関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

映画『Stick it (スティック・イット!)』 ── 本邦未公開作品、今さらのDVD鑑賞。

2010年04月20日 | 日記
アメリカ 2006年作品。

小菅麻里さんのKWで引き合いに出してた青春映画なのでありますが、キワめて遅まきながらレンタルDVDにて鑑賞しました。そのあたりの感想を・・・

ま、4年も前の作品ですし、今さら世間の注目を浴びることもないと思われますんで、万が一にもこれから見る人のテンションを『激落ち』させない程度にネタバレを加味しつつ書きます。ご容赦を。

まず総論。

本作の「一般的評価」は、どのレビューサイトを見ても ★★★☆☆ くらいです。 が、これは必ずしも作品が6割の出来、ってワケじゃなく、「賛否が大きく分かれた」んで、結果的にこうなった・・・と思われます。

比較的、映画通の評論家タイプの人。はたまた子育て経験者、およびシニアのかたがたの意見を総合したら、100点満点で15点くらいの評価しか出ないでしょう。しかし十代の若者、世の中を皮肉る性分のアダルト世代が見たら、軽く90点くらいは取れると思います。現に、《YouTube》には本作(原語版)が1年以上たれ流されていますが、おおむね大好評!で9割がたの◎評価を得ているのです。

じゃ、この映画。 昭和世代の《スポ根ドラマ》と具体的にどこが違うのか?

まず第一に、純粋に『ノリ』で観る映画です。『絵と音』で楽しむ映画です。

いわゆる、「しぐさや台詞の行間を読む」ことはできません。そんなモノは微塵も入れてありません。この映画の否定論者は、そこを指して「あまりに浅い」とか「中身が空っぽ」と貶(けな)し、斬り捨てるのです。

次に、スポーツを題材としながら、『カネこそすべての世の中さ』という愛憎観がテンコ盛りです。 おカネゆえに「カネで買った」と人を糾弾したり、カネを都合してくれたのを知り「あなたを誤解してた」と和解したりします。すっげー「ゲンキンな価値尺度」に振り回される信義とか、友情だとか?が描かれています。

最後に、ナンとなく主人公たちは “ハッピーエンドで” 物語を終えるのですが、同時に、(1)「肉親は選べない。クソッタレな親もいる」 (2)「体操競技のルールはアホらしい。無抵抗で服従することはない」 といった最終結論になっちゃってます。従来の青春映画のように、(苦難の末に)親と子が分かり合えたり、ルールの壁を乗り越えて勝利する、という筋書きは用意されていない!のです。

ある意味、すっげー「世をスネた視線」と「乾いた感情」に徹しているドラマなワケです。この設定には正直びっくり^^; しました。

繰り返しますが、『ノリ』で観る映画なんで、ナンとなく「やったぜ自分! ざまーみろ、世の中!!」という結末を楽しめばいいのです。 が、上述のような価値観に囚われた人から見たら、「そんな勝手が通るかっ。世の中ナメんなよォ(恕)」という気分だけを刺激される。かなり「不快な作品」に映るであろうことは、想像に難くありません(苦笑)

映画『Stick it (スティック・イット!)』 ── 本邦未公開作品、今さらのDVD鑑賞。の画像


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