やまじゅん通信 “きょうのヤマ場”

日本共産党前神戸市会議員 山本じゅんじ WEB通信

ニュータウン対策、まず一歩〜提案が反映される

2022-02-09 | ニュータウン対策
 市のニュータウン対策に少し進展がありました。
これまでこだわってニュータウンの人口減少対策について、市の対策を求めてきましたが、一歩あらたな展開へ踏み出しました。

 昨年の12月の本会議で質問した際、すまいまちづくり公社の活用で空き家対策と人口減少対策をしてはどうか、と質しました。公社の活用というのは、数年前ニュータウン対策として灘区の鶴甲団地と須磨区の高倉台でリノベーション住宅の売出しなどまちづくり公社を活用した事業をモデル実施したものです。その取組を規模を広げ名谷のニュータウンでも実施してはどうかという提案です。先日地域配布した市会報告でも取り上げました。

 昨年の予算議会では、都市局に対して名谷の再整備について、駅周辺だけでなく駅から離れた地域への人口対策が必要だと対応を求めました。
とくに駅周辺の開発だけでは、人口に偏りが出てしまうからです。
ある中学校区の事例を取り上げて、具体的に校区内で人口減少地域と増加地域とアンバランスが生じてしまうことを指摘。児童数が減少の一途をたどり小規模校化している小学校について、地域の課題が顕著に現れているとして、エリア内で人口がバランスよく配置されることが地域の活性化に欠かせないと、具体的に対応を求めてい

 これまでも、地域の防犯面や災害時の対応面でも空き家が増えていることに対して不安視する声が出ていました。

 今回実施されるのは、隣接するエリアでしたが、この地域も初期に開発された地域で対策は必要です。戸建住宅と中高層マンションの1室と2戸だけですが、まずは第一歩。
今回の取り組みをスタートに、バランスのよいニュータウン対策で魅力豊かなまちとしてあらたに充実されるよう、これからもさまざまな意見をお聞きし取り組んでいきたいと思います。

王子公園・動物園、市民の思い次々

2022-02-08 | 日記・エッセイ・コラム


 先日、王子公園を考える集会が開かれました。コロナ下なので参加人数を絞らざるを得なかったようですが、予定していた定員いっぱいの参加者が集まりました。

 参加者からの発言はとても生き生きしたもので、いろんな方が参加されていたので内容も多様。聞いててとても元気になるものばかりでした。

 ある地域のふれまちの会長をされている方は地域内でのアンケート活動や神戸市へのパブリックコメント提出の取り組みをいきいきと話されました。さらにいろんな活動に取り組みたいと元気でした。

 子育て中という方は、動物園の記念誌や写真集などを話題に、現場の声が素案に反映されていないと感じたと発言されていました。そのうえで、市民が声を上げなければ素案通りになってしまう、と声を上げていきたいと話されていました。

 また、党派を超えて要求で一致して団結協力をしていくことが大事だと話された方、わざわざ鎌倉から参加されたというかたもおられました。区選出議員で討論会をしてほしいという要望も出ていました。
ある自治会長は、署名の取り組みとともに、勝手に市に進められたら困る、全力を上げて頑張ると発言されていました。

 とても熱気の溢れる集会でした。署名もさらに集まっています。取りに来てとの連絡や、どこに届けたらいいのかとの問い合わせも。
ぜひ声を広げてください。

電子署名もおこなわれています。
「みんなの王子公園&動物園の会」で検索してください。


王子公園・動物園の一方的な再整備計画は撤回させよう

2022-02-05 | 日記・エッセイ・コラム
 

 灘区にある王子公園の再整備構想があがっています。
すでに新聞報道やビラなどで、ご存知の方も多いと思います。

 昨年の11月議会でも議論になりました。
総務財政、建設防災、産業港湾各委員会で報告され、議論になりました。
今は素案とされていますが、公園全体をリニューアルすることを想定し、公園内に大学を誘致する一方で、テニスコートや陸上トラック、サブグラウンド、動物園内の遊園地などが廃止に。
テニスコートや陸上トラックは近隣の高校生や多くの市民が日常的に使っている施設。
テニスコートはバレーボールと共用でハードコートとなっていることから、困るという戸惑いの声もあがっています。

 産業港湾委員会は、文化・スポーツ局も担当しており、議論となり私も質問しました。
陸上トラックはここ以外には、しあわせの村か総合運動公園にありますが、全体として市の西部に偏っており、廃止されれば東部地域からなくなってしまいます。
陸上トラックやサブグラウンド、テニスコート、プールなど日常的に利用していた市民や学生がたびたび遠方の施設を利用しに行くというのは現実的ではありません。
市民にとっては不利益となってしまいます。

 また、自宅から800m離れると運動の機会が激減するという海外の研究もあります。
スポーツに親しむためには、日常的に施設が近隣に備わっているということが必要であり、豊かな市民生活を送るためにも縮小ではなく充実こそ必要ではないでしょうか。
しかもスポーツの西の拠点が総合運動公園、東の拠点は王子公園のはず。
拠点施設を縮小するというのは、考え方としてなりたちません。

 プールについては屋内が主流だといい、王子の屋外プールは役割を終えたかのような扱い。
しかし、公共の屋内プールとなるとポートアイランドかしあわせの村、西代、北須磨文化センターぐらいで、東のエリアからはなくなってしまいます。
類似施設がるとか、同じ公共でも施設が重複しているとか、そういう意見も散見されますが、そもそも民間のスポーツクラブと公共施設は役割が違いますし、人口や都市の規模や形態からからしても、1つあればそれで足りるということにはなりません。
老朽化しているというのなら、きちんとリニューアルすればよいだけです。廃止は市民は求めていません。

 動物園では、近年、動物の福祉の観点から展示のあり方や展示・生活スペースなど見直そうという動きが活発です。王子でもゾウなどスペースが狭く、常同行動がみられたりしています。
大学誘致に疑問の声は多く、動物のスペースを拡張すべきという意見もあがっています。
もちろん、遊園地の廃止は論外。手頃な値段で手頃なアトラクションを小さなお子さんと一緒に楽しめると人気の施設です。

 様々な方からお話もお聞きしていますが、利用者や施設の現状を全く踏まえないまま打ち出されたのが、王子公園の再整備計画だといわざるを得ません。
議員団は暮れからずっと、市民の方々と一緒に動物園に来られる方々へビラをお配りし、また署名も市民団体の方々と一緒に取り組んでいます。
市民団体の取り組むネット署名には1万数千の賛同が寄せられ、さらに広がっています。
須磨海浜公園の再整備では、あろうことか大型リゾート開発のネタになり、シャチのショーを目玉にした民間の水族館やリゾートホテルなど、本来の須磨海浜公園とは全く違うものに変わってしまいつつあります。水族館は高額な入館料になり、慣れ親しんだ地元のこどもたちから大人の事情で水族園を取り上げてしまった形となりました。
動物園もそうであってはなりません。
不安に思っている方も少なくありません。
まさに市民不在。
市民の力で、市民不在の計画は撤回させましょう。
市民の力で、市民が納得できる市民のための再整備に変えさせましょう。

 あすは午前10時から、動物園ホールで「これからの王子公園を考える会」が集会を開きます。どなたでもご参加いただけますが、コロナ下なので、定員は150人です。


 

横断歩道の安全対策

2022-02-05 | 日記
 先日、須磨区内で起きた交通事故。地域にお住まいの方から、横断歩道の安全対策をしてほしいと、連絡がありました。
夕刻、横断中のこどもさんが車と接触するという事故だったそうです。
須磨寺駅近くの信号のない横断歩道で、周囲が暗くて運転中だと夜間にはわかりにくいとのことで、その方もヒヤッとしたことがあったそうです。
明るくなるよう、街灯がつけられないかというお話でした。

 たしかに街灯はあるものの、高い位置に設置されており、足元や人影は暗くて見にくい感じです。明るい昼間でも横断歩道と認識しにくく、構造上の問題があるのかもしれません。

 建設事務所に連絡を入れ、要望があったことを伝えると、事故を受けすでに対応を検討中とのことでした。周囲が暗いということは認識されており、街灯の増設など横断歩道や歩行者を認識しやすくなるよう対策を考えているとの話でした。

 また、周囲も含め道路の構造上、少し課題があるかもしれないので、安全向上へ何か改善できないか警察と相談して対応したいとのこと。

 ご相談いただいた方には、すぐにお伝えしました。
私も車を運転し当該場所を通るので、横断歩道が認識しにくいというのは感覚としてわかります。
ただどういう状況で事故になったのかわかりません。
この道路は通過交通が大半です。地域を幹線道路が貫き、日常生活の導線を分断しているような形になっています。それだけに、横断する歩行者への安全策を徹底するとともに、ドライバーとしても安全運転が求められます。

 事故に遭われた方の一日も早いご回復を願うばかりです。


神鋼石炭火力発電は中止を

2022-02-02 | 地球温暖化
 
 きのう、神鋼石炭火力発電所が3号機の営業運転を開始。
夕方、市民団体の抗議行動に参加してきました。

 石炭火力発電は、二酸化炭素(CO2)の排出量がとりわけ多く、主要排出源。世界的に撤退する動きが加速しています。
昨年開かれた世界的な会議(COP26=国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)では、気温上昇を1.5℃に抑える努力をすること、そのためには温室効果ガスの排出削減への対策が行われていない石炭火力発電は段階的に削減するという合意が交わされたばかりでです。
それぞれの国がさらに削減をすすめることが強く求められているのが現状です。

 ところが、今回の新規稼働はそうした世界的な合意に逆流を持ち込むものと言わざるを得ません。
今後30年ものあいだ、関西電力へ売電するとのことで、長期にわたって石炭火力発電所を稼働し続けるものです。
さらに、地元住民との間で、建設や稼働の差し止めを求める訴訟もおこなわれていますが、そのさなかの稼働でありきわめて問題です。
今後4号機の稼働で、1号から4号機あわせると市内で経済活動や市民生活全体から排出されるCO2量をはるかに上回るCO2が排出されることになります。
稼働は中止すべきです。

 事業者の2050年ビジョンでは、「カーボンニュートラルへ挑戦し、達成を目指す」としています。
アンモニアやバイオマスの混焼などをすすめ、最終的にアンモニアの専焼を目指す方針を示しています。
アンモニアは確かに燃やすときにはCO2は出ません。しかし、製造時には大量のCO2の発生を伴います。
ここをしっかり見なければなりません。
神戸市も支援し推進を図っている水素エネルギーでも、燃やしてもCO2は出ないといってきました。しかし、製造時には大量のCO2が発生するのは全く同じです。
CCU(二酸化炭素回収・貯留技術)もまだ十分に確立されているとはいえず、さらに国内では実現可能性は乏しく現実的ではありません。
さらに現段階では、化石燃料由来のアンモニアが大半です。

 結局、石炭火力発電という根本的な誤りをたださず、国の政策そのままにアンモニア混焼などを掲げても意味がありません。
批判を逃れるために一時に取りつくろって間に合わせるための方策、いわゆるびほう策にしかならないと感じます。
前回の記事で述べましたが、神戸市との間で交わされた環境保全協定をとってみても、温室効果ガス対策が極めてあいまいです。

 今回の問題は、事業者だけの問題ではなく、問題だらけにもかかわらず十分対処してこなかった神戸市にも責任はあります。
さらに、国の地球温暖化対策とエネルギー政策の誤りこそ正されるべきです。