心の旅

やわらぎ住宅(株)の社長によるブログ。

北イタリア経済・産業視察~完結編~

2006年10月28日 | 海外視察
北イタリア視察は今回が最後です。

「マルコム」

MARCONのMARCOMショピングセンター(カルフール)、
CASTRORAMA(ホームセンター)は、
高速道路のインターチェンジのすぐそばにあり、
広大な敷地の中に複合施設(ショッピングセンター、ホームセンター、映画館など)が
入っていてまさに、アメリカを思わせる雰囲気でした。

イタリアらしさというよりも、少し残念ですが世界(アメリカ)の
スタンダードを見たような気がします。


「ヴェネツィア」



ヴェネツィアは、水の都でどこへ行くのにも歩くか、
水上タクシー(ボート)で行きます。



ムラーノ島で、ヴェネチアンガラスメーカーを
二ケ所見学しましたが、
1100℃~1300℃の窯の周りで熟練した職人がチームで
一つの商品(作品)をつくる様は、まさに芸術です。



イタリアのすぐれたものは、職人の卓越した技術と
デザイン性に見つけることができました。



フェラーリも芸術です。
大量生産のラインからはこのようなものは生まれません。

イタリアの食は、私には味が濃く、パスタ類も堅めでした。
日本でピザやパスタに使うタバスコや、パンにつけるバターは
通常はおいていません。
アメリカやイギリスに比べるとはるかに美味ですが、
やはり日本食が一番ですね。


“メイド・イン・イタリー”

メイド・イン・イタリーについては、
ジェトロレポートが詳細を報告しています。

イタリアの得意とする産地を生かした繊維、アパレル、皮革、
製靴、インテリア、家具、照明器具、陶器、電化製品、眼鏡、
貴金属・宝石、船舶、農産食品などは、
新興工業国(中国、ロシア、トルコ、インド)の方が
コスト面で有利であることは否めません。

しかし、産業用一般工作機械、特殊工作機械、
オートメーション機械特に生物医学、セキュリティ、
地球・宇宙探査部門、ロボット部門などは、
たいへん好調となってきているようです。

つまり、「メイド・イン・イタリー」の中での
世代交代が行われ、ファッションやハウスウエア関係は、
新興国のコスト競争力と著しい発展により衰退し、
新興国が織物、縫製、製靴、セラミック製造などを
生産するための工作機械が好調となり、
更に新興国が手を出せない生物医学、セキュリティ、
地球・宇宙探査部門、ロボット関連などの
機械オートメーション、電子などが今現在(2004年から)
「メイド・イン・イタリー」(多種・高品質機械生産が可能)
として成長し、その機能を発揮してきていると理解しました。

今回の視察は、日本も国際社会の中で地域を見据えながら
どのように進んでいくのか、「メイド・イン・イタリー」は、
非常に参考となり、今後の学ぶべき課題の
大きな布石となりました。