昔の応援団を思い出しました。私の出身校はどちらかと言うと地味な感じで、その応援団も他の大学に比べると大人しい印象でした。ところがある放課後に体育館前で練習している彼らを横目に小走りで通り過ぎると、後ろから「こらー!そこの女子止まれ!」と叫ばれて振り向くと、膝丈ぐらいのガクラン姿、髪はリーゼントの団員が数名追いかけてくるではありませんか!逃げ切れそうもないので、ノコノコと呼ばれる方に近づいて行くと日干ししていた団旗(寝かせてあった)を私がまたいだらしいのです。「貴様、団旗をなんと心得る!謝れ!」とお怒りモード。あちゃー知らないとは言えそんな大事なものを地面に置いているとは知らず、ひたすら「すみませんでした」と頭を下げました。すると彼らの後ろの方から低い声の男の人が「わざとじゃないんだから、そんなに責めるな」と天の声!!見ると背が高くて一際美形の男性がこちらを向いていました。その声でさっきまでいきり立っていた団員さん達が「オス!団長、失礼しました」とぺこぺこ。そして麗しの団長さんは私に「これはね、俺たちにとってとても神聖な旗なんだよ。気をつけてね」と諭すように穏やかに言われ、その場から離れなさいと言わんばかりに肩をポンポンとしたのです。恐怖の瞬間から突然の胸キュンモードになり、団旗をまたいだのはまずかったけど、なんかうふふな記憶になりました。始まったばかりのヤンキーのドラマはちょっと面白そうです。