北欧スウェーデン の生き方情報 スウェーデン報

北欧スウェーデンの日常を生活者目線でお伝えします。
幸せの国、北欧スウェーデンのなるほど〜な生き方をお伝えします。

SFI(移民のためのスウェーデン語学校)は、国際色豊か・・・そして、無料なの

2020-10-13 16:23:19 | スウェーデン

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svenska för invandrare 直訳すると、移民のためのスウェーデン語。

 

通称SFIと呼ばれるシステムがある。

 

スウェーデンで就職するには、基本的にスウェーデン語が話せなくてはならない。

 

また、移民や難民がスウェーデンで快適に過ごせるためにも

基本的なスウェーデン語の知識は必要である。

 

必要なものは、原則として無料であたえられなければならないというのが、

スウェーデンのありがたい考え方である。

 

この辺りが、スウェーデンに住んでいて、日本と大きく違うところだと思う。

 

そして、その辺りが、スウェーデンが福祉大国と言われる理由でもあるだろう。

 

財政上の理由で、いろいろな福祉政策が以前に比べて悪くなっているという話は、あちこちで聞く。

 

しかし、それにしても基本的な考え方が、日本とは違うように思われる。

 

日本での社会保障は、生きていくのに最低必要なものを保障する制度である。

 

スウェーデンの社会保障は、快適に生きていくのに最低必要なものを

保障してくれるのだ。

 

 

そのひとつが、SFI。

 

自治体が運営しているスウェーデン語のクラスだ。

 

ここに入るためには、スウェーデンで生活するには欠かせないパーソナルナンバー(これについては、次号で詳しく)と

滞在許可証(Uppehållstillstånd)さえ、あればいい。

 

 

多くの場合KOMVUXという成人学校で、開かれることが多いが、

民間の教育機関と連携して教室を借りている場合もある。

 

このKOMVUXでは、他に英語やスペイン語などの語学、ピアノなどの楽器

歴史や経済といった学習クラスなどもあって、

希望して空きさえあれば、無料で授業を受けられる。

 

しかし成人学校なので、いわゆる学生証などの発行の対象にはならない。

 

 

無料ではあるが、SFIはれっきとした自治体の教育システムなので試験もある。

 

卒業試験にパスしないといつまでも通い続けることになる。

 

出席も厳しくチェックされる。

 

無断欠席が多いと放校されたりもするようだ。

 

わたしがスウェーデン滞在9ヶ月もたって、なぜSFIに入学したか。

 

主に二つの理由がある。

 

一つ目は、知人から、難民ばかりで雰囲気がわるいとか、

初級クラスでも、生活者は既にスウェーデン語が話せる人ばかりで

授業がスウェーデン語だし、ついていけないといった噂を

聞いていたからである。

 

二つ目は、むしろこちらの方が大きな理由なのだが、

以前わたしの住んでいた地域は、難民を受け入れていない自治体だったので

SFIがなかったのである。

 

難民の受け入れは、国として承認しているのだが、

具体的には各自治体に任されているので、拒否することもできる。

 

マルモのように、多くの難民を受け入れて、

その生活保障のためにかなりの税金が使われている地域と、

わたしが、以前住んでいたコミューンのように難民を受け入れないために

スウェーデンでも、最も所得税の安い地域とあって、なぜ?なぜ?

については、以前、バックナンバーで書いたとおりだ。

 

 

また、難民の受け入れというのは、日本人には馴染みがないので、

理解しにくいところもある。

 

今、スウェーデンで多いのは、シリア、イラクなど。

 

難民であると認められていると、SFIに通っている間、援助金が支払われる。

 

具体的にいくらぐらいの金額なのか、自治体によっても差があるようなのだが

生活に困らない程度は支給されるらしい。

 

そのため、援助金を支給されている生徒は、

毎日出席したという証明を担当教師に書いてもらわなければならない。

 

出勤簿みたいなものですね。

 

無断欠席などももちろん許されない。

 

そして、中には、わざと卒業試験を失敗し続けて、何年もSFIに通う人も出てくる。

 

SFIに対する不満のひとつは、やる気のない生徒や雰囲気が嫌というものだ。

 

もちろん、これは、クラス編成にもよる。

 

SFIはルンドの場合、ほぼ毎月新しいクラスが開かれる。

 

その時の入学希望者によって構成は変わる。

 

わたしのクラスは、19人の生徒が16の国から集まっている。

(トップ画像は休憩風景。

向かって右から、ウンゲル、ペルー、スロバキア
中国、中国、ナイジェリア、イラクの
クラスメートです。
他に、マケドニア、イギリス、台湾、カナダ
オーストラリア、ポーランド、ガンビア
ロシア、ブルガリア、そして日本。
アラビアンナイトのバグダッド出身者や
アレキサンダー大王のマケドニア出身者と
机を並べる事があろうとは、
夢にも思っていませんでした。ちょっと、感激!)

援助金をもらっているのは、3、4人。

 

しかも、みんな若い。

 

ちゃんと確認していないけど、間違いなくわたしが最高齢者。

 

大半が英語を喋れる。

 

知的レベルも比較的高そうだ。

 

そのため、授業もどんどんすすむ。

 

ところが、別のクラスになると8割がアラビア系。

 

ほとんどが援助金めあて。

 

平均年齢は高い。

 

母国での教育は2年未満という人もいる。

 

休憩時間の共通言語はアラビア語。

 

授業は遅々としてすすまない。

 

特に長年のクラスになると、卒業試験に落ちた人たちがたまってくるので

その傾向が強くなるようだ。

 

 

マルモのSFIになると移民難民の数が膨大なので、

入学までに数ヶ月待ちなどということにもなる。

 

でも、マルモのSFIはアクティビティーの曜日があって、

お料理を教えてくれたり、スポーツをやったりするようで少しうらやましい。

 

ルンドはひたすら、スウェーデン語だけだ。

 

コンピュータのスウェーデン語学習ソフトを使って授業したりとなかなか面白い。

 

毎朝8時から11時半まで通うのだが、久しぶりの学生気分。

 

抜き打ちテストなんかあってハラハラしたりするのも新鮮で、

わたしは結構充実感を味わっていました。


イースターの卵、個性と国民性あふれる・・・

 

こうやって多国籍の中にいると、いろいろ面白い体験もできるのだが、

その一つに、愛国心の問題がある。

 

以前いたスウェーデン語クラスにアメリカ人とイラク人が一緒にいたのだが、

とうとうイラク人は、アメリカ人を無視し続けた。

 

スウェーデンに住んでいてもアメリカの空爆を恨み続けているのですね。

 

今は、手を組んでいるようだが、イラン人とイラク人だって、

同じ教室で勉強していた時は大変だったらしい。

 

 

さて、スウェーデン語の実力は・・・・・。

 

担任のブリギッタが言っていた一言。

 

どうも、わたしに言っているような気がしているのよね。

 

「文法が完璧で、発音が悪い人より、文法がめちゃくちゃでも

発音の良い人の方がいいんですよ。

悪い発音は、ガラスを発砲スチロールで擦った時の音のように

耳障りでしかたないです」

 

自慢じゃないけど、日本人にとってスウェーデン語の発音は難しい。

 

ヨーロッパ系の人なんて、さっさと喋れるようになっちゃって、

悔しいったらありゃしない。

 

やっぱり自慢じゃないなあ。

 

でもね、文法が似ているから上達も早いドイツ人のスウェーデン語のことを

結構スウェーデン人が馬鹿にしているということが最近わかったの。

 

ドイツ訛りというのが、抜けないらしい。

 

日本人の友達は、同居しているボーイフレンドから

 

「うん。君の発音は、すでに王妃の発音よりは、上手だよ」

といわれたとか。

 

はい、スウェーデン王妃はドイツから嫁いでまいりました。

 

 

あ、そうか、ブリギッタの一言は、もしかしたら、わたし向けではなくて

王妃向けだったのかもしれない

 


 みんなに巻き寿司の作り方、教えちゃったわよ

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