カネの無駄、時間の無駄、人生の無駄

地上デジタル放送が２０１１年７月に完全移行するとして、国や放送局、家電メーカーなどが煽り立てているが、こんな情報に踊らされてはカネをどぶに捨てるに等しい。

高画質放送、双方向データ放送、はたまた携帯電話向け放送など、これまでにないサービスが受けられると喧伝し、地デジを受信するためには地デジ対応テレビか地デジ対応のチューナーが必要、アンテナを新たに取り付けるまたはアンテナ改修工事が必要などという。

しかし、その通りに買い物したって、確実に見えるとはかぎらない。つまり、なんだかんだとうまいことそそのかされ、１０万円を超す出費を強いられながら、損をする危険性は非常に高い。

しかも、大金を払って見えるようになっても、番組内容や出演者が大きく変わるわけではない。

どのテレビ局を見ても、同じような番組、同じような出演者ばかり。番組に出ている者、番組を作っている者も、面白くもなんともないのに、無理に大げさな表情で笑いこけたり、笑い声をかぶせたりして、なんとか盛り上げようとする哀れさが露呈している番組がいかに多いことか。

とはいえ、一方的に地デジにされてしまえば、視聴者は選択の余地が全くない。

株屋が記者や放送局員を兼ねているような輩がいるＮＨＫは、ほとんど実情を伝えようとはしない。地デジだ、地デジだと叫んでいるのは、地デジ変更をきっかけにカネ儲けをしようとたくらんでいるあざとい商売人といった連中ばかり。

そろそろテレビ放送そのものの寿命がつきようとしている時代に入ったということかな。無理な支出を強いるような地デジにカネなんか使いたくない。それなら好きな映画を見たり音楽を聞いたり、関心のある本を読む、あるいは旅行に出かけたほうがはるかにいい。

カネの無駄、時間の無駄、人生の無駄に強制的に付き合わされるのはかなわん。