1月28日の記事では、
M君(特別支援中1・自閉症児)に、ハ長調の曲をハ短調で弾かせた事を書きました。
https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/d/20190128
そして1週間後。。。
マサ君は、御家庭でもきちんと練習してきた様子で、私の前でも上手に弾けました。
「マサ君、きちんと練習して来てえらいですね。」
「はい、えらいです。」
「やっぱり、中学生は違いますね。素晴らしいです。」
「はい、素晴らしいです。」
マサ君は、嬉しそうにニッコリと笑いました。
私は合格のシールを貼って、その横に「とても上手に弾けました」と書きました。
そして私は、2ページ先のページを開いて、次回の宿題の説明をしようとしました。
するとマサ君が
「先生、違います。次は、この曲です。」と言うのです。
マサ君が指さしたのは、その日合格した曲の、次の曲です。
その曲は、ハ長調の曲をト長調に移調した曲でした。
私は3年前のことが印象深く残っていたので、
https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/e/69319b7809bd800132b6a8853ce78fc2
その曲は飛ばして、次の曲へ進めるつもりでいたのです。
ハ長調の曲をハ短調で弾くと、曲風が変わって別の曲みたいになるけど、
ハ長調の曲をト長調で弾くのは、まったく雰囲気が変わらないもの。。。
また、マサ君が混乱したら困るなぁ。。。
私はそう思いつつ、そのト長調に移調した曲を、ピアノで弾きました。
そして「マサ君、この曲を弾いてみたいですか?」と聞きました。
するとマサ君は「はい、弾きたいです。」と答えました。
なので、マサ君に右手だけを弾かせてみました。
「マサ君、この曲は前に弾いた曲に似ていますが、大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です。」
「同じ曲を、違う場所で弾くことになりますが、変な気分になりませんか?」
「大丈夫です。」
マサ君は、キッパリと言いました。
私は、私こそが、3年前の出来事に拘っていたことを非常に恥じました。
マサ君は成長し、3年前のマサ君ではないのです。
この3年間の間に、マサ君はピアノという楽器を弾くことに慣れ、
実際、本当に上手になりました。
その間に、以前の拘りが解けてしまったのでしょう。
私の方こそ、思い込みを解かしていかなければ。。。と思った出来事でした。