マサ君(中1)は、最近メキメキと大きくなり、私の背を、はるかに越してしまいました。
おそらく今年中に、170センチになるんじゃないかな?
今年の春に入学した特別支援学校は、マサ君には合っているのでしょう、
「中学は楽しいです。」と、いつも言っています。
そして、自分は中学生なのだ~と云う気持ちも芽生えているようです。
あれ程喜んでいたリズム打ちも、音当てゲーム(聴音)も
「僕は中学生なのでしません。」と言って、絶対にやろうとしません。
こんな子供じみたことは、小学生のすることと思っているのでしょう。
車で40分程離れた所に住んでいるマサ君は、いつもお母さんと一緒にやって来ます。
つい最近までは、お母さんがマサ君を玄関まで連れて来て、
マサ君は独りでレッスンを受けて、終わった頃にお母さんが玄関まで迎えに来る~
と云う流れでした。
ところが最近は、マサ君の時間になると、
ドアの向こうで「独りで」と云う大きな声が聞こえるようになりました。
ご挨拶も何もかも、全部独りでやりたいマサ君が、お母さんに抗議をしているのです。
レッスン中も「ママは車です。もう、迎えに来ません。」と、何度も言います。
「そうだね。 マサ君は中学生だものね。」と私が言うと、
マサ君は、本当に嬉しそうにニッコリと笑います。
そんな感じのレッスンが続いていたのですが。。。
昨日のレッスンの時、マサ君が発表会の曲を、とても上手に弾いたので、
私はつい、玄関の外で待機していたお母様を招き入れてしまいました。
「マサ君は、強弱も付けて、本当に上手に弾けるようになりましたよ。
聴いてあげてくださいね。」
お母様は、レッスン室に入って来られました。
マサ君は途端に機嫌が悪くなり、「ママは車です」と言いました。
なだめてピアノを弾かせたのですが、弾きながらも、ずっと機嫌が悪く
あんなに上手に弾けていた発表会の曲も、間違いだらけになってしまいました。
せっかく自立しようとしていたマサ君に、失礼なことしちゃったかな?
これからは、マサ君の自立心を削ぐようなことは止めよう~と思ったことでした。