すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

本多猪四郎「ゴジラ」

2005-02-09 17:05:07 | 映画評
忘れているよ、それとも忘れたいの?


昨年だったと思うのですが、「デイ・アフター・トゥモロー」が公開された際、広告には、
「インデペンデンス・デイ」
ローランド・エメリッヒ監督最新作
と書かれておりました。「インデペンデンス・デイ」よりも、ハリウッド版「ゴジラ」があるのに、なぜ記載されなかったのでしょう? 不思議です。

ローランド・エメリッヒの「ゴジラ」は、なんでか韓国で見ました。
ちなみに、僕は韓国語も英語も分かりません。もちろん、映画の字幕はハングルでした。それでもストーリーは、大よそ分かりました。
会話を聞き取れなくても、ストーリーが理解できるなんて、素晴らしい映画だ。

が、最初に「ゴジラ」というタイトルを知らなければ、きっと「ジュラシック・パーク」の続編だと勘違いしたでしょう。
もっとも勘違いしても、なんの弊害もないどころか、位置づけとしては正しいようにも思われますが。


それで、元祖の「ゴジラ」。白黒のやつね。

言わずもがなですが、ゴジラが原水爆(戦争)の恐怖の象徴として、しっかりと描かれております。
ゴジラの襲来に対する市民の対応が「また疎開だな」だし、破壊された後の東京はもろに空襲後を想起させるし、それから催されるのは「平和への祈り」だし。

しかも、この原水爆(戦争)への危機感というのが、徹底しております。
水爆によって生まれたしまったゴジラは、水爆ですら倒せない。それ以上の兵器が必要になってしまうのだが、力に対して力で押さえつけてしまったので、作品が現実世界の原水爆武装の理論から抜け出れなくなってしまう。

そういうジレンマを、ゴジラを倒す兵器を開発した芹沢教授の、自己犠牲という方法でもってして解決させております。


古い特撮映画なんですが、荒唐無稽ではないので、大人でも楽しめるのでは?(むしろ、子供は完璧駄目だろうな………)


ゴジラ

東宝

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