関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

他愛ないユーモアか、女性蔑視の悪趣味か❔─── 南仏の田舎町でフェミニスト団体を激怒させた〈TGV利用呼びかけキャンペーン〉ポスター、地元裁判所は「暴力助長には相当せず」と訴えを却下。

2018年11月24日 | 日記
あのゴーンさんが電撃⚡逮捕された。
 
元会長の母国フランスでは、「日本の拘置所は"害獣の檻"レベルで劣悪」と、検察側を「非道」呼ばわりする論調さえあると言う。それじゃあフランスって国は、どこまでも人権過保護な土壌なのか?…と言うと、それも少し違うような気がする。なぜなら(かの国じゃ)人権侵害論議と「表現の自由」が衝突した場合は、得てして人権擁護側がキッパリと退けられてしまう場面に多々、出くわすからだ。

ホンの数日前のフランスは南仏、地中海に面した地方都市でも(日本人の平均的感覚からすると)びっくりするような司法の判断が報じられた。

訴訟が起こされた騒動の源(みなもと)は、エロ―県ベジエ市が昨2017年9月に制作。12月には鉄道駅前の目抜き道路の歩道にも林立した、以下のようなキャンペーン・ポスターを巡るモノ【※註:広告コピー部分は和訳し、合成】であった──。


このポスターを事前知識なしに見て「どう思うか、何を感じるか」も「騒動」の根っこを考えるにおいては重要なんだろうが、とは言え一応、当記事では(先に)制作された背景を補足説明しとこう。

このポスターに烈火のごとく🔥激怒、ベジエ市を「女性への暴力を公然と肯定し煽動した」として訴えたのは、地元のフェミニスト団体。訴えられたベジエ市は人口7万余の南仏、地中海に面した(ぶどう畑など農業主体+観光をアピール中の)田舎町である。この素朴で小さな町は、(地方都市マルセイユとパリがTGVで直結するに際し)延伸区間の中間駅のひとつに選ばれ、首都パリと片道4時間23分で💗めでたく結ばれた。


開通当初こそ途中下車/乗車駅に甘んじていたものの……昨年秋、ついに(地場の財界人にとって悲願の)ベジエ始発&終点便が新たに運行を開始する。「パリ発ベジエ行き」ってなら、たとえ走行中にビュッフェで酔っぱらって寝つぶれたって、ちあゃんと❕終点ベジエに着けば起こして(降ろして)もらえる。その快適さたるや、これまでにベジエ市民が一度とて味わいようがなかった『極楽超特急』の域だぞ🎵 ってワケで。


これはもう(鉄道旅行に縁遠かった?)ベジエ在住の中高年世代にも、どんどんTGVでパリ観光とシケ込んでもらわにゃ……そう、地元財界&市役所のお歴々が考えるのも無理からぬ「好機」到来だったのだ。

…で
 
その利便性や「楽々フィーリング」を目いっぱいアピールしようと企んだ結果、広告代理店から提案された広報AD(=TGV利用勧奨キャンペーン)の絵柄とコピーが、冒頭に掲げた「線路で轢死寸前のオンナ」の図……と相成った次第。


© PHOTOPQR/LE MIDI LIBRE/MAXPPP

まず、これが日本ならどーよ❔❔ と思うんだな。基本、「アウト」だろと。こんな光景現出させちまったら、いっぱしの地方自治体なら抗議が出次第 ばばばばばっと「自主撤去」して、平謝りの謝罪声明を出す。男女不平等の是正進まぬ日本だからこそ、この類いの火消しにはアレルギー反応のように過敏に対処するハズだ。裁判に持ち込んだら勝てる勝てないとかの話ではない。「無かったコトにする、覆い隠す」こそが(性根っから)ズル賢い日本流なのだから。

ところがフランスは違った。

ベジエ市は抗議を「言われなきこと」と一蹴し、草の根フェミニストらの訴えるに任せた。一年と少々を経て、結果的には司法もベジエ市側の立場を追認。ぶっちゃけ「図柄は女性に対する冒涜とも、暴力の肯定とも見做せず、ユーモア表現の範囲内と解すのが相当」と結論づけた。

ユーモア表現の範囲内、だってええ❔❔❔ 多くの日本人にとっては、首をひねる判断に相違なかろう。つくづく、フランス人の感性なり価値観は理解に尽くし難く、寄りつき難いものだ。
=了=

 
 
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