NHKのBSプレミアムで「グレートトラバース」という番組が放映されている。アドベンチャーレーサーの田中陽希さんが三百名山の踏破にチャレンジする記録である。まさに,イギリスの登山家ジョージ・マロリーが言った「そこに山があるからだ。」を地で行っている。昨日今日と妙高山への登攀が放送された。この山の名前から,思い出したことがある。
妙高山は外輪山に囲まれた真ん中に聳えているので,元々は中山と呼ばれていたらしい。これに名香山という字があてはめられ,読み方が「ミョウコウ」に変わり,それに「妙高」という漢字があてはめられたという。似たような山の名前の変遷に白馬岳がある。もともとは代掻きのころに馬の形の残雪像が山肌に現れることから,「代馬岳」と呼ばれるようになり,それが転じて「白馬岳」になったといわれている。だから「シロウマ」と読むのが正統であり,「ハクバ」は俗称であると私は考えている。
そんな話を大学に入った時,友達の一人にしたことがある。その友達が休暇で帰省中のわたしのところへ遊びに来ることになり,彼は電報で「ロクジスギシロウマデユク(6時過ぎ白馬で行く)」と到着時間を知らせてきた。当時新宿と松本を結ぶ「白馬(ハクバ)」という準急列車があり,彼はそれを「シロウマ」と記したのである。その頃,電報が近在の電話局に送達されると,電文の配達に先立って,交換手が電話で内容を知らせてくれていた。交換手さんはこの電文を「ロクジ,スギシロ,ウマデユク」と読んでしまい,電話を受けた母は,「6時に,杉城さんという方が,馬でお出でになるそうだ。」と仰天したそうだ。
今年はその母の二十三回忌に当たる。
ボリビア,ラ・パスの街とイリマーニ山
東アンデスの最高峰(6438m),山の名前は「黄金のコンドル」という意味
2002年撮影
イリマーニ山の写真は、空の青さと雪山のコントラストは、素晴らしい❗️ 目で見た景色は、もっと、もっと輝いて見えたことでしょう。
と思っていました。イリマーニ山の写真は素晴らしいですね。「コンドルは飛んでいく」の曲が思い浮かび
ました。電話交換手の話には思わず「笑い」がこぼれました。今朝3月5日のEテレ「植物に学ぶ生存戦略」をビデオ予約を済ませました。楽しみにしています。