カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

市バスでの出来事。

2009年10月05日 21時26分27秒 | デリーNCR / DELHI NCR
デリー市内を走る路線バスの中での出来事である。

デリーには約3000人の日本人が住んでいるそうだが、
その中で市バスを利用しているのは、おそらく一握りの人であろう。

こんな事を書くと、セレブにまた意見されそうだが、
私は市バスを利用する事に何の抵抗もない。
むしろ生活すると言う事は、
市バスを乗りこなす事だと思っているくらいだ。

            

先日、オールドデリーの某バス停からバスに乗り、
車掌から5Rs(約10円)のチケットを買って、
バスの左側前方にあるレディースシートの近くへ行った。

たいていは男性が大きな顔をして堂々と座っており、
女性が近くに立っても席を譲る事が無いのであるが、
珍しく女性で満席だなぁ・・・と思っていた。

 その時、私の左側(バスの後部)で声が上がった。
「●◇▽★!」(ヒンディー語だったので解読不明。)
みすぼらしい身なりの男が一人、
押し出されるように私の隣にやって来た。

大声を出しながらその男を追う初老の男性。
  「 泥棒だ
見れば、初老の男性が自分の左胸のポケットを指差している。

最初は財布をスッったのかと思ったのだが、
乗客に腕を引っ張られたスリの右の脇の下から、
ゴツイ(高級そうな) 携帯電話が落ちた・・・・。

するとどうだ。
あっという間に周りの人々が一斉に立ち上がり、
この野郎とばかりに、スリを囲んで袋叩きにし始めた。

被害者と何の関係があるのかは知らないが、
若い女性が自分の履いていた サンダルを振りかざし、
スリの後頭部を目掛けて連打している。

若い車掌はバスの天井の手すりからぶら下がり、
両足でドロップキックを食らわした。

被害者とは何の関係もない乗客が、
一致団結してスリを力いっぱいに殴っている。

その様子を見て恐怖を感じた私は、
巻き添えを食わないようにと、少しずつバスの前方へ移動。

およそ停留所3つの間、スリはうめき声も悲鳴も上げず、
ボコボコにやられていた。
 その間、ただ鈍い音だけが聞こえていた。

その後、スリを警察に連行するのかと思ったら、
3つ目の停留場でスリは開放され、
バスから路上に放り出された。

 スリ程度の犯罪では警察が動かないのか?
 乗客による百叩きの方が刑が重いのか?

インド・・・・恐るべし。
コメント (3)
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