外来種を食べる
今日の朝日新聞25面に,お笑い芸人のさかな芸人ハットリさんによる,『31種の「命」,食べて考えた』という記事が載っていた。
ハットリさんは,昨年,毎日外来種を食べるというチャレンジを半年続け,31種を調理方法や味付けを変えながら食べ終えた。環境省が生態系に被害を与えると選んだリストにある種を対象にした。すべての外来種が悪いわけではない。イネも外来種である,と彼は言う。
ハットリさんはもともと外来種の問題には興味があり,オオクチバスの釣りが楽しかったが,心の中で矛盾を感じていた。そして,バスを食べたことで釣り人からバッシングを受け,もっと外来種のことを知りたいと思った。「生き物を殺めた以上は無駄なく食べる」を信条としてきたし,駆除される外来種がかわいそうという気持ちがずっとあったので,多くの人が食べることで外来種を減らしていければよいのではないかと考えた。そして,駆除のように命を奪うことに葛藤がある人が,生態系の保全にかかわっていく入口に,食べるとか利用するとかがあってもいいのでは,という。
彼がチャレンジを通して考えたことは,外来種は環境の問題だけでなく,人と人との問題なのだということだ。生物多様性を守るために悪影響のある外来種は駆除するが,それを受け入れ難い人もいる。多様性の保持のためにどうしたらよいか,様々な立場の人と対話を続けていくことが大事だ。。
わたしは,ハットリさんの考えは非常に面白いと思い,わたしの考えとどこか通じるものがあると感じた。
2021年1月20日のブログで,わたしはニセアカシヤ駆除の愚劣さを批判した。そこで引用したフレッド・ピアス 著『外来種は本当に悪者か? 新しい野生THE NEW WILD』( 草思社 2016年)にあるように,外来種には在来種の回復を助け,荒れ地などの多様性をもたらす働きをしているものが多い。
頭ごなしに,「生態系の破壊」,「多様性の保持」を叫んで,外来種すなわち悪と断じるのは愚かである。生態系は破壊されるものではない。変遷し新しい生態系が出現する。その変化がどんな影響をわれわれにもたらすかが問題なのだ。生物多様性とはなにか。どうやって多様性を評価するのか。単純に種の数が増えるのが多様化というならば,外来種の生態系への付加は多様性の増大ともいえるのではないか。
言葉を単なるお題目として受け取り,あるいは振り回すのではなく,その意味するところを考えるのが大事だ。ハットリさんの言うように,食べたり利用したりすることが,その契機になり得るだろう。
夏を彩る
(阿見町にて撮影)
セイヨウノコギリソウ
ダリア
キイチゴ
サルスベリ
クサキョウチクトウ
アルストロメリア
STOP WAR!
六枚の花の写真は綺麗ですね♪♪
は「悪」ですね。夏を彩る6枚の写真は見事ですね。
松本第一高校に2対1にて敗戦。残念です。応援を有難うございました。厳しい練習時間制限にも関らず善戦したと思います。敗戦は残念ですが野球部先輩として「天晴れ」と思います。
野球惜敗残念。優勝候補相手に立派だったと思います。