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ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

不登校~ミノ君のその後

2018-07-17 | 不登校

先日、ミノ君(高3)のお母様とお話しする機会がありました。

ミノ君は今年の5月、14年間続けたピアノ教室を、入試を理由に辞めました。

私はその後も、ミノ君の事は気になっていたのです。

お母様の話によると。。。

ミノ君は再び学校に行かなくなり、
おまけに、お母様に対する暴言と暴力の頻度が増してきたそうです。

「前から暴言や暴力はあったのですが、
それでもピアノ教室に行った後は、気持ちが穏やかになって、非常に助かっていました。」

「ああ、本当にそうだったのですね。」

以前から、そのように言って頂いていたのですが、半分は お世辞だと思っていたのです。

「なので、ミノの為にも、私の為にも、ピアノ教室に復活させたいのですが。」

「私はミノ君が戻ってきてくれたら嬉しいですが、

ミノ君の気持ちはどうなのでしょうね。」

「先日、またピアノ教室に行かない?と聞いたら、今更行けないよ!と言っていました。」

「ああ、そうでしょうね。
1度辞めたところに戻るのは、高校生男子のプライドが許さないと思います。」

「どうしたら良いでしょうか。」

「う~ん、考えてみますね。」

 

どうしたら良いのだろう。。。

じっくり考えて、私も最善を尽くしたいと思います。

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不登校~ミノ君のその後

2018-05-12 | 不登校

先月、13年間習いに来てくれたミノ君(高3)が、ピアノを辞めました。

受験勉強に専念する為です。

不登校や、それに伴う進級の危機など、色々と心配の多いミノ君でしたが、
心配した分、情が移ったように思います。

私自身も、レッスンの合間に、テニス部のミノ君とテニスの話をするのが楽しみでした。

 

 昨日の夜、ミノ君のお母様からメールが来ました。

「ミノは、ピアノを辞めてから、
13年間も習った~という月日の長さを改めて感慨深く感じているようで、
今度学校で、何かの作文かで、その事を書くと言ってました。」

「またピアノしたくなったら、ららみ先生のとこに行っていいからね、と声をかけてます。
◯◯大に受かったら行こうかな?と呟いてました。」

 

何だか嬉しいような、切ないような報告でした。

色々なことを思い出し、涙が出そうです。

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不登校~克服、そして前を向く

2018-04-19 | 不登校

(昨日の続きです)

ピアノの椅子に座ると、ミノ君は、辞める理由を静かに語りました。

 

3年生になり、やる気が出てきたので、来年の受験に向けて頑張りたい。

学力が遅れていることを痛感しているので、
寸暇を惜しんで勉強しなければ!と思っている。

なので、ピアノのレッスンは、今日でお終いにしたい。

~とのことでした。

 

私は、
「受験生のとって1番大事なのは勉強なのだし、
ミノ君の気持ちを尊重するので、ピアノを辞めるのは構わないよ。」と伝えました。

ミノ君は「ありがとうございます。」と、頭を下げました。

 

その後は、「せっかくだから、最後のレッスンをしようね。」と言って
今練習している、モーツァルトのソナタ・イ短調のレッスンをしました。

レッスンは、淡々と進みました。

なるべく普段通りにしたかったのです。

私は、思い出話もせず、特別な感想も言わず、あっさりとレッスンを終えました。

高校生男子にとって、そのような類いの話は、あまり好みではないでしょうから。

 

ただ、私は別れ際に「ミノ君、握手しようぜ。」と言って、握手を求めました。

わざと乱暴な喋り方が、勝手に口から出ました。

ミノ君は、嫌がらずに握手をした後で、
「ありがとうございました。」と深くお辞儀をして帰って行きました。

 

4歳から13年間、親密に指導したミノ君。

不登校の時も、欠かさずレッスンに来てくれたミノ君。

一緒にテニスの話をして、楽しかったね。

来週から、ミノ君が来ないなんて、寂しいなぁ。。。

でも、不登校をようやく克服して、今、しっかり前を向いているミノ君を、
私は、これからもずっと応援していきたいと思います。

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不登校~受験勉強に専念したいので今日で辞めたいです

2018-04-18 | 不登校

昨日の午後、ミノ君(高3)のお母さんから電話がありました。

ミノ君は、高3になってから突然やる気が出てきて、
毎日登校し、部活の後も、学校で勉強をしてくるようになったそうです。

毎日登校し、勉強を熱心に始めたのはいいのだけど、
勉強に集中したいので、ピアノを辞めたい~と言っているそうで。

ミノ君のお母さんは、超エリートさんなのですが、
御自身も、受験直前までピアノを習っていて、それがとても良かった~
と仰っていました。

なので、最後までピアノをやらせたいのですが、どうしたらいいでしょうか~
と言うことでした。

私は、ミノ君と直接話し合いますね~と言って、電話を切りました。

 

夜になり、ミノ君がやって来ました。

ミノ君は、ピアノの椅子に座る前に、
「勉強に専念したいので、今日でピアノを辞めたいです。」と言いました。

その言い方がキッパリしていたので、私はミノ君の意志の強さを感じました。

 

ミノ君は、小学校の時期と高校に入ってから、かなり重症な不登校を経験しました。

今年に入ってからも、時々学校を休んでいた様子です。

それでも、この13年間、ピアノのレッスンは、ほとんど休まずに通ってくれました。

高校1年の頃の不登校はかなり深刻で、単位不足の為に留年を勧告されたこともありました。

その間も、唯一外出するのが、ピアノのレッスンだったとも伺っています。

その頃は、学校を休んでいるにもかかわらず、
わざわざ学校の制服に着替えて、ピアノに来ていたそうです。

そんなミノ君が、ピアノを辞めたい~と言うには、余程の心境の変化があったのでしょう。

私は、ミノ君の気持ちを大切にしたいと思いました。

(長くなったので、明日に続きます~)

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不登校~次までの譜読みは72パーセントを目指してね

2018-03-30 | 不登校

(昨日の続きです 

ミノ君とは4歳の頃からの付き合いですので、かれこれ13年もの付き合いになります。

ミノ君が最初にレッスンに来た日の事を、私は今でもはっきりと覚えています。

その頃、ミノ君の3歳上のお兄ちゃんが、私の教室でピアノを習っていました。

お母様は、1年生のお兄ちゃんを玄関まで連れて来て、後ほどお迎えに来る~
と云う感じで、レッスンを続けていました。

そんな習慣があったせいでしょうか、ミノ君にとって初めてのレッスンの日、
ミノ君のお母様は、ミノ君だけを置いて、一旦車に戻りました。

私が「ママが居なくても大丈夫?」と尋ねましたら、
健気なミノ君は「うん。」と答えてくれました。

「そう、えらいね。 先生と仲良くしようね。」

それから30分間、私と一緒にピアノのおけいこをしたのですが、
ミノ君は、受け答えもキチンとして、とても頑張りました。

30分もの間、ほぼ初対面の私と2人きりで過ごすなんて、
4歳児としては、かなり立派なことだと思います。

ミノ君は、小さな頃から我が儘を言わず、自我を出さず。。。

ひたすら良い子だったのです。

そんなミノ君は頭も良く、5年生の頃は不登校だったにもかかわらず、
見事に難関中学にも合格しています

 

こんなミノ君は、おそらく完璧主義者なのだと思います。

どこかで完璧を目指す気持ちがある為に、
完璧じゃなかったら、いっそのことやらなくてもいいや~
と云う気持ちが芽生えるのでしょう。

そんな気持ちが、練習をして来なかったり、延いては学校に行かなかったり~
と云った行動に表れるのかな~と思います。

 

「そうそう、ミノ君、ピアノはね、完璧じゃなくてもいいんだよ。
ただ、少しだけでも練習の跡が見られると、それだけで嬉しいの。
だからね、来週は、譜読み72パーセントを目指そうよ
ううん、65パーセントでもオッケーだよ。
決して、完璧に弾けなくても大丈夫なんだから。」

ミノ君は、コクリと頷きました。

私の気持ちが、どこまで伝わったかは分かりませんが、
ミノ君には、もっと気楽に生きてほしいな~と思うのでした。

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