やまじゅん通信 “きょうのヤマ場”

日本共産党前神戸市会議員 山本じゅんじ WEB通信

事業系ごみのプラスチックは燃やさず分別回収を

2021-10-03 | 環境・自然
 
 前回に続き、プラごみ削減。事業系ごみの分別です。プラごみを大量に排出する場合には産業廃棄物として処理されるのですが、一般廃棄物として処理される場合、事業系ごみは燃えるゴミとして回収されています。
 神戸市のごみの組成調査をみると、事業系ごみの中で可燃ごみとして処理をされているうち,容器包装のなかで,「その他容器包装」というのが全体のごみの量に対して16%ぐらい含まれています。また、粗大ごみでも約9%程度入っています。これらを燃やすのではなく、家庭ごみと同じように分別をしてはどうか、というのが事業系ごみの処理に対する意見です。
家庭ごみなら、容器包装プラスチックとして、ペットボトルとは別に分別回収されますが、事業系ごみは可燃ごみへ。
コロナ以降、テイクアウトなどが増え弁当ガラなども燃えるごみへ。
これを燃やすことなくきちんと分別していくことで出されるプラスチック量をつかむことができます。
そうすれば、どれくらい減らすか目標を立てることもできるし、またそれに向けて計画的に取り組んでいくことが出来るようになるのではないでしょうか。
もちろん、分別がすべてではなく、当然、購入段階からプラスチックを減らす動機にもつながるのではないかとおもうのです。
 質疑で環境局は「大規模事業所のデータを把握しているがそこで実態を十分把握できている状況にない。今後,アンケート調査をして,その実態を把握をしていきたいと思っている」「事業者に一義的には責任がある。リサイクルとかリデュース含めしっかりやっていただきたい」とのべています。しかし、事業所に提出してもらっているごみの減量計画書には、プラスチックの記述はありません。プラスチックについても計画を求めては?と聞くと、アンケートの結果で必要ならそういう対応もありうると可能性は否定しませんでした。
 本来なら発生というのは捨てないというのではなく、そもそも製造段階からプラスチックを使わないということが大切で、本来の発生抑制が求められます。
これについては市内だけで成り立つものではなく、近隣の自治体との協力や、また県レベルで対応するなど一定規模での取組みが必要ではないかと考えます。
まだまだ国の対応、様子をうかがっているようですが、待ちの姿勢ではなく積極的に国に働きかけたり先駆けて取り組むなど積極姿勢が求められると思います。
ただでさえ政府の対応はヨーロッパをはじめ他国と比べても非常に遅れているのが実態です。
少なくとも燃やす量を減らすこと、ワンウエイプラスチックをなくしていくことなど早急に取り組むことが求められています。
また、複合素材の問題も解決する方向へ加速することが必要です。



プラごみ削減へ計画的に取り組め

2021-09-27 | 環境・自然


 プラスチックごみについて質疑を行いました。このプラごみ問題も昨年取り上げ、今年も取り上げました。ことしは特に、すでに策定されている国の「プラスチック資源循環戦略」に加え、6月に「プラスチック資源循環促進法」(プラスチック新法)が制定されました。今後自治体としてもプラスチックごみ対策への積極的な取組を強めることが求められると思います。
深刻化する海洋マイクロプラスチック。もとはといえば大部分は川上である陸上で使用されたプラスチックの不適切な処理に原因の多くがあります。プラスチックは次から次へと生産され、大量消費のなかで、多くが燃やされたり自然界に排出されたりしています。リサイクルされるのはまだごくわずか。ワンウェイ容器もまだまだ大量に出回っている中、減らしていくことが待ったなしの課題です。

 廃棄物については、神戸市では一般廃棄物処理基本計画(2016年3月=以後一廃基本計画と略)がつくられ、毎年、年次レポートも報告されています。この年次レポートがなかなか具体的でとても参考になります。この年次レポートなども活用しながら質疑しました。
 プラごみ削減については、削減計画をつくり計画的に削減をすすめることを提案。一方で、環境局はプラスチック新法が出来たばかりで詳細が明らかになっていないことから、否定はしないものの「まだ(計画を)たてる段階ではない」との姿勢を示しました。
ただ、国の方では資源循環戦略のなかで『累積で25%排出抑制するというようなことだとか,あと,2030年までに容器包装の6割をリユース,リサイクルする』という目標を示しています。スタート時点がどこなのか不明なのでどこまで有効かはわかりませんが、ひとつのマイルストーンとして考えるのもひとつではないか?と求めました。2030年まであと8年余り。国の出方をうかがっているだけでは遅いと言わざるを得ません。

 レジ袋の有料化が始まって1年余り。巷ではかなりマイバッグなども定着してきた感があります。なかには亀岡市のように有料化から踏み込んで「禁止」に踏み切った自治体も出てきています。ただレジ袋はプラスチック全体からみればごくわずか。数%程度ともいわれています。
また「有料化に伴い店頭でレジ袋を受け取らない人が増えた結果、家庭内ではレジ袋の不足が深刻になり、とって付きポリ袋の購入が増えたという実態が浮かび上がります」との記事も。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO68812660U1A200C2000000/
確かに、と思う記事です。
レジ袋の削減は啓発としての意味合いが強いのかな、と率直な感想ですが、もっと抜本的にプラスチックの削減への取り組みが必要です。
 
 自治体単独で取り組めるものというのは限られてきます。じゃあ、そうしたなかで何を取り組むのか、私は2つのことを提案しました。ひとつは一廃基本計画の見直し、もうひとつは事業系ごみにおけるプラスチックの分別です。

 一廃基本計画は策定されて5年が経過。おおむね5年ごとに見直しとうたわれており、社会情勢的にも見直しすべき時期に来ていると思います。なにしろ国の方針すら反映されていないわけですから。しかし、神戸市の答弁は、市の審議会で議論した内容を反映し計画以上のものを取り組んでいくという理念でやっていく、というものでした。
不十分だと思うのですが…。国を待たずに取り組むべきではないでしょうか。

 次は、事業系ごみのプラスチック分別を求めた質疑について取り上げます。



温室効果ガス排出量削減の加速を

2020-10-18 | 環境・自然
 環境局質疑その②。
 地球温暖化問題で、神戸市の取り組みについてききました。2020年はパリ協定本格実施スタートの年。パリ協定と整合性を持たせるには、2050年には温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることが求められています。
 神戸市の温室効果ガスの取り組みについての計画は、地球温暖化防止実行計画。この計画は、すでにあった計画を2015年9月に改訂したものです。
その時からすでに5年経過。当然、パリ協定のエッセンスも盛り込まれていません。あらためて改訂し、少なくとも、2050年ごろには実質ゼロを目指す取り組みが求められているはずです。しかし、政府の取り組み目標が低すぎて、世界的に批判を浴びているのは言うまでもないわけですが、それにならっているだけでは到底責任を果たすことにはならないと思います。
 国内でもようやく、温室効果ガスの排出を実質ゼロを目指すことを宣言する自治体が22都道府県。政令市は6自治体に。宣言だけでなく、実効ある対策が求められますが、まだまだこれからというところです。ですが、少なくとも、神戸市としても温室効果ガスの削減に積極的に取り組むべく、何らかの一歩進んだ手だてが必要です。
そこでまず具体的に求めたのが、プラスチックでも取り上げた企業との間で結んだ環境保全協定です。
温室効果ガスの削減に取り組んでいくのは大事な責任であり、そういう方向で話をしていきたい旨の答弁がありました。
 質問にあたって、この間の排出実績についてグラフを作成しました。このグラフは、産業、業務、家庭、廃棄物など各部門ごとに排出量の推移をみたものです。2016年ごろまでややゆるやかに上昇傾向だった産業部門の温室効果ガスの排出量が、17年、18年とドーン!!とドラスチックに減っていました。市の発表した資料には、神鋼の高炉が停止されたのが原因のひとつではないかとされていましたが、そうだとすれば、産業部門ではまだまだ排出削減の努力の余地があるのではないかとも思えます。
 温室効果ガスの排出量は、末端ユーザーでカウントされてしまうという問題があります。一次的に排出される発生源は、発電所からのものが相当な割合となっています。神戸で問題となっている神鋼火力発電でも、今後ますます相当大きな排出源として問題になるでしょう。
末端ユーザーでいくら一生懸命削減努力をしても、一次発生源として発電部門が温室効果ガスの発生にいそしんでしまえば努力は帳消しになってしまいます。
もうそろそろ、脱石炭火力をすすめる時ではないでしょうか。低コストでエネルギー源を調達するのは時代遅れと思います。

対区交渉に同席。ゴミ、保育所、集会所、バス路線などなど

2010-05-29 | 環境・自然

 昨日、ある団体の対区交渉に同席しました。要望項目は多岐にわたっていたのですが、そのうちゴミ問題やバス路線の問題、地域の集会所問題、保育所の廃止問題など16項目分について、区の担当者から説明を受けるとのことで、私も一緒に聞いてきました。議員団の予算要望やこれまでの議会質疑などでかなりやりとりがあったものも多かったのですが、回答を聞いていると以前とその内容があまりかわらいなぁというのが率直な感想です。

 特に、ゴミ問題は取り残し。やめてくれという要求ですが、指定袋導入時の議論から、市の姿勢はあまり変わっていないようです。確かに、分別を徹底しようとするために強い姿勢で望むのはわからなくもないのですが、しかし現状では、自治会などをはじめ一部の人たちの努力と協力によって、立ち番もふくめた住民への周知と徹底が進められてきているのが実態ではないでしょうか。また、独自に進んだ取り組みをして、環境に負荷を与えないような生活をと、取り組んでいる方々もたくさんいらっしゃいます。神戸市よりも小規模な自治体でも、ゴミ問題については多くの時間をかけより多くの市民参加で取り組んでいるところも少なくありません。都市には都市のそれぞれの顔があり、性格があります。それをふまえて地域の事情に応じた取り組み方が必要でしょう。今度は廃プラスチックの分別も予定されています。住民の方々の協力なしには進められないわけですから、もう少し推進体制については、時間をかけた取り組みともう一工夫が必要ではないでしょうか。

 その他の問題もなかなか平行線。自由に使える集会所が少ないということ、特に地域福祉センターのあり方については、一考の余地があるのではないかと思いました。

使いにくい、そういう声は依然として出続けています。管理のあり方についてそろそろ見直しが必要ではと感じました。公共施設の使用料が高い、駐車場も高い、こういう声が出ている中で、コミュニティ活動支援のありかたについても、もっと自由な活動が保証されるよう、集会所整備も含め再検討が必要ではないか、そんな事を感じた一コマでした。


街の近くに自然の宝庫!感激!癒しの空間

2010-04-06 | 環境・自然

Imgp0680_6    「貴重な自然が、開発によってなくなるかも…」市民の方から、そんな不安の声が寄せられ、現地を見に行ってきました。現地は、開発された団地と団地の間にある森。斜面と谷全体に自然が広がり、うぐいすの声が響き渡り、野鳥の鳴き声があちこちから聞こえる、子どもの頃に遊んだ山や野原の景色を思い出す癒しの空間です。全部歩くと50分くらいの、ちょっとした散策コースになっていました。

 最近、所有者が新しくチェーンを張ったりしているようで、「何か開発でも近々あるんかな?」というのが、その方の率直な思いです。せっかくの自然、残していくのは私も同じ思いです。

開発が隣の垂水区では急速に進み、須磨区との区境まで広がってきています。郊外型の大型店舗などもどんどん進出してきており、このままでは大事な自然がなくなってしまうのではないかと不安になるのも、現地を見ると確かに納得できます。

結構、多くの人に親しまれているようで、「そういえば」と気になっている人は少なからずありました。自然の営みがあってこそ、私たち人類の営みがありました。自然の営みとともに私たちの人類の歴史が刻まれてきました。今を生きる私たちが自然を守るだけでなく、さらに豊かな自然として育て引き継いでいく責任があります。

 軽い気持ちで出かけて行ったのですが、なにぶん、私の服装はスーツに革靴。自然の散策だとかトレッキングだとか、そういうものにはおよそふさわしくない格好。とっても歩きにくくて、足に腰に…ちょっと、いてて…。