駐留経費を大幅増額しない限り、軍を撤退する」と訴えていた。それはそれで結構なことだが、「対米従属」の安倍政権が要求を突っぱねるはずがない。

 かといって、すでに経費の74%も負担しているのだから、大幅増額もムリだろう。となれば、トランプが日本に突き付ける要求は決まっている。米国と一緒に戦う自衛隊員の「派兵」である。軍事ジャーナリストの世良光弘氏がこう言う。

 「ビジネスマン出身のトランプ次期大統領にとって、日米同盟の理念や意義など全く頭にないでしょう。判断のモノサシは『カネとヒト』。在日米軍に対しても『日本がカネを増やさないならヒトを出せ』と考える。将来的には、日本も英国のようにカネも兵も出すことになるのではないか」

 トランプ政権は発足直後から、イラクやシリア、アフガンの戦争に直面し、ISとの対テロ戦争も抱えることになる。閣僚人事で退役軍人が多く起用されたのも、これらの戦争や安保分野に備えるためだ。司令塔となる国防長官は、退役海兵隊大将のマティス将軍。アフガンやイラクを管轄する中央軍司令官を務め、オバマ政権の反戦姿勢に反対していた人物だ。

 「軍出身のタカ派の対日要求がエスカレートし、日本がドロ沼の戦いに引きずり込まれるかもしれません」(世良光弘氏=前出)

 恐ろしい時代が迫っている。
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 これから安倍政権に任せておいたら日本はどんどん軍隊であふれかえる、今でも軍事費は増大しているのに。
 


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在日米軍再編 山陰・四国沖に新空域 艦載機で訓練可能 岩国基地  【毎日新聞】

 米軍再編の一環で厚木基地(神奈川県)の空母艦載機部隊が2017年にも米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)へ移転する計画を受け、国が山陰沖と四国沖に新たな訓練空域を設定し、運用を開始したことが分かった。新空域での訓練はまだ始まっていないが、既に米軍属の担当調整官が国土交通省航空交通管理センター(福岡市東区)に配置され、米軍の要請で訓練実施が可能な状態だ。

 国交省航空局によると、新たに設定されたのは「岩国臨時留保空域」(ITRA)。再編のロードマップ(06年)で日米両政府が合意した移転条件の一つで、16年11月10日から運用が始まっている。ITRAは、米軍が飛行訓練開始の24時間前までに航空交通管理センターに申請し、承認を受けて使用。射撃訓練はできない。センターには同年12月現在、米軍属1人が配置されているが、3人に拡充し、新空域での訓練を管制する場合に日本側との連絡調整を担当するという。

 米軍訓練空域では、岩国基地所属のFA18戦闘攻撃機が墜落する事故があったばかり。国は艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転先として馬毛島(鹿児島県西之表市)の買収を目指しており、艦載機移転に向けた準備が着々と進んでいる。
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 これまでも羽田・横田空域は有名になったが岩国空域が強化されたらたまらない。
 米軍との取り決めにすでに国が了承、今回の手続きは国が新たな訓練空域を設定だ?国民の方を向いた政治をしろ!
 


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トルコで銃乱射39人死亡 ナイトクラブ70人負傷、テロか  【東京新聞】

 【カイロ共同】トルコ最大都市イスタンブール中心部で1日未明(日本時間同日朝)、武装した何者かがナイトクラブを襲撃、銃を乱射した。同国のソイル内相によると、39人が死亡、このうち15人前後が外国人という。負傷者も約70人に上った。犯人像は明らかになっていないが、内相は「テロだ」と非難。実行犯は逃走中とみられる。

 在イスタンブール日本総領事館によると、邦人の被害情報はないが、確認を急いでいる。

 複数のトルコメディアによると、店内は当時、500人以上の若者らでにぎわっていた。実行犯はサンタクロースの格好で、入り口で警官と市民1人を射殺して入店、店内で乱射した。
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 100人以上が死傷、テロ以外に考えられない。
 トルコはシリア内戦への最前線。
 


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次期衆院選へ938人準備 与党3分の2維持狙う  【東京新聞】

 政権選択選挙となる次期衆院選の立候補予想者は12月31日現在で938人に上ることが共同通信社の調査で分かった。うち女性は136人。小選挙区には883人が出馬を目指す。憲法改正の国会発議に必要な「3分の2」以上の議席を占める与党は勢力維持を狙う。民進、共産、自由、社民の野党4党は安倍政権打倒を目指す。共闘の成否が焦点だ。衆院議員任期4年の半分が過ぎ、安倍首相は衆院解散の時機を探る。

 アベノミクス継続、原発再稼働、集団的自衛権行使を容認した安全保障関連法制定など安倍政権の政策全般に国民が審判を下すと同時に、各党が日本の将来像を競い合う機会と位置付けられる。
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 着々と進めるべき野党共闘、自民も必死、支持率が下がる前に選挙をしたい安倍自公政権、ちかじか総選挙に突入するだろう。
 

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二階氏「がれき処理、個人負担はゼロに」 糸魚川大火  【朝日新聞】

 新潟県糸魚川市の大規模火災の現場を31日に視察した自民党の二階俊博幹事長は、「災害廃棄物の処理費は被災者も心配している。個人負担はゼロにしたい」と述べた。米山隆一知事や米田徹市長との意見交換の場での発言。

 がれきの処理については、市が行った場合でも、被災者が処理して火災保険などを利用した場合でも、自己負担が生じる。二階氏はいずれの場合でも自己負担をなくす意向を示した形だ。また、激甚災害の指定については「そういう方向にいくでしょう」と前向きに検討する考えを示した。
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 政権党は何でもできるって事、でも今回の事はどんどんやってほしい、もらい火で自己責任でがれき処理しろと言われても。
 
 



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昨日の神戸
最低気温   3.5度(07:21 前日差-0.1度)
最高気温  11.7度(12:45 前日差+1.8度)

  今朝の神戸最低気温   5.2度 (06:46)    3月上旬並み 平年より1.6度高かった

今日の神戸の
   日の出     7時06分 (昨日 7時06分)
   日の入り   16時59分 (昨日16時59分)

          日の出は昨日と同じ、日の入りも昨日と同じ

       

 黄海から朝鮮半島先に来た高気圧が日本を覆う、高気圧の移動は南東へ。
     
     
 明日の朝は高気圧は日本を横断し太平洋上に、しかしまだ高気圧に覆われる、日本海には低気圧・前線が、北陸から東北にかけ雨か。
     
     
 元旦の朝は晴れ、午前中は雲も出たが風もなくあたたかく穏やかな正月となった。
 今日の神戸の最高気温は13.2度、昨日より1.5度高かく平年より3.1度高かった。
 明日は晴れ、朝の最低気温3.4度、最高気温12.6、夜の気温7.4度の予報。

    




予測不能の年ほど面白いものはない

2017-01-01 | いろいろ

ジャーナリスト田中良紹氏のヤフーニュースのコラムより

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予測不能の年ほど面白いものはない

 新年あけましておめでとうございます。今年の干支は丁酉(ひのととり)、丁と酉は調和せずに争う相剋の関係で、丁が酉に打ち勝つことを意味します。丁は成長するさまを表し、酉は成熟した状態を表すといいますから、今年はこれまで成熟してきたものが新たな成長に取って代わられる年になると思われます。

 2016年の世界を振り返ると確かに「まさか」と思う新たな現象が次々に起こりました。それが今年を予測不能なものにしています。まず1月には北朝鮮が「水爆実験を成功させた」と発表し、2月には宇宙空間の衛星軌道に飛翔体を打ち上げました。

 水爆は原爆の数百倍の威力を持ち、アメリカ、旧ソ連、イギリス、フランス、中国のみが実用化に成功した強力爆弾ですが、北朝鮮はそれらに次いで実験に成功したということです。

 また国際社会は「ミサイル実験」と非難しましたが、北朝鮮は「人工衛星」の打ち上げを発表し、国連は衛星軌道を回る物体を地球観測衛星と登録しました。ロケットもミサイルも原理は同じですが、北朝鮮はそれから去年1年間に16回もミサイルを発射し、中には海中の潜水艦から発射したものや飛翔距離が1000キロに達したものもあります。

 アメリカ情報機関の頂点に立つクラッパー国家情報長官は10月、「北朝鮮に核兵器を放棄させる見込みはない」と講演し、核開発をやめさせる手立てがないことを明らかにしました。これはアメリカが北朝鮮を「事実上の核保有国として認めた」と私は受け止めました。

 もちろんアメリカの公式見解は「北朝鮮を非核化」することが目的です。しかしそれはあくまでも建前で、アメリカはこれまで北朝鮮の核とミサイルを声高に非難しながら手をこまねいてきました。その方がアメリカの利益になるからというのが私の見方です。日本国民に恐怖心を与え、日本がアメリカの安全保障政策に従属し、米国製兵器を買わせるのに都合が良いからです。

 北朝鮮の核開発の目的は、あくまでもアメリカと平和条約を結びたいからで、決してアメリカに逆らおうとしている訳ではありません。アメリカが手をこまねいてもアメリカにとって利益が損なわれることはなくむしろ利益になる。それが北朝鮮を「事実上の核保有国」にしたのだと思います。

 北朝鮮が本格的に核武装に踏み切ったのは、2002年にアメリカのブッシュ(子)大統領が「悪の枢軸」発言を行った時です。アメリカ大統領は「イラク、イラン、北朝鮮」を「悪の枢軸」と呼び、「ならず者国家」には先制攻撃が許されるという「ブッシュ・ドクトリン」を発表しました。そしてイラクと戦争を始め、独裁者サダム・フセインを抹殺したのです。

 これを見て北朝鮮の故金正日国防委員長は対抗策として核武装を宣言、その遺訓は後継者の金正恩に引き継がれ、金正恩はその道を一直線に走っているように思います。韓国の情報機関はこの5年間に金正恩に銃殺された人間が340人に達したと発表しましたが、金正恩は世界にとって最も予測不能なリーダーの一人です。

 北朝鮮が水爆実験を行った1月、台湾には民進党の蔡英文総統が誕生しました。長く台湾を支配してきた国民党は総統選挙だけでなく立法院選挙でも大敗し、二度と権力の座には戻れないと見られています。民進党勝利をもたらしたのは「ひまわり運動」と呼ばれる学生や市民の運動でした。

 彼らは「台湾人」としてのアイデンティティを第一に、国共内戦に敗れて中国から逃げてきた国民党の政策に反発しました。それは中国共産党が絶対に譲れない「一つの中国」政策を根底から揺さぶります。ここに中台関係が予測不能になる芽が生まれました。12月にアメリカのトランプ次期大統領が蔡総統に電話を掛け「一つの中国」政策に疑問を呈したことは米中関係をも揺るがします。

 アジアにはもう一人予測不能のリーダーが現れました。6月に就任したフィリッピンのドゥテルテ大統領です。犯罪者を次々に処刑することや過激な反米発言をしながらも国民に圧倒的に人気のあるリーダーが米中とどのような関係を構築するのか予測がつきません。

 また韓国政治は大統領のスキャンダルで完全に麻痺状態に陥っています。予測不能の朝鮮半島情勢とフィリッピンの動向、それらに中国がどう対応するかは、今年のアジア情勢を占ううえで重要ですがこれも予測は困難です。

 一方、欧米に目を向ければ、何といっても6月のイギリス国民投票で「まさか」のEU離脱が決まり、11月にはアメリカ大統領選挙で「まさか」のトランプ勝利となりました。グローバリズムに対する国民の反発がこの結果を生み出したと言われています。

 イギリスのメイ首相は今年3月末までにEU離脱交渉手続きを開始し、2年間の交渉を経て離脱が完了する日に現行のEU法をすべて英国法に転換する法案を今年の議会に提出すると発言しました。しかしその交渉でイギリスがどのようにEUから離脱するかは誰にも予想がつきません。

 その交渉はイギリスからの独立を志向するスコットランドや、他のEU諸国の中にくすぶる離脱問題にも影響します。今年は3月にオランダ総選挙、4月にフランス大統領選挙、6月フランス国民議会選挙、9月ドイツ連邦議会選挙など欧州では重要な選挙が予定されています。それらが互いに影響しあいながら新たな局面が作られていくことになります。

 そして今年最大の予測不能ファクターはアメリカのトランプ次期大統領が何をするかです。私は昨年「なるつもりがなかった大統領の誕生」というブログを書きました。トランプ氏にとっては大統領選挙で共和、民主の既成政治を大いに揺さぶりながら大統領には選ばれず、ビジネスマンとしてその成果を利用し、政治にも発言力を維持するのが最も得なやり方だったと思ったからです。

 しかし案に相違してトランプ氏が当選しました。最大の問題はビジネスと大統領職との関係をどうするかです。トランプ氏は「ビジネスを子供に譲る」と言うだけでまだはっきりした方針を打ち出していません。仮に子供に譲っても「利益相反」「公私混同」の問題を克服したとは思われず、それを見極めないとまだ私は半信半疑です。

 また共和党との関係がうまくいくかもまだわかりません。議会上院の承認を必要とする人事に躓きが出ないかも心配です。共和党が過半数を占めていてもそれだけでは不十分で、民主党が反対すればトランプ氏の人事案は通りません。

 トランプ氏当選で市場が活気づいているのは巨額の公共投資や減税を行うことへの期待感からですが、アメリカの財政赤字問題は深刻です。行政管理予算局長にトランプ氏はティーパーティ系の歳出削減強硬派を指名しましたが、財政出動と歳出削減という主張の隔たりをどうするのか、まだ予測がつきません。とにかくこれまでの人事を見る限り何をするのか予測不能と言うしかないのです。

 しかしトランプ勝利をもたらしたものが、冷戦後に「唯一の超大国」となったアメリカの「一極支配」の終焉であることだけは確かです。ソ連崩壊後に大統領に就任したビル・クリントンは、21世紀を「情報とグローバリズムの世紀」と位置づけ、IT革命に力を入れました。それが「ITバブル」と呼ばれるほど経済を活性化させ、アメリカは財政赤字を解消して黒字化に成功します。

 そしてクリントンはアメリカ的価値観で世界を支配しようと考えました。民主主義や人権を理由に外国の紛争にアメリカが介入する「クリントン・ドクトリン」によって「世界の警察官」を演じようとしたのです。その典型が国連の承認ではなく同盟関係を盾にしたコソボ空爆でした。

 そしてインターネットの普及によるグローバリズムは、アメリカの価値観の押しつけではないかと世界中で批判され、特にイスラム社会の反発が9・11の同時多発テロとなり、ブッシュ(子)大統領のアフガン・イラク戦争となるのです。従ってクリントンとブッシュ(子)が目指したものは同じだと私は思います。国民は「世界の警察官をアメリカはいつまで続けるのか」と疑問を抱くようになりました。

 その感情がオバマ大統領を誕生させます。ビル・クリントンと共に政治をやってきたヒラリーはオバマに予備選で敗れました。そしてオバマは軍を中東から撤退させるためにCIAを活用します。IT技術を駆使して個人情報を徹底的に国家が収集するCIAのやり方に疑問を持ったCIAのスノーデンはロシアに亡命します。

 またインターネットの普及は反米のハッカー集団を作り出し、アメリカの秘密情報は次々に暴露されるようになりました。アメリカが世界を支配するために構想した「情報化とグローバリズム」はアメリカ自身の首を絞めていくのです。今回の大統領選挙で民主党政権が「ロシアのサイバー攻撃がトランプを勝たせた」と非難しているのはまさにクリントン政権の蒔いた種でヒラリーが敗北したことを意味しています。

 トランプが未来に向けたアメリカの指針を打ち出したから選挙に勝ったのではなく、世界を支配するためにアメリカが打ち出した構想によってヒラリーは敗れたのです。ですからトランプに未来を作り出せるかと言えば何も準備はできていないと思います。ただソ連崩壊後のアメリカの構想がトランプによって否定されただけです。

 ソ連が崩壊しアメリカが唯一の超大国になった時点をゼロとすれば、トランプ大統領の登場はゼロに戻るか、あるいはそれ以前になると言えるのではないでしょうか。それが私の見方です。しかし新政権が動き出せば後ろにだけ進む訳にはいきません。世界最強の軍隊と世界一の経済を持つ国は前進せざるを得なくなるでしょう。

 予測不能の世界は白地のキャンバスのようなものです。誰もが手探りをしながらでないと進めない状態ですから、あらゆる可能性があると考えた方が良いのです。うまくやれば我々が線の一本くらい引けるかもしれません。

 従って私は今年は面白い年になると思います。日本の国内政治の動向も予測不能なことが起こります。それについては次回の「フーテン老人世直し録」に書くことにします。
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永田町徒然草 2017年の年頭に思うこと。

2017-01-01 | いろいろ

白川勝彦氏の「永田町徒然草」より

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2017年の年頭に思うこと。

17年01月01日

No.1887





2017年・平成29年が来た。新年のお慶びを、謹んで申し上げる。

 新しい年が、どのような年になるのか。多くの人々が、そして世界中が、不安をもって新しい年を迎えた。その最大の理由は、トランプ大統領の出現を予定してのことである。とりわけ、アメリカの動静に強い影響を受けるわが国では、不安を抱いて新しい年を迎えた人が多いのではないだろうか。他の国でも、トランプ大統領の出現に戸惑っている人々が多いと思う。

 トランプ大統領の出現に惧れや不安を抱く大きな原因は、大統領選挙中の彼の発言や行動にある。トランプ候補の発言は、品のない表現を別にしても、確かに、現代の政治の世界では特異なものが多かった。当選後もTwitter などで色々な発言をしているが、それも、惧(おそ)れや不安を抱く理由である。今のところ、トランプ大統領の出現に期待や歓迎しているのは、プーチン大統領と金正恩将軍くらいのようだ。安倍首相もそのひとりなのかもしれない。

 「40歳になったら、人間は自分の顔に責任を持たなければならない。」は、リンカーンの有名な言葉である。トランプ氏は、もう70歳である。トランプ氏が喋ったことは、彼の本音であるし、そうした考えはこれからも変わらないであろう。私は、そう考える。「十分に説明や説得すれば大丈夫だ」と考える向きもあるが、それは無駄と思う。

 トランプ氏の考えがどういうものであっても、それは大したことではない。しかし、トランプ氏の発言を聞いた上で、多くのアメリカ国民が彼を支持したことが大問題なのだ。彼の表現を別にしても、トランプ氏と同じ考えや感覚が厳然としてあることを、私たちは忘れてはならない。そう考える人々が、トランプ氏に投票したのだ。

 世界の良識や理性のある人々が問題としたトランプ氏の発言や考えは、世界のどこでも、いつの時代でもあった。しかし、哲学や文化は、そうした考えを乗り超える営みであった。民主主義という手続きが、多くの人々をこれに参加させてきた。それは、戦いの歴史であった。一時的な現象としては、良識や理性が敗北したように見える。

 アメリカの独立革命とフランス革命から始まった自由主義と民主主義の戦いが、ここで終わる訳がない。それは、世界の政治史の滔々(とうとう)とした流れである。何故ならば、多くの人民にとって“自由・平等・博愛”は、自らの生存を全うするために必要だからである。人間が自らの生存を守ろうする力は、偉大である。これに優(まさ)る力などないのだ。

 少し突っ込んだ見方をすれば、アメリカという巨大な力を持った国家でも、世界中の人々を敵に回すことはできない。だから、“自由・平等・博愛”という看板を掲げながら、世界戦略を展開してきたのではないか。ベトナム戦争やアラブ中東における戦争を見れば、こう言えるではないか。しかし、その攻撃に晒された国々の国民は、そんな看板を信じる筈がない。

 わが国でアメリカが行ってきたこと・現にやろうとしていることを冷静に分析すれば、同じような誹りを受けても仕方がないことは、多々あると思う。私は反米主義者ではないが、さりとてアメリカ隷属主義者でもない。憲法を中心とする理念を共有する国同士だから、親米なのだ。だから、トランプ氏のような考え・感覚のアメリカ人と友達になれる筈がなし、その気もない。

 わが国の知識人やマスコミは、トランプ氏の動向を気にし過ぎているのではないか。早くも、トランポノミクスなどという造語が使われ始めている。アベノミクスなる造語も、内容は何もないことが明らかになった。トランポノミクスなるモノも、何も生み出さないであろう。トランプ相場など、所詮ウォール街が自らのために勝手に仕掛けているに過ぎない。儲けるのは、彼らだけである。

 だから、私は“泰然自若”としようではないかと言っているのだ。トランプ大統領が出現しようが、彼やアメリカの思惑や力で世界の大きな流れを変えることなど、出来ないのだ。トランプ大統領がどう言おうが、アメリカがどう言おうが、ダメのものはダメなのだ。アメリカがこれまでのスタンスと全く違うことを言うようならば、わが国もこれまでのスタンを変えれば良いのだ。

 山より大きな猪(いのしし)は出ない。そういう冷静さと知性をもって、わが国はわが国の道を歩めばよいのだ。“日米同盟、日米同盟”とバカのひとつ覚えを繰り返す安倍首相や政治家たちに、わが国の未来を切り開く力などない。そのことを争う総選挙がある。準備を急がなければならない。今年も私は、永田町徒然草を書き続けていくつもりである。読者諸氏の、変わらぬ激励を希(こいねが)う。

 それでは、また。
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