憎しみの連鎖を断て
昨日の朝日新聞「リレーおぴにおん」所載の,白川優子さんの話は重みがあった。
白川さんは,2010年から「国境なき医師団」のメンバーとして,シリア,南スーダン,イラクなどで活動し,2015~16年,人道援助活動のためにガザに滞在している。
そこでの経験を踏まえて,次のように言う。
《パレスチナ問題はあまりに根深く複雑で,浅はかな理解を拒むところがある。だからといって「3千年の歴史背景がある宿命的争いだから解決は不可能だ」となってしまっては意味がない。どんな理由があろうとも無差別爆撃や国際人道法違反はゆるされない。受けた非道は,決して自らの非道の理由にはなり得ません。》
そして,3宗教の聖地であるエルサレムで,それぞれの信仰を持つ子供たちが交流するキャンプを運営するNGOの活動に出会い,祈りは本来平和を希求するためにあり,互いを知って違いを争いの種にするのではなく,尊重の材料にすることに思いをはせている。
わたしは,全面的に白川さんの意見に同意する
甘いと言われようが,これは人間にとって最も大切にしなければならないことである。
「憎しみの連鎖」は断ち切らねばならない,政治や外交はその役を負うべきであるのに,むしろそれを利用している。ガザに核兵器をと,憎しみの連鎖をジェノサイドに結び付けるようなことをいう閣僚すらいる。
この連鎖に立ち向かって活動されている人たちがいる。白川さんが所属した「国境なき医師団』もその一つだろう。
せめてその方たちの足元でも照らせればと,わたしは「貧者の一灯」を毎年灯させてもらっている。
郵便局からの帰り路で
キク
ガザニア
セイヨウキヅタ
STOP WAR!
どうしてでしょうね。考え方一つで戦争をしなくても済むのに。