(昨日の続きです)
そんな優しいマサ君は、中学生になって、かなり理解力が深まりました。
ピアノを弾く時も、右手と左手の異なったリズムを瞬時に理解し、
それを両手できちんと弾けるのです。
指先の神経の分化が、完成したのだと思います。
昨日のレッスンは~
右手は【付点4分音符】を含んだ 【ターンタ 】のリズム。
左手は8分音符ばかりの曲でした。
そんな複雑な楽譜も、マサ君はすぐに両手で弾けます。
マサ君は、初見が出来るのです。
素晴らしい事だと思います
そんなマサ君は、和音の聴音がとても得意です。
ハ長調のⅠの和音、Ⅳの和音、Ⅴの和音、属7の和音、それぞれの転回型。
イ短調のⅠの和音、Ⅳの和音、それぞれの転回型。
合計18種類の和音を、ほとんど正解させることが出来ます。
昨日は思い付いて、その和音をM君自身に弾かせてみました。
「今日はマサ君の右手で、ドミソって弾いてみて。」
マサ君は、左手で ドミソ~と弾きました。
「ううん、右手で弾くんだよ。」
私は、右手でお手本を見せて、マサ君を促しました。
マサ君は、恐る恐る 右手で ドミソ~と弾いて、ハッとした顔をしました。
本当に、驚いた様でした。
「マサ君、まるで先生みたいですね。凄いですね。」
「はい、凄いです」とマサ君は答えました
その後も、数種類の和音を、マサ君自身に弾かせてみました。
その度に、マサ君は感動していたようでした。
右手で和音を弾くと、いつもの和音聴音の音になります。
いつもは聴くだけの和音が、自分で弾けたという感動に繋がったのでしょう。
マサ君だけでなく、私も感動した出来事でした。