北欧スウェーデン の生き方情報 スウェーデン報

北欧スウェーデンの日常を生活者目線でお伝えします。
幸せの国、北欧スウェーデンのなるほど〜な生き方をお伝えします。

スウェーデン人のハワイ(前編)

2022-02-04 14:19:27 | スウェーデン

 

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アフリカ大陸モロッコ近くの太平洋上北緯28度ぐらいのところに、カナリア諸島がある。

 

文字どおりカナリアの原産地である。ここは、スペイン領。

 

テネリフェとかグランキャナリーと言った島の名前は、お聞きになったこともあるかもしれない。

 

 

日本からは、かなり遠いのだが、世界で三番目の日本人学校のある島なのだそうだ。

 

さて、今回「スウェーデン報」が、なぜ、スペインの話を書くか。

 

実は、この島々、スウェーデンをはじめとするスカンジナビアの国々の冬のリゾート地なのだ。

 

 

クリスマス休暇をピークとして、スカンジナビアの人々は、太陽を求めて南の国に出かける。各旅行会社も、競ってリゾートプランを打ち出す。

 

主な行き先として、真っ先に挙げられるのが、カナリア諸島。そして、モロッコ、エジプト。

 

どこもスウェーデンから飛行機で5、6時間。

 

海岸のあるリゾート地である。

 

価格は、ピーク時で、大人ひとり数万円。往復の交通費と1週間の宿代を含む。

 

ピークを外せば、半額ぐらいで、1週間のリゾートを楽しめる。

 

出発が迫ったツアーの空きに潜り込む「sisuta minuta」(英語で言うとlate late booking)だとかなり安いものが手に入ることもある。

 

 

我が家も、冬休みどこか太陽のあるところに行きたいと思った。そして、この「締切ギリギリツアー」を探した。

 

もちろんコロナ以前の話である。

 

 

ところが、この格安ツアーは、カップルのもので、我が家のように家族だと、二人ずつ別々のホテルになってしまうこともあると言う。

 

仕方なく、諦めて、最も安い通常に近いツアーを申し込んだ。

 

通常に近いと言うのは、あまり安いので、現地に着くまで、どの宿に泊まるかわからないと言うことだ。つまり、ミステリーツアーね。

 

 

旅行会社のお姉さんが、

 

「で、機内食は申し込みますか?」

 

あまり安いので、機内食は有料なのだ。

 

「いりません」

 

「キャンセル保険は申し込みますか?」

 

「いりません」

 

「旅行保険は申し込みますか?」

 

「いりません」

 

「ホテルの指定はしますか」

 

「しません」

 

「どの街に滞在するかだけは決めておいた方がいいんじゃないですか」

 

それもそうだ。海辺じゃなかったら台無しだしね。

 

「じゃ、そうします」

 

「じゃ、ランサローテ島のカルメル町ね。指定料が500クローネかかります」

 

 

かくして、我が家の格安冬休みが決定した。

 

 

飛行機は、地元マルモの空港から。

 

約200人乗りのチャーター便。

 

つまり、スコーネ人だけのツアーである。

 

この時期、毎週1便ランサローテ島まで飛ぶ。それ以外に、グランキャナリー島、テネリフェ島などにも1便ずつ飛ぶ。単純にカナリア諸島だけ数えても、毎週約1000人のスコーネ人が太陽を求めて旅立つのだ。

 

同様にストックホルム、ヨーテボリなどその他の主だった都市からも毎週、便がある。

 

 

 

機内食を断ったので、飲み物食べ物持参で飛行機に乗り込む。

 

なんだかデパートの大食堂で、家から持ってきたお弁当を食べているような侘しい気持ち。

 

豪華なリゾート休暇ってのも、人生で一回ぐらいしてみたいものだ。

 

 

なおかつ、チャーター機は、狭い。小さい。しかも、満席。

 

チェックインの遅かった我が家は、トイレ前の最悪の席。

 

3人掛けから外れた夫の席は、通路を挟んだ向こう側で、隣も前も巨漢。本当にすごい巨漢なの。

 

90キロの夫が痩せっぽちに見えた。

 

 

エコノミー席症候群って、狭いところに長い時間押し込められていると、中には死ぬ人もいると言う怖い病気。

 

他人のことながら、気になってしまいました。

 

 

 

さて、現地に行ってみたら、驚いた。

 

空港前に数十台のバスが、飛行機から降りてくるツアー客を待ち受けている。

それがほとんどスカンジナビアからなのだ。

 

宿は、ホリデーアパートで、2LDK。それが200室ぐらい並んでいる。

 

中央は、プライベートプール。その宿泊客のほとんどがスカンジナビア人だった。

 

例えば、我が家の右隣はデンマークから2週間。左隣はスウェーデンから1週間。その向こうは、ノルウェーから。

 

街中のレストランもスペイン語、英語以外に、スカンジナビア各国とドイツ語のメニューを置いている。

 

 

なぜか。

 

 

日光が足りないと、病気になるからだ。

季節性うつ病になって、病院で紫外線を浴びる治療を受ける人が少なくない。

 

 

久しぶりの、からりとした青空。そして、高い太陽。強い(と言っても1月なんだけどね)日差し。

 

それら、日本人、特に太平洋側の人間にとってはあたりまえのものが、どんなに大事なものなのか。

 

 

実のところ、スウェーデンに住んでいても寒さはほとんど気にならない。南部であることと、屋内は半袖でもいいくらい暖かいというせいもある。

 

こたえるのは暗さである。

朝8時に出かける時も、暗く、夕方4時になると暗い。

 

南のスコーネでもこうなのだから、北のキルナなど、太陽はなくぼんやりと明るい時間数時間のみなんて時期もある。

 

しかも、日中でも、太陽は弱々しい。

雲でも出れば、すぐ、暗くなる。

 

日々の元気もなくなってくる。ほんとよ。

 

 

わたしなんか、午前中、SFIに行ってスウェーデン語の勉強をして帰ると、宿題をする気になれず、とりあえず、ひとやすみしよぉとなってしまう。

 

そうこうしているうちに、すぐ、暗くなって、子供のお迎え夕食のしたく・・・。

 

なんとなく1日が過ぎる。

 

 

ところが、スペインの明るい日差しの中。

まずは、やる気が沸々と音を立てて湧いてくる。

ちょっとスウェーデン語の勉強なんかしちゃおっかなあ、と自然に思う。

ちょっと街までウィンドゥショッピングにいってこようかなあ、と体を動かす気になる。

 

街の明るさも違う。

 

明るい日差しの下では、食べ物が美味しい。

道路に並べられたテーブルで、海をみながら飲むビールのおいしいこと。

 

 

明日でもいいや、と思うことも、今日しておこうという気持ちになる。

気のせいか1日が長く感じられる。

 

 

スウェーデンでの冬は、じっと春の来るのを待っている時期。

できるだけ、エネルギーを使わないように冬眠している気分。

 

 

ああ、太陽は、かくも偉大なのだ。

私がスウェーデンで怠け者になっていたのは、太陽のせいだったのね。

 

さて、表題では、スウェーデン人のハワイと書いたが、ハワイと比較にならないくらい、なにもないところである。

 

人々はただ、太陽の元で、限りなく裸に近い形で寝転んで、日々、紫外線を浴びるためだけに来ているのだ。

 

さて、一応ランサローテ島についても、簡単に説明しておこう。

カナリア諸島の中では比較的後に観光地化された。

というのも大きな火山の噴火によって、破壊的な打撃を受けているからである。

 

そのために、海岸端のいくつかの観光の街以外は、溶岩の大地に、細々と、農業をやって暮らしている。

 

火山灰は栄養が豊かなのだが、乾季が長く、水不足と風害対策が大変。

 

例えば、ブドウ畑なども、まずは、下にコンクリートを流して、なるべく排水を悪くする。

 

さらに、直径1.5メートルぐらいの穴を掘って、周囲に石で囲いをして風除けにする。

 

それを、一本一本の苗に対してするのである。

 

当然、収穫も機械が入れないので、手作業になる。

 

そのくらい手を加えないと緑を育てることができないのだ。

野生で生えているのは、苔か、サボテンである。

 

アイスランドもそうだったが、人間って、本当にどんな土地にも住もうとして、そこでの最大の努力を惜しまない生き物なんだと、まずは、そんな感慨で胸がいっぱいになる。

 

と、同時に日本という国が、いかに恵まれた環境にあるかを、再認識する。

 

 

 

ランサローテの島内観光のバスツアーに1日だけ参加してみようということになった。

 

火山見物だけはしておきたいしね。

 

で、インフォメーションなどに並んでいるパンフレットを集めてきて検討してみた。

 

1日ツアーの平均相場が、ひとり30ユーロ(5000円ぐらい)のなかで、一つだけ10ユーロという格安ツアーがある。

 

宣伝文を読むと、コーヒー紅茶ケーキ付き。お土産付き。

ランチは素敵なトロピカルなレストランで。

ホテルまでの送迎あり。

10時から18時まで豪華バスのツアー。

Timanfaya( 火山のある国立公園)の入場料(1500円)を含む。

その他、風光明媚な島南ツアー。

 

他の高いツアーは、お土産はもちろんコーヒー紅茶などもついていない。

 

あやしい!!

 

でも、結局、その怪しいツアーに参加してみた。

 

怖いもの知らずの私たち・・・・

 

つづきは、次号で・・・(ひっぱるなあ)

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ってことでもういちど、

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ブルーノ・マッテソン

2022-02-04 00:32:30 | スウェーデン

先日、誰のだか忘れちゃったけど有名な人の椅子

正体がわかりました。

北欧家具の巨匠 ブルーノ・マッテソン 1907〜1988

Bruno Mathsson)作

EVAという名前の椅子

日本のサイトで見てみたらヴィンテージで30万円ぐらいしてました。

画像はwikiからお借りしました。

 

ピッピの作者リンドグレーンと同じスモーランド出身です。
ついでにIKEAの創始者カンプラードもスモーランド人。

スモーランドすげぇ
 
私信ですが、太郎くん、ありがとう。