一昨日は、6年生のヨウ君のレッスンでした。
ピアノのレッスンを一通り済ませた後、
次は旋律聴音をさせる為に、五線ノートを机の上に開かせました。
「ヨウ君、聴音をするよ。
今から先生がピアノを弾くからね。 よ~く聴いてね。」
と言って、簡単な旋律を、4小節弾きました。
ヨウ君は、五線ノートを前に置き、真剣に聴いています。
私は、何回も弾きましたが、
ヨウ君は真剣に聴くだけで、ノートに書こうとしません。
「あれ? ヨウ君、ノートに書いてくださ~い。」
「えっ? ノートに書くんですか?」
「うん、先週も、聴いたらノートに書いたでしょ?
ヨウ君、正確に書けて100点だったよね。」
「さっき先生が “聴いてね” とだけ言ったので、書くとは思いませんでした。」
あっ そうだった
アスペルガー児の特徴として、
言葉をそのままに受け取る~と云うのがあります。
ヨウ君にとって、言葉に表れた意味は、
それ以上でも、それ以下でもなく。。。
さっき私が「聴いてね。」と言ったので、
真剣に聴いていただけだったのです。
私は、ヨウ君に謝りました。
「“聴いたら、書いてくださいね” と、ちゃんと言わないでごめんね。
では今から、さっきのメロディーを、音楽ノートに書いてください。」
するとヨウ君は、さっき真剣に聴いていた旋律を、スラスラと五線に書きました。
私は、花丸を大きく描いて、ヨウ君を褒めました。
そして、今度から気をつけて言葉掛けをしようと思ったのでした。