別 胡 説 八 道!

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228事件に翻弄されて

2011-03-02 01:07:35 | Weblog
台湾の228事件での犠牲者数は、いまもってはっきりしません。国民党政府により殺害あるいは処刑された本省人は約3万人と推測する説、いや実際の被害者の数はさらに多いと考える人もいます。

この事件では、日本人が犠牲になったことも判明しています。その一方で、難を逃れた本省人もいます。

台南市の228事件紀念碑には、同市出身者で犠牲になった人たちの名が刻まれています。しかし、全員の名ではないと、関係者から聞いています。




その刻まれた名の中の一人は、事件のさなかに行方不明となりました。当事、大学生で国民党政府の抑圧に抗議する政治活動に参加していたことから、殺害されたと判断されたそうです。

ところが、彼は生きのびていました。すんでのところで大陸に渡り、難を逃れることができたのでした。

その後、共産党員として活動していたのですが、台湾人ということで反右派闘争や文化大革命時に批判の対象とされ、厳しい生活を長く強いられました。

この間、台湾の家族とは一度も連絡をとることはできませんでした。

その彼がようやく家族と連絡をとれたのは、台湾を離れて実に30年以上経った1980年代初め。日本からでした。

文化大革命が終わったものの、まだ混乱が残る中国で、さまざまなつてを頼り、日本にやって来ました。

彼が生まれた台湾は、日本統治時代。日本名を持ち、日本語教育を受けて育ったのですが、初めての日本でした。死んだものと思っていた家族が来日し、無事に再会できました。

達者な日本語を話し、日常生活で不自由することはありませんでした。

人生の後半を日本で穏やかに過ごし、かつての台湾での平穏な日々を懐かしみ、数年前、他界しました。

なお、228事件に関する考察は、YouTubeにある
「記録片-《台湾的歴史──在光復初期二二八事件》」1~7が参考になります。

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