インドネシアの作家、プラムディヤ・アナンタ・トゥール氏が4月30日に亡くなったとBBCなどが伝えた。1925年2月6日生まれ、81歳だった。ジャカルタ郊外の自宅で死去したという。
日本の植民地化にあった時代、日本の同盟通信ジャカルタ支局に勤務した経歴もあったが、その後、オランダからの独立戦争に参加。独立後の1950年代に入り文筆活動に。65年のインドネシア共産党(PKI)のクーデター未遂とされる9・30事件では逮捕され政治犯に。79年まで流刑された経歴の持ち主だ。
日本でインドネシアといえば、バカにされていることもまったく気づかず、権力とのつながりを自慢する人物がフラフラしながら、薄っぺらい高貴さや尋常でない自己顕示欲を振りまくという哀れな事態が続き、インドネシアならびにインドネシア人の考え、価値観、喜怒哀楽がわかりにくい。
しかしプラムディヤ・アナンタ・トゥール氏の『ゲリラの家族』『人間の大地』『すべての民族の子』など、翻訳出版された著作からはインドネシア人の民族意識がにじみ出る。
60年代半ばから98年まで続いたスハルトの独裁政権下では、ことごとく著作が発禁処分とされた。しかし「読み終えると次の人物に渡されて読み継がれてきたという、ボロボロになった手書きのコピー作品で、インドネシアでも一部の人の間でプラムディヤは強く支持されていた」(インドネシアからの留学生)という。
ノーベル文学賞を受賞できる力量のある作家がアジアから選ばれるとすれば、プラムディヤではと期待されていた。日本語訳とはいえ、現実感をもって納得できる物語を構成する作家だった。
日本の植民地化にあった時代、日本の同盟通信ジャカルタ支局に勤務した経歴もあったが、その後、オランダからの独立戦争に参加。独立後の1950年代に入り文筆活動に。65年のインドネシア共産党(PKI)のクーデター未遂とされる9・30事件では逮捕され政治犯に。79年まで流刑された経歴の持ち主だ。
日本でインドネシアといえば、バカにされていることもまったく気づかず、権力とのつながりを自慢する人物がフラフラしながら、薄っぺらい高貴さや尋常でない自己顕示欲を振りまくという哀れな事態が続き、インドネシアならびにインドネシア人の考え、価値観、喜怒哀楽がわかりにくい。
しかしプラムディヤ・アナンタ・トゥール氏の『ゲリラの家族』『人間の大地』『すべての民族の子』など、翻訳出版された著作からはインドネシア人の民族意識がにじみ出る。
60年代半ばから98年まで続いたスハルトの独裁政権下では、ことごとく著作が発禁処分とされた。しかし「読み終えると次の人物に渡されて読み継がれてきたという、ボロボロになった手書きのコピー作品で、インドネシアでも一部の人の間でプラムディヤは強く支持されていた」(インドネシアからの留学生)という。
ノーベル文学賞を受賞できる力量のある作家がアジアから選ばれるとすれば、プラムディヤではと期待されていた。日本語訳とはいえ、現実感をもって納得できる物語を構成する作家だった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます